暗黒閨閥地価会社

0.カマリリャ―――仮面舞踏会の舞台

派閥というものができたのは異端審問以降

血族同士の覇権を争う闘争“ジハド”

世界最大の血族の派閥『カマリリャ(Camarilla)』について説明しよう。

これは主に六つの大きな氏族と、その他の少数の血脈に連なる者で構成される。

古くは王室顧問会議を意味した言葉

各都市を領主が治める地方分権社会

血族社会では伝統と掟、血統と恩義、礼儀が尊重される。
 

1.血族の地位 

血族社会についての教育もされていない者は雛ヒナと呼ばれる。(下士官:分隊長)

雛は一人前とは認められず、“父”の保護下にある。(人間=奴隷兵士)

正式に血族社会の一員に認められる。謁見の終わった者を幼童と呼ぶ。

血族社会の一員として認められたばかりの者から百歳以上の怠惰な者まで、

実に様々な者がいる。(士官:幕僚:小中大隊長)

若輩は自身が血族社会において有能であることを示した百歳から二百歳くらいの

『歯の生え変わった血族』(将校:指揮;連隊長)

長老は数百歳の真に強力な血族だ。大抵は第六~八世代で“ジハド”の最も活発な主

(将軍:参謀:旅団師団長)

メトセラと呼ばれるこの血族は古代から存在し、人間社会から遠ざかって同族の牙を逃れ、深い眠りについている。そして強大な魔力と無数の配下を操って、自らの計画を進めている

半神か神の化身のごとき力を備えている (支配者:司令:軍団超王侯)

 

2.六と一つの氏族 

カインには十三人の孫―――アンテデルヴィアン(イルミナティ13血族)

◆ヴェントルー “貴族”古くから王朝を影から支配し、血族と人間の双方の

世界に大きな影響力。恐らく現在で最も強い力を持っている氏族。

政界や財界様々な事業を牛耳っている。ブルハーとは古代からの仇敵同士。

◆トレアドール 情熱的で美しい吸血鬼たち。その多くは音楽家や画家などの芸術家や、

あるいは芸術家のパトロン、批評家など。極めて社交的で、宴などを好む。

◆トレメール 新しい氏族で、中世期に永遠の命を求めた魔術師たちの末裔。

血族の血の謎を解き明かして不死になった彼らは、氏族としての力を蓄えるために同族喰らいに手を染め、一時は全ての血族から敵視されていた。

◆ノスフェラトゥ 最も端的で哀れな呪いの犠牲者だ。始祖の非道な行いによって

太祖カインから呪いを受けたノスフェラトゥは、あらゆる人間、血族から嫌われるような

醜い姿になってしまっている。外見とは裏腹に賢明な者が多い。

隠れることが得意なだけに情報収集は彼らの得意技だ。

◆ブルハー ギリシャやメソポタミアの哲人王にして学問と変革の守護者。

血族と人間の共存できる理想郷を求めて闘争を繰り広げてきた革命家の系譜。

アメリカに多いブルハーはストリートにギャング。偶像破壊主義者で、

あらゆる既存の体制や自分たちの自由を阻むものを打ち倒そうとしている者たち。

理想郷カルタゴを滅ぼしたヴェントルーとは徹底的に仲が悪い。

◆マルカヴィアン 血族社会のトリックスターだ。その狂気ゆえに正気の血族よりも

鋭い洞察を得て真実を見抜くこともあるが、狂人の戯言である場合もある。

恐るべき狂人であり、予測不能のトリックスター

1998年に氏族としては脱退したギャンレルと氏族不明の孤児ケイティフを紹介

◆ギャンレル 自然を愛する血族。自然を愛し、孤独を好む傾向にある。

各地の吸血鬼伝承にある獣や霧に姿を変じる能力はギャンレル特有の≪変身≫の訓え

◆ケイティフ 哀れな孤児。“生まれてきてはならなかった者たち”であり、

迫害され、そして殺されてしまう。たとえ生き長らえたとしても他の血族に認められることはなく、血族社会の底辺に置かれてしまうことになる。

 

3.カマリリャの都市の権力構造 

◆公子 食料源である人間が集まる都市に住まう。各都市には公子と呼ばれる

領主となる血族がいる。司令官であり、外交官であり、立法者であり、

裁判官となって己の版図の中の平穏を維持しなくてはならない。(都市王侯爵男爵)

◆参議 大抵は公子を補佐する役割として参議会がある。氏族のリーダーとして

権力を持ち、都市の立法・政策決定に際して各氏族の意向を代弁する。

◆家令 公子の代理人というわけですか。家令は公子の個人的な秘書。家令は公子が

退位したり、殺害された場合には即座に公子の代理人として働くことになる。

最近では参議の補佐をする血族が任命されることがあり、これは幹事と呼ばれる。

◆エリュシオン守護人 公子が指定する暴力禁止区域だ。

普通は美術館や講堂などの文化施設が指定される。

◆宮廷雀 宮廷雀はゴシップの漁り屋であり、社交界の魔物。様々な噂を流しては、

血族に名声や悪名を与える力を持つ。マスコミや社交界の著名人出身の血族が多い。

◆警吏 概ね公子の意志を執行するもの。版図内での治安と法の維持ということになる。

◆鎮守 近年になって作られた―ないしは中世期に存在した地位を復活させたもの。

その主な仕事は、やはり街の治安の維持だ。不法に滞在する血族―

不許可の“子”や叛徒(後述)、血の薄き子ら、拝謁を怠った者やスパイなど―を狩る。

 

血族派閥地下社会【中半】に続く

 

 

4.カマリリャの中枢 

 

 

5.血族最大の行事 

 

 

6.鉄の掟―――六条の掟 

 

 

7.血族社会のしきたり―――恩貸制 

 

 

8.カマリリャ以外の血族達 

 

 

9.血族の敵 

 

 

 

血族派閥地下社会【後半】