FXDLS ローライダーSのEFIチューニング(インジェクションチューニング)インプレッションです。
チューニングをお願いしたのは、ホームショップのハーレーダビッドソン東久留米さん。
自分のローライダーSではないですが、FXDLSのチューニング作業が動画で見れます。
(追記)
自分のFXDLSチューニングシーンが動画UPされました。このブログへのリンク付きで。
タイトルがナ、ナント!
『〈必読!!〉これは素晴らしい!!よくわかるっ!!』
褒めすぎでショ〜 こっぱずかしいか〜
1分30秒位から全開のエグゾーストノートが数秒ですが聴けます。
スクリーンミンイーグルマフラーサウンド、いい音してます!
インジェクションチューニングには車載コンピュータを書き換えるためのパーツ、「スクリーンミンイーグル パフォーマンス スーパーチューナー プロ」が必要。
ちっこくて軽いくせに、高いんだこれが。
10万円近くしますが、イベント参加でいただいた純正パーツ30%OFFチケットで安く購入。
さて、トータルで約150,000円(税別)の費用をかけたのチューニングの結果は?その効果は?
既にマフラーをスクリーミンイーグルに交換して全域パワーアップを実現し、
さらに、
スパークプラグとプラグワイヤー交換で低回転域もパワフルになったわがローライダーS。
これ以上何が良くなるのか??
ジャーン
FXDLSが優等生的かつ野生的に進化しました!
ポケモンか?お前は。。
まあ、変わるもんですね。
ざっと列記すると、
(1)アクセルレスポンスが良くなり、意のままに操れるエンジンでバイクの操作が快適になった。
(2)低回転域のトルクカーブがフラットになり、回転の乗りがスムーズにになった。
(3)燃調がベストの状態になってエンジンが健全に。オーバーヒートしにくくなった。、
(4)アイドリング回転数を1000⇒800に下げ、三拍子(ポテトサウンド)のダイナらしいワイルドなアイドリングに。
大満足です
アクセルレスポンスとトルクの出方については、
「ツインカムエンジンなんてミルウォーキー8に比べてダルだよね?!」
なんて思うのが普通ですよね?
答)
チューンドツインカム110ci⇒違います!
はい!適切にチューンされたツインカムエンジンはレスポンスも向上、右手に直結!な好フィールエンジンになりました。
(オレ) オラオラっ!エンジン、ムチ入れっぞ。ついて来いよ!
(FXDLS) こうだろ?グワッ!
(オレ) ワォっ!チョベリグ!
まあ、ひとまとめにマシンとのつながり感を言い表すとこんな感じです。
一番感じるのはワインディングの登りですかねー。
どんな回転域でもアクセルに着いてくる感じです。
例えば登りコーナー立ち上がりアクセルオンの情景をチューニング前後で比較すると、、
チューニング前
→まるで見えない極太のゴム紐で引っ張りあげられてるような感じで、一瞬タメが有ってその後ゴムの縮む勢いでビューーんと加速する感じ。
チューニング後
→ゴムがワイヤーに変わり、アクセル開けた瞬間からスルスルっと加速する
また、低すぎる回転のままで立ち上がりにアクセルオンすると結構モタつく感じだったのが、
「グモモモモモー!」と今までなかったエキゾーストノートを発揮しつつ軽々と加速してくれるようになりました。
なんかスムーズに加速することで、かえってトルク感が薄れたようにすら感じます。
でもスピードメーターとタコメーターの上昇はずっと早くなった感じです。
トルク、パワーとも増大したものの、実は数値的にはチューニング前とはそう大きく違っていないのです。
トルク 13.5kg,m → 13.9kg.m
パワー 79ps → 84ps
自分のFXDLSは計測していませんがノーマルのFXDLSのパワー、トルクは70ps、12kg.m位らしいので、そこから比べれば随分パワーアップしてるのでしょうけど。
んー?、カタログではトルク143Nm(=14.6kg.m)なんだけど、巷の情報ではこんなに出てないようですね。まあ、カタログがあてにならんのはハーレーではよくある話なようで。。
ま、とにかく実際のところは、
