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こんにちは。

MANAです。

アパレル販売のパート時代の心理状態を

【HSS型HSPの愛すべき個性】から解説していきます。

 

 

 

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ポップティーンを読んでいた頃、

渋谷109のアパレル店員に憧れて、

ちょうど求人の出ていたアパレル販売のパートを始めました。


新店舗オープンまでは別店舗で勤務することになり、

車を持っていなかった私は、

アパートが決まるまで母が手配してくれた

ビジネスホテルでしばらく生活することに。

 

やがて新店舗が完成し、オープニング準備に参加。
お店ができあがっていく過程を見るのは初めてで、

配置を考えたり整えたりする時間はとても楽しく、

ワクワクしていました。

 

もともと模様替えが好きで、

変化を見ているのは性に合っていたと思います。

 

ただ、「ノルマはない」と聞いていたものの、

実際には販売目標があり、「売らなきゃ」という

プレッシャーで次第に心が苦しくなっていきました。


ディスプレイ作業は没頭できて楽しい一方、

接客して売ることが負担になり、

仕事そのものが楽しくなくなっていきます。

 

店長交代をきっかけに気持ちはさらに冷め、

一度「つまらない」と感じてしまうと、

辞めたい気持ちばかりが頭を占めるように。


シフト制で人が入れ替わる職場だったので、

苦手な人がいない日は少し気が楽でしたが、

それも一時的でした。

 

服の仕事なので、

季節ごとの新作が入荷する瞬間は楽しみでしたが、

職場の飲み会や大人数の集まりはとても苦手。
人見知りで、

気を許せない相手との食事は緊張してしまい、

心身ともに消耗していきました。

そんな状態が続き、

約1年半で心も体も限界を迎え、

退職することになりました。

 

 

 

 

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① 憧れで動けるのは「HSS(刺激追求)」の強み

 

 

ポップティーンを読んで渋谷109のアパレル店員に憧れ、

すぐ行動に移せたのは、

HSS型HSPの「新しい世界に飛び込みたい衝動(刺激追求性)」が

しっかり働いていたからです。

 

 

キラキラした世界
新しい環境
未体験の仕事

こうしたものに惹かれるのは、

期待やワクワクといったドーパミンによって動く、

HSSの得意分野です。

 

 

 

② オープニング準備が楽しかった理由

 


「没頭力」と「感覚優位」

 

新店舗のオープニング準備では、

配置を考える
空間を整える
お店が形になっていく過程を見る

といった作業がありました。

 

 

これが楽しかったのは、

HSPの深い集中力と、

感覚処理感受性の高さが活きていたからです。

 

 

心理用語でいうと、


フロー体験(Flow)
内発的動機づけ

 

「やらされている」のではなく、

「自然に没頭できる」状態でした。

 

 

 

③ しんどくなった原因①

 


「ノルマがない」は言葉のマジック

 

「ノルマはない」と言われていたものの、

実際には販売目標があり、

 

売らなきゃ
数字を気にしなきゃ

 

と思い始めた瞬間、HSPの弱点が刺激されます。

 

 

これは、


評価不安
過剰な責任感
他者期待への過敏さ

 

によるものです。

 

 

HSS型HSPは、

「自由な変化」は好きですが、

「結果を強制される刺激」には弱い傾向があります。

 

 

 

④ 楽しい作業と苦しい作業が真逆だった理由

 

 

ディスプレイや配置を考える作業は楽しい。


接客して売ることは苦しい。

 

 

これは能力の問題ではなく、エネルギーの使い方の違いです。

 

 

空間づくりは、内向き・感覚的・一人で完結しやすい作業。
接客販売は、外向き・感情労働・対人消耗が大きい作業。

 

 

心理用語では、

感情労働(エモーショナル・レイバー)と呼ばれます。

 

 

HSPは感情労働によって、

急激にエネルギーを消耗しやすい特性があります。

 

 

 

⑤ 店長交代で一気にしんどくなった理由

 


「環境感受性」の高さ

 

HSPは、人・空気・方針の変化にとても敏感です。

店長が変わったことで、

 

雰囲気が変わる
判断基準が変わる
安心感が崩れる

 

といった変化が起き、

心理的安全性が低下します。

一度「ここは合わない」と脳が判断すると、

HSPは修復よりも撤退を選びやすい傾向があります。

 

 

 

⑥ シフト制で楽な日があった理由

 


「刺激量の調整」

 

苦手な人がいない日は気が楽だったのは、

刺激量が減っていたからです。

HSS型HSPは、
刺激ゼロだと退屈
刺激が多すぎると消耗

という特徴があり、適正ゾーンがとても狭いタイプです。

 

 

 

⑦ 飲み会が極端にしんどい理由


「社会的過覚醒」

 

大人数
初対面
全員女性
会話と食事が同時進行

 

これはHSPにとって、刺激が同時多発する状況です。

 

心理用語では、

過覚醒(オーバーアラウザル)と呼ばれます。

 

 

何を話すか考え、

周囲の空気を読み、

食事にも気を配る。

 


脳がフル稼働するため、

身体が食事を受け付けなくなるのも自然な反応です。

 

 

 

⑧ 1年半で限界を迎えたのは「弱さ」ではない

 

 

これは、


慢性的ストレス
感覚疲労の蓄積
自己不一致(やりたいことと求められる役割のズレ)

 

が重なった結果です。

 

HSS型HSPは、

楽しい部分だけを見ると続けられますが、

苦しい部分が積み重なると一気に限界が来ます。

 

 

 

●まとめ

 

 

この体験は、

飽きっぽいから
社会不適合だから
忍耐力がないから

ではありません。

 

 

HSS型HSPの特性が、

合わない環境でフル稼働してしまっただけです。

 

 

変化を見るのは得意
空間を整えるのは才能
人の感情を感じ取れる
でも数字・評価・感情労働は消耗する

 

 

この気づきは、

これから「合う働き方」を選ぶための、

とても大切なヒントになっています。