拝啓 吉田拓郎様
本日2022年12月31日をもって音楽活動から引退されるとのこと。
私はリアルタイム世代ではありませんが、あなたの作る音楽に勇気づけられた多くのひとりです。
加藤和彦さんに譲ってもらったJ-45は元気ですか。私も憧れの名器。左利きなので年代物に縁はありませんでしたが。
私が拓郎を初めて聴いたのは小学生の頃。たぶん刑事物語の主題歌「唇をかみしめて」。木のヤツ〜
以降、思春期はロックバンドに夢中だったのでしばらく縁が無かったです。
20代前半の頃、職場の上司がリアルタイム拓郎ファン。興味のない私に熱々と拓郎エピソードを語るわけですよ(笑)
今ならふんふんと前のめりで共有できたんでしょうが、当時はそれほどでも。拓郎と同じテレキャス持ってたのはちょっと反応したなあ。
その熱烈拓郎ファンおじさんが教えてくれたのがLOVELOVEあいしてる。あれはいい音楽番組でしたね。
拓郎もさることながら、バックのミュージシャンも豪華で。オンエアOPでカウントワンツーのドラムから始める画は、私ドラマーだったら憧れのシーン。
それから程なくして上京。私の性格上無いと思っていたのに、まさかのホームシックに。
そんな時、深夜ラジオで流れてたのが今回の表題曲。
どうしてこんなに悲しいんだろう/吉田拓郎
後にも先にも私のナンバーワンソング。ホント助けられた。
細かい話をすると、この曲リリースは2度ありまして。私が今回挙げるのは後発1976年ver。
最初のリリースは1971年。アルバム8曲目。
このverは比較的シンプルなアレンジ。ピアノのイントロが印象的。スロウテンポに拍車が掛かる音数の少ないアレンジ。
そして私がラジオで聴いた後発ver。6曲目。
私が初めて聴いたverなので、刷り込みでこっちの方が好きなんですよね。リアルタイムの方々とは違う入り口で恐縮です。
でも贔屓目で錯覚してるかもしれませんが、前者よりこっちのアレンジの方が好きですね。イントロのスチールギターとか。
前作に比べて音数が多いんですが、テンポは同じ。しかし不思議とアップテンポ気味に力強く聴こえる。アレンジの妙か。
アレンジは松任谷正隆氏。間奏のオルガンはそのまま残しました。あれは耳に残る名演だと思います。
話を私の上京ホームシック事件に戻すと、そのラジオ番組で爆笑問題太田光がこの歌詞の解説を。虚しさの本質を解いてくれた。
それを聞いて、自分の境遇と重ねた。
当時付き合ってた彼女と一方的に別れて上京した自分勝手な私。そんな私を諭してくれた曲でもある。
「傷つけたくせに傷ついて、お前はこれからどうするんだ」と奮起した。
普段は音やメロディに惹かれるはずの私ですが、この曲だけは詞に助けられました。
もちろん弾き語りで歌ったこともあります。コードがフォークルの「悲しくてやりきれない」とちょっと似てるのは気のせいでしょうか。
ラストアルバムも聴きましたよ。拓郎には「こういう時だけ聴くんじゃねえよ」と怒られそうですが。
プレミアとか最終回とか引退とかで注目が集中するのは、悲しいかな世の常で。
私が好きなものは、流行りとは縁遠いところが多いので、だいたいずっと変わらず愛します。楽器も高校時代からのを今も使ってる。ボロボロだけどね。
今でこそ卒煙しましたが、タバコ吸ってた時も銘柄は20年ずっと同じラッキーストライクでした。別にこれは関係ないか。
好きなものを突き詰めても飽きない性分なのかもしれません。音楽も今でもサウンドとメロディが命だと思ってます。偏ってっかなw。悪く言えば保守おじさん。
だから、引退されても、これからもずっと聴くでしょうね。拓郎さん。
昔の拓郎もカッコいいんで挙げたいんだけど、過去を嫌う人なので近影ではこの写真が好きです。
例年とは
違う毛色でお送りしました
大晦日
されど
カープ•ドランク•ロックンロール
カープの話は年明けあらためて
来年もよろしくお願い申し上げます