性格上、本当は緻密に研究しながら書きたいのですが、
働きながらだとそんな時間も取れないので、日々感じたことを書いていくことにしました。
 
 
 
崩壊(学級の統制が取れない、ルールが守られず授業が成立しない)
の原因の一つは、担任の指導力不足です。

 
🟡その日一日をどのように過ごすか
という見通しが立っていないことが多い。

 
もちろん、
1時間目 算数(大きな数 pp31-32)
2時間目 体育(50メートル走)
3時間目 理科(ヘチマの苗の観察)
4時間目 国語(白いぼうしテスト)
5時間目 音楽(専科)
6時間目 学活(係活動)

など…基本の流れはきちんと計画してあります。

 
でも実際には

…AくんとBくんがケンカ(ケンカの仲裁、聞き取り)
  Cさんが連絡なく登校していない(家に電話をして確認)

朝学習(漢字)
ドリルがない、ノートがない…忘れ物対応
やらないDくん、
ランドセルをいつまでも片付けず、騒いでしまうEくん対応


朝の会
うるさくて開始できない
日直が仕事をスムーズにできない


1時間目開始が15分遅れる
→算数のノルマが終わらず

体育の着替えで2時間目の開始が遅れる
50メートルの記録が全員取り切れない
 待ち時間の間にまたAくんとBくんがケンカ、
 Aくんが機嫌を損ねて脱走…
 またはBくんが顔を引っ掻かれてケガ…


などというような
トラップが待ち受けています。


そこまで予測して、
子供の集団を時間通りに動かせるか、

どのタイミングで次の行動への指示を出したらいいのか

それでもトラブルが起きた時に、どのように処理をするのか

を決めておかなくてはいけません。


同時に、各教科の準備も必要です。

算数の教科書、タブレット、テレビ、黒板に貼る補助教材、板書計画
指導案(授業の進行シナリオ)

ストップウォッチ、名簿、鉛筆、バインダー、笛

理科の観察シート、

国語のテスト

……

2〜3年ほど教師経験を積めば、
経験則で動くことができますが、
1〜2年目の教員は、準備だけで多大な時間を要します。
 

そして、クラスの子どもたちのトラブルが起きると、担任は保護者に電話連絡をしなくてはいけません。
それぞれの電話対応、報告のために2時間近く費やします😢

結果、準備する時間がなくなり、

授業や児童対応にしわ寄せがきます。


次第に疲れて、精神的に追い込まれていきます。
 
 
負のループ。
 
 

これがひどくなると、

いじめ、

授業中の立ち歩き、

校内徘徊、器物破損

暴力による怪我
 
などが起きてきます。



ここまできた学級を立て直すには、
凄腕のベテラン教諭(副校長、主幹など)で2週間ほどかかりますが、

なんとかこの若手の担任を温存させようと奮闘した場合、多くの場合、劇的な改善は難しいと感じています。
 
 
知る限りで改善できた事例は、
担任によほどの根性とセンスがあった場合。
 
最初から高いセンスを発揮できる新任は少数派です。
 
 
大概は、
担任が病休に入って、その1〜2か月の間に管理職が学級規律を整えて、戻ったあとに乗りきる

 
というパターンを多く見てきました。


しかし、
これが常套手段になってはならないと思うのです。

こんな思いをしてまで教師を続けようという若者は、いなくなってしまうのではないか…


日本の教育の未来を担うのは、若手教員ですから、
その人達が安心してキャリアを積める環境を作ってあげないと、元も子もないと思うのです。