こんばんは。
広島大学病院 乳腺外科 木村優里 です。
先日の村上選手の最年少三冠王であったり、佐々岡監督が辞任したり、注目のニュースが多いですが(主に野球ばかり笑)
現在2022年度のノーベル賞が発表中ですね
2022年のノーベル生理学・医学賞には、絶滅した人類の遺伝情報を解析する技術を確立し、『人類の進化』の研究者が受賞されていました
さて、ノーベル賞はとても有名な賞ですが、みなさん、イグノーベル賞はご存知でしょうか
イグノーベル賞とは、ノーベル賞のパロディとして、世界中の独創性に富んだ、『人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究』に与えられる賞です。
私はこのような発想が大好きなので注目していますが、ユニークだけど科学的な発表もありましたのでご紹介します
抗がん剤のお薬の中には、高い濃度のお薬が細部まで行きわたることで有害事象が起きてしまうものもあります。
乳がんだと、パクリタキセルやドセタキセルによる手足の末梢神経障害や、抗がん剤による脱毛の予防のために、冷たい手袋や頭皮冷却装置などで冷やしてあげることで、発生頻度や症状を軽減することが研究されています。
今回のイグノーベル賞の薬学賞では
抗がん剤で起きる口腔粘膜炎を、アイスを食べることで冷やして予防しよう
という、なんともユニークな研究成果でした
授賞式では
『研究遂行の課題は、アイスクリームの準備であったけれど、病院のカフェテリアがこの研究のためにアイスを提供してくれたことを心から感謝している』
という、なんとも素敵なコメントがあったようです
無機質なアイスキューブを口にいれるよりは、アイスで冷やすというのは、なんとも素晴らしいユニークなアイディアです
他にも、今年のイグノーベル賞には
・人が最も効率的に指でつまみを回す方法の発見
・新しくロマンチックな相手と初めて会ったとき、お互いに魅力的だと感じるとお互いの心拍数が同期する発見とその証明
・古代マヤ文明における浣腸の儀式の学術的アプローチ
・子ガモが泳ぐときに組む隊列の研究
・なぜ成功は、最も才能のある人ではなく、最も幸運な人に行くかの数学的な解析
など、真剣にユニークな研究がたくさんされていますので、興味があったらぜひ検索してみてください
毎年10月はピンクリボン月間です
マンモサンデーといって、普段忙しくてがん検診を受診できない方のために、施設によっては日曜日にも乳癌検診が受けられる取り組みをしています。
毎年10月第3日曜日なので、今年は10月16日です
私も、本永病院という東広島市の病院で検診業務に参加してきます
この↓におまかせ広告があります。クリックによるご支援をどうぞ宜しくお願い致します。(購入の必要はありません)