血族派閥地下社会【前半】
4.カマリリャの中枢
◆内陣 最高議会。メンバーについては全くの謎に包まれている。
内陣には六氏族の最長老が代表として参加して。
十三年に一度、ヴェネツィアで会合を開き重要なものが、次に述べる護法官の選出だ。
◆護法官 カマリリャの切り札。例外を除けばありとあらゆる血族の上位に位置する
掟の守り手であり、裁判官だ。任期は十三年で、内陣によって六氏族からそれぞれ
一名が選出される。護法官は常に尊敬と畏怖の目で見られる。
彼らはカマリリャの目となり耳となって、各地の大きな問題を解決すべく動く。
◆執行官 実際に監視や内定調査をする人たち。
5.血族最大の行事 - 大会合
最大のイベント。『議会委員会の会議であり、最高裁判所にして血族全員参加の興行』
大会合を開くのは護法官の権利。
◇第一の掟:仮面舞踏会の掟
この掟の尊守こそがカマリリャのすべてと言っても過言ではない。『人間から隠れて暮らす』『人間に血族の存在を知られてはならない』というもの。これを侵したものには死罰が
普通。異端審問における教訓であり、死罰が求められるようになったのも異端審問以降。
◇第二の掟:版図の掟
版図とは領地のことで、一般に都市とその周辺地域を一つの版図とする。
近年では都市が大きくなりすぎたために、実際には一人の公子が治めることは不可能。
版図の概念もいくらか変わってきている。産業のことも版図と呼ぶようになって。つまり、
工業施設や金融施設などだけでなく、それらが行う商取引も支配する。
◇第三の掟:継嗣の掟
血族の“子”を表す。この掟は公子の特権の一つ。
◇第四の掟:申告の掟
“子”に対する“父”の責任を定めたもの。
◇第五の掟:歓待の掟
礼儀の掟とも呼ばれる。都市に来た時にはそこを治める
公子や長老に拝謁しなくてはならない。単にエリュシオンにおいて自己紹介をするだけの簡単なものから、自身の血統を朗唱させられたりする格式ばったものまで。挨拶の時期もまちまちで、到着次第という公子もいるし、一週間から一ヶ月以内という場合もある。
◇第六の掟:滅びの掟
血族を滅ぼす権威を示す掟。もともとは“父”が“子”を滅ぼす権利を記したもの、
今では都市において公子だけが血族を滅ぼす権利を持つという解釈になっている。
つまり公子は掟によって都市における全ての血族の生殺与奪の権利を持っている。
◆咎人狩り
公子は咎人狩りを宣言することによって、あらゆる血族を指名手配することができる。
9.血族の敵
血族派閥地下社会【後半】に続く