多発乳がんの場合の手術選択 | 広島大学病院乳腺外科ブログ ~広島の乳がん医療に取り組みます~

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こんにちは。

広島大学病院 乳腺外科の鈴木です。

 

本日は最近読んだ論文を紹介します本

 

乳房内に2個(または3個)乳がんがある場合、温存術は安全に可能かどうかの論文です。

 

乳房に1つの病変がある場合と比べて、多発していると局所再発(残った乳房内や皮膚に再発すること)が高いことが言われています。

そのため、多発の場合は基本的に全切除が推奨されていました。

 

今回の論文では、多発病変に対して温存術をした場合も、術後にちゃんと放射線治療などの全身療法を行うことで、局所再発率は許容できるほど低いという結果でした合格

数値でみると、5年の局所再発率は3.1%ですキラキラ

 

 

もちろん、サブタイプや、腫瘍の場所・大きさなどによっては、やはり全摘がおすすめになる場合もありますが、

温存希望の方には嬉しい報告でしたひらめき電球