かわいいかわいい学生さんがたくさんいます。
一方で、やはり
教えていて辛い学生さんもいます。
以前もこのブログに書いた、T君。
どうも噛み合わず、毎回、疲れます。
「せいで」と「おかげで」を教えていたとき。
「せいで、は、悪い影響があったときに使います。
例えば、電車が送れました、遅刻しました
どうなりますか?」
「電車が遅れたせいで、遅刻しました。」
「はい、いいですね。
じゃあ、雨が降りました、で文を考えてください」
T君は、こう答えた。
「………………
傘を持って行かなかったせいで、雨が降りました。」
それ、どういうこと?
すごく天に見放されてる人?
「いや、そうじゃなくて
“雨が降りました”を前に持ってきてください。
雨が降ったせいで…?」
「………
雨が降ったせいで、学校がぬれました。」
…学校?
そりゃあ、ぬれるだろうよ。
また、先日は
「…を見込んで」という動詞を教えていた。
「見込んで、というのは
先に、そうなるだろう、と予想をして
何かをすることです。
例えば
価値が上がるのを見込んで、たくさん買いました、とか。
じゃあT君は、日本語能力試験1級を目指していますね。
何を見込んで、1級を取ろうと思っているんですか?」
T君は、以前
仕事が見つかるように、1級を取りたいと言っていた。
しかし、T君
黙り込む。
「………………」
えっ、T君
何のために日本語勉強してるのよ?
と思いながら、ヒントを出す。
「じゃあ、1級が取れたら
どんないいことがありますか?」
「……合格証書がもらえます」
危うく、言ってしまいそうになった。
「そんな紙きれ、いらん!」
気持ちを抑えつつ、再び続ける。
「そ、そうですね
じゃあ、誰に、1級を持っていると証明したいんですか…?」
道は険しい。
私の聞き方も悪いのかもしれないけれど
T君はいつも、考える時間がやたらと長い。
一度、5分ぐらい黙って考え続けていたので
思わず、こう聞いた。
「T君、今、何を考えているんですか?」
するとT君、こう言った。
「わかりません。」
えっ?
T君、は毎週2回、2時間ずつ
休まず来ます。
たまには、休んでくれてもいいのにな
こっそり、そう思っている私です。