こんばんは。
広島大学病院 乳腺外科 木村 です。
先日の医局レクリエーションでは、
三段峡で炎天下の中、散策し、
久しぶりにいい汗をかきました。
熱中症にならないよう、各自しっかりと水分補給をしています。
(お茶、水、スポーツドリンク、ジュース、ビールetc)。
ゴクゴクとジュースを飲んでいる際に、加糖飲料でがん発症のリスクが上昇するという、非常に気になる論文を見つけましたので、ご紹介します。
フランスの成人、約10万人を対象とした、大規模な前向きコホート研究です。
最初の2年間の食事アンケート調査から、個人が消費している加糖飲料の消費量を調査し、がんの発症リスクとの関連を調べています。
結果をみると・・・
・加糖飲料の摂取量が1日当たり100mL増えるごとに
がん全体の発症リスク:18%上昇
乳がん:22%上昇
・果汁100%ジュース:がん全体の発症リスクは12%上昇
・ダイエット炭酸飲料やその他の人工甘味料入り飲料とがんとの間には、関連なし
なんということでしょう。
まさに、今現在も、お墓参りに行った帰りに、
フルーツジュースを1本飲み切ってしまいました
加糖飲料は何十年も前から、2型糖尿病や肥満、心疾患など様々な疾患と関連づけられています。
今回の論文でも、直接的な因果関係は証明できないが、
「砂糖には、体脂肪の蓄積を促し、血糖値を上昇させ、炎症を亢進させる作用があり、これらはいずれもがんのリスク因子だ」
と述べられています。
また、飲料に含まれる化学物質がリスク増大の一因となる可能性もあるかもしれません。
こんなことを言われてしまっては、
一生ジュースが飲めないのでは・・・
と、考えてしまいがちですが、
注意してください。
大切なのは、加糖であれ無糖であれ、がん発症のリスク因子である肥満などにつながらないよう、
健康的でバランスのとれた食事の一部として摂取すればよいということを理解しておくことです
お盆休みを利用して、
お墓参りや旅行など、
外出の機会も増えるかと思いますが、
しっかり水分補給して、
熱中症にならないよう、お気をつけて
お休みを満喫されてください。
参:暑い夏を乗り切るために ~熱中症は予防が大事~