子会社のリサージ、エキップが
製造販売した美白化粧品54商品で、
肌がまだらに白くなる「白斑様症状」が生じたと、
多数の報告があり同社による
自主回収や診療に関する対応が始まっている。
回収対象となっているのは、
医薬部外品の有効成分「ロドデノール」が配合されている商品。
ロドデノールはカネボウ化粧品が開発した成分で、
シミやソバカスの原因となるメラニンが作られる際に
必要な酵素「チロシナーゼ」の働きを抑えることによる
美白効果が期待されていた。
同社は、ロドデノールを含む化粧品の使用者に、
肌が「まだらに白くなった」ケースを確認、
同成分との関連が疑われることから、
現在、製品の自主回収と症状を訴え出た人への対応を始めている。
カネボウ化粧品によると、
7月19日現在で斑様症状を含む問い合わせが6,808件、
そのうち「3カ所以上の白斑」「5センチ以上の白斑」や
「顔に明らかな白斑」があるとの訴えが2,250件あったという。

この事態を受け日本皮膚科学会は、
「現在、多くの人が全国の皮膚科を受診しているが、
同成分と臨床症状の因果関係、臨床型、発症頻度、予後など、
未解明な部分や不明な点が多く医療現場では、
混乱を招き対応に苦慮している」と説明している。
7月17日、日本皮膚科学会は、
多くが診療を行う皮膚科医向けだが、
特別委員会(委員長/藤田保健衛生大学・松永佳世子教授)を
設置するとともに、これまでの診療で集められた情報から暫定的に
定めたQ&A集(診療の手引き)を作成し公式サイトで発表した。
医療者向けの手引きだが、
一般に役立つ情報も掲載されており、
「回復するか」
「他の美白製品は大丈夫か」などの回答に・・・。
「Q13. 脱色素斑は回復しますか?」
A13.半年から1年で回復したという症例が多く経験されています。
しかし完全脱色素斑になっている症例の予後は、
長期観察が必要ですので結論はでていません。
更に、重症度と予後の関係や、治癒、軽快、不変の割合も
明らかではなく今後の課題です。
また化粧品と関連のない白斑であっても、
関連があると思って受診される症例もあると予測されます。
色素斑が回復するかどうかは、患者さんの最大の不安です。
鑑別の難しい症例では、
化粧品との因果関係も推測困難で、更に予後の予測も非常に困難です。
回復している患者さんが多いことを提示して希望をもってもらうことは、
大切ですが、病態が不明であるかぎり、絶対に治るといいきれない状況を
正しく理解してもらってください。
かといって余計な不安をあおるのもよくありません。
「Q14. 今後、美白化粧品の使用を禁止するべきですか?」
A14.現状で、病態がまったく解明されていませんので、
根拠となるエビデンスが全くない状況です。
他の美白剤で同じ症状が出現するリスクがまったくないとは
言えないことを充分に説明し、理解した患者さんの判断に
任せることになります。
個々の症例のシミや白斑の状況に応じて指導してください。
「Q15. 他の美白製品は大丈夫ですか?」
A15.(株)カネボウ化粧品は、他社製品に問題が波及することを危惧しており、
自社製品のみが問題であると報告しています。
しかしながら同じ作用機序を有する美白化粧品の安全性についての
情報はまったく得られておらず、安全であるとも、危険であるとも
言えない状況です。
診察においては、美白化粧品では本剤のみならず他の製品の使用歴に
ついても必ず聴取する必要があります。また、どの製品においても、
皮膚に異常が生じた場合は皮膚科専門医による個別対応が必要でしょう。
などの一般の人にも役立つ情報が含まれている。
また、今回のケースを治療できる施設も紹介。
7月24日現在で、北海道から沖縄まで37施設が挙げられている。
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