アメリカ学会とヨーロッパ学会のせめぎあい | 広島大学病院乳腺外科ブログ ~広島の乳がん医療に取り組みます~

広島大学病院乳腺外科ブログ ~広島の乳がん医療に取り組みます~

広島大学病院乳腺外科スタッフが、乳がんのこと、日常のこと、感じたことなどを交代で綴っていきます。ぜひ、気軽にコメントもいただければうれしいです!
注:このブログは広島大学公式ブログではありません。発言内容は個人の見解であり、広島大学とは一切関係ありません。

皆さん、こんにちは。広島大学病院乳腺外科の重松英朗です。6月に入り、夏の気配が感じられるようになりました。自分自身、50歳を迎え、男性更年期の影響か、時々多汗に悩まされます。夏のhot flashは、ホルモン療法を受けている患者さんからも辛いとよく耳にしますが、確かに辛い経験です。皆さまも夏バテや熱中症には十分お気をつけください。

先日、職場での健康診断がありました。この1年間はアルコールを多く摂取しており、その影響が心配でした。結果として、体重増加、腹囲増加、中性脂肪の増加が見られ、不摂生な飲酒は良くないことを痛感しました。健診以降は週に1回の飲酒に改め、お腹もすっきりしてきたような?気もします。来年は体重60㎏台を目標に、引き続き努力しています。

先日、平岡先生がアメリカ・シカゴで開催された国際学会「ASCO」に参加され、ご丁寧にお土産をくださったことに感謝しています。そのお土産のミントですが、価格を見て驚きました。どう見ても5ドルに見え、日本円で約800円にもなる計算です。日本では100円で購入できるミントが、USAでは10倍の価格で売られているとは驚きです。

ASCOは、がん治療に関する国際的に最も重要な学会の一つとして位置づけられています。しかし、今年のASCOでは重要な発表もありましたが、例年に比べてインパクトのある内容は控えめでした。最近では、ヨーロッパのESMOがASCOに匹敵するほどの重要な学会に成長し、特にASCO直前に開催される「ESMO Breast」では乳がんに関する大きな研究結果が発表されています。学術雑誌においても、かつては「Journal of Clinical Oncology」(ASCO)が最重要雑誌の一つでしたが、現在は「Annals of Oncology」(ESMO)がインパクトファクターで上回るようになりました。

 

私の専門分野である乳がんにおいては、ヨーロッパの動向がアメリカを上回る傾向が明確になっています。以前はASCOをチェックし、「Journal of Clinical Oncology」を読むだけで良かったのですが、現在はより広範な情報に注意を払う必要があります。過去の常識が通用しなくなってきており、これに適応するのは容易ではありませんが、しっかりと対応しつつ、最新情報を見失わないよう努めています。

 

写真は、父の日に子供から自分あてにプレゼントしてくれたイラストです(ネットで拾ったもの)。自分がお気に入りの「進撃の巨人」に関連したものです。エレンとユミルが中心に描かれていると、その周りの巨人たちが穏健派に見えるのが面白いですね。添えられた手書きの言葉もあるので、大切に保管しようと思います。