今までのカズオ・イシグロ作と
まったく違う印象を受けた。
世界的ピアニストのライダーが、
とあるヨーロッパの町に降り立つところから物語ははじまる。
「木曜の夕べ」というイベントで演奏する予定のライダーに、
市民から様々な難題がもちかけられる。
幾通りもの人々とのエピソードが綴られるが、
そのどれもが現実なのか、
夢なのか判断がつかない…。
途中、
理解不能な部分も正直あった。
不条理で、うまく問題を解決できないもどかしさ。
自分の立ち位置さえわからなくなってくる静かな怖さ。
でも、
その不条理さこそ、
我々が暮らしている現実を表しているのではないだろうか。
普通の暮らしで、
明快な答えがで出ることなんて
ほとんどないのだから…。
充たされざる者 (ハヤカワepi文庫)/カズオ イシグロ

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