マフラーをスクリーミンイーグルに変えていたことが元々のパワーアップに大きく貢献していたのでしょう。スクリーミンイーグルはハーレー純正なので、特にチューニングしなくてもポン付けだけでパワー、トルク共に大幅アップしていたであろう事は、以前書いたインプレの通りです(リンクはこちら)。
また、スパークプラグとワイヤーも交換していてその効果もあった(プログのリンクはこちら)でしょう。
数値的には些細な変化でしたが、実際乗って走ると前述の通り大きく変化してます。
ワインディングでなくても日常的な街乗りでも走りが変わりました。
アクセルレスポンスが良くなってフラットトルクになった結果、軽々とエンジンが回り、車体のコントロールをアクセル操作でやりやすくなってます。
バイクと一体感も増し、気持のいいライディングとなりました。
ちょっとした車線変更や左折など、バイクが大人一人分軽くなった印象です。
1速で中回転まで引っ張った時のトルク感は相当厚みが増した感じになりましたねー。
ちょっと心配してたのが発進時。
アイドリングを下げているので、発進時のクラッチミートの回転合わせに気を使わないか?と心配でしたが、まったく杞憂でした。
右手に反応してスッと回転が上がりますので、まったく今まで通りか、やりやすくなった感じです。
さて、続いて燃焼の健全化。
チューニングでもたらされる効果では、実は1番重要なのが燃焼状態の健全化かもしれません。
もともと日本仕様のツインカムエンジンは排ガス規制に適合させるために、ガソリン薄めの吸気ガスになるよう設定されているそうです。
空燃比(燃料に対する空気の量)が大きく、吸気ガス(混合ガス)か薄い、という状態です。
そこに加えて自分のFXDLSはマフラーをスクリーミンイーグルストリートパフォーマンスに変えて排気の抜けが良くなっているので、吸引される空気量が増え、余計に薄くなっていたはずです。
数値では空燃比が一番よく使う中回転以下で約14でしたがチューニングでツインカムエンジンに理想的な13になっています。
混合ガス薄くなっているとどうなるかというと、エンジンが余計に熱くなり、オーバーヒートしやすくなります。
自分のFXDLSはHMS(ヒートマネージメントシステム)をONにしていますが、市街地走行中は常時(真冬でも)HMSが動作してました。しかもマフラー交換で動作頻度が少し上がった印象でした。
HMSは、エンジンが熱くなった時、アイドリング中に片側シリンダーにガソリンを送るのをストップしてエンジンの過熱を防ぐものです。
動作すると片肺になって振動が大きくなるのですぐに分かります。
チューニングで全回転域で最適な空燃比に設定されたので、エンジンがあまり熱くならず、HMSがほとんど動作しなくなりました。
エンジンオイルの交換タイミング云々の話が出ると必ず、渋滞多い日本ではエンジンがオーバーヒート気味になるのでメーカー規定よりも早めのオイル交換を、と言われていますが、それほどまでに過熱はエンジンにとって大敵なのでしょう。
チューニング効果として、空燃比の適切化は目立たないけれど最もコストパフォーマンスの高い部分かもしれません。
なんせ一番大事なエンジンを守ることに繋がるのですから。
燃焼が健全な状態にあるとわかっていると心理的にも気が楽です。
アイドリングはチューニング当初は850回転にしてましたが、発進時にもたつく事も回転合わせでクラッチミートに気を使う事もなかったので、今は800まで下げています。
アイドリングがハーレービッグツインらしくなり、エンジンのブルブルユッサユッサもダイナらしさが増して、一層、ビースト(野獣)感が出てきました。
EFIチューニング、
かけた費用以上の価値はあると思います。
ただトータルコストは決して安くなく、マフラー交換費用も含めると結構かかりますので、経験豊富な信頼できるショップにマフラー交換とチューニングの結果がどうなるのか充分相談を重ねてからの方がいいでしょう。
自分の場合、やっぱ2in1タイプのマフラーに、ハイカムまで交換してやったらどうなったか?なんて、つい思ってしまいます。
まあ、キリがないですけどね。
参考までに、チューニング前後のパワーチェックグラフを添付。