(はじめてこのブログをご覧になる方は、第1話 よりお読みください。)



第85話 眠れる自分

「こんにちは。前回の“盾を構えるイメージを使って

自分を守る宿題”やっていただけましたか?」


「はい。嫌いな上司に怒られたときにやってみました。」


「どうでした?」


「不思議なんですが、『自分』をしっかりと持ってる

感じがして、あまり凹みませんでした。

先週、ここに来る前に怒られたときはかなり凹んだんですけど。」


確かに、今日の彼女は黒いコーディネートにもかかわ

らず、なんとなく明るくはつらつとしている。


僕のカンは当たっていた。やはり前回は、上司に怒られ

た後だったのだ。



「それは良かった。実は、盾を構えるということは、

相手の攻撃から自分の心を守るんだ、という

意志をあらわすようなものなんです。


例えば、どんなに気の弱いお母さんでも、わが子の

身の危険には、驚くほど強い力を発揮したりします

よね? それを自分に応用しているのです。


つまり、自分が傷つくピンチに、自分の心を、盾で

力強くガードすることによって、眠っていた強い

自分を心の奥底から、一瞬だけ呼び出すみたいな感じです。」


「うーん、少し難しいですね。」


「はは。でも何となくでもわかりますか?」


「強い自分が眠っているってところがどうしても・・・。私、気が弱いし。」


そう暗示でもかかっているかのように彼女は言った。



「ああ、そこで引っかかってたんですね。確かに、一般的

気が弱いっていうのは、どんなときでも常に弱いって

いうニュアンスがありますよね。でも、例えば、おどおど

して大人しい人が、何かのきっかけで、突然キレて大声

で怒鳴ったり暴れたりするって話、聞いたことは・・・?」


「もちろんあります。」


「実は、気が弱いっていうのは、普段の元気とかが弱い

だけであって、元気というものは一時的にアップさせ

たりできるんですよ。大人しい女優さんが、活発な女性

の役を演じられるように・・・。」


「私でもできるのかな・・・。」


「もちろんです。全部のカウンセリングが終わるころには、

自分の変化にきっと驚きますよ。」


続く・・・・・・

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第84話 盾のイメージ

「カンタンですよ。それは、そのものズバリ、
盾を構えるイメージをするんです。」

「構えるイメージ?」


「そう。どういうことかと言うと、頭の中で、

ロボットに乗り込んだあなたが、盾で『私は

攻撃を受けつけない』と、攻撃を防いでいる

姿のイメージをするわけです。」


「はあ・・・」


「例えば、何か悪口言われたとすると、盾で

防ぐのを頭の中でイメージして、『あなたの

言うことは入ってこさせない』と拒絶する

すると、不思議なことにダメージが軽減されるのです。」


「ほんとですか?そんなことで?」


「疑ってますね(笑)。信じられないでしょう

けど、とにかくやってみてください。

何か言われたら、盾を突き出して入って

くるな、というイメージですよ。」


「・・・はい。」


「頭の中でイメージするだけです。今回は

それが宿題です。できそうですか?」


「宿題するのが約束ですので・・・。」


「はい!それでは、今日はここまでにしましょう。」

「はい。ありがとうございました。」


いいタイミングで次の来客を迎えたことを

告げるノックの音が聞こえた。

いつものように丁寧にお辞儀をして彼女は帰って

いった。

「やっぱりなにかあったんだろうな。」そう思う。
でも必ず、彼女は今日の宿題をやるだろうと確信をした。

【報告書】
氏名:水島 志保子

内容: 自分の盾(考え方・知識・経験)の

大きさを知り、盾を構えるイメージを使って

自分の心を防御する方法を解説。考え方・

知識・経験いずれも小さい盾とのこと。

・・・・・・

宿題:傷つくようなことを言われたときに、

盾で防ぐイメージ法を実践すること。


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第83話 盾の使い方



「大きい盾に比べて小さい盾の場合、当然ダメージ

を受けやすくなってしまいます。ということは、『盾の

使い方』が大切になってくるということです。」


「盾の使い方・・・ですか?」


「ええ。例えば小さな盾でも、相手の攻撃をしっかり

見ながら、冷静に盾をうまく構えれば、相手の攻撃を

防げると思いませんか?」


「・・・思います。」


「逆に、怖いからと言って、ビクビクしながら、盾を

盲目的に構えていたり、攻撃があっても構え

ていなかったりすると、自分がやられてしまうわけです。」


「つまり、傷つくような出来ごとには、適切に対処

するということでしょうか?」


「その通り!」


「でもそれって、具体的にはどうしたらいいのか・・・」


「カンタンですよ。それは・・・・・・」



続く・・・・・・