今日もMSNで都市伝説の特集をしておりましたが、都市伝説と言えば必ず出てくるのが、フリーメーソンとイリュミナティであります。
彼らは、古くからこの世界を陰で操っているということになっており、今や世界経済はもちろん、国連もアメリカもEUもあらゆる報道機関も全て彼らのコントロール下にあって、それに加えてインターネットそのものも彼らの計画に沿って開発され、フェイスブックの創業者もイリュミナティの重鎮の息子で、世界中のSNSを使って全人類の情報が収集されていて、将来創設される世界政府の元に、あらゆる国と国民がその完全なるコントロール下に置かれることに成っているといことです。
そして、今後は世界中で皆がうんざりするほどの民族紛争や宗教間紛争が起こり、それらを完全に無くすためには世界中から、軍隊も含めたあらゆる武器を無くす、つまり、豊臣秀吉の刀狩りを全世界規模で行うしかないという国際世論を作り上げ、最終的には国連軍と世界警察だけが武器を持つようになり、彼らが世界の安全を守るということに成るそうです。
そして、紛争や格差の原因でもある国というものを最終的には無くして、ひとつの世界国家、人類みな兄弟的な世界を作ることを目指しているそうです。今の国連はそれらの計画の母体になって今後は国連を元に世界が統一されていくということです。
そもそも、このような計画は昔からあったそうで、たまたま1776年にアダム・ヴァイスハオプトがドイツで作った組織が後に官憲に摘発され、その時に彼らが進めていたとされる今後の計画なるものが発見され、それが世に出てしまったということです。
彼らの計画というのは下記の通りです。
1.国家の廃絶 2.宗教の廃絶 3.男女差別の廃絶 4.結婚制度の廃絶
5.家族制度の廃絶
これらの五つの目標を、漸進政策と言って、少しづつ誰も気づかないうちに進めて行くとされていました。その為には、世の中の人々が上記の五つのものは廃絶した方が良いと思うような出来事を数々起こし、それに代わる新しい考え方を世界に広めることによって、少しづつコンセンサスを作って行くというものでした。
非常に興味深いのは、そのような計画が暴露されたのは今から200年以上も前の事であり、その頃には、上記の五つのうちのどれ一つとしての無くなりそうだと思えるものは全く無かったという事であります。
上記の五つの彼らの計画は捏造ではないかという意見は昔からあったようですが、事の真偽は別としても、ただ一つ言えることは、今の世の中が確実にその計画の通りに進んでいるということです。もし、その文書そのものが捏造であったとしたら、何故、今の世の中が200年以上前の文書の通りに進行しているのか?という大きな疑問が残る訳であります。
200年前にはとんでもない発想であったことが、今の時代では、まだ反対が根強いと予想されるのは結婚制度と家族制度ぐらいだと思います。結婚制度も今の離婚率を考えると結構危うい状況にあるとも言えます。
このイリュミナティというのは、ここでも以前にちょっと触れたこともありますが、啓蒙運動の一環として組織されたものであります。啓蒙運動または啓蒙思想とは、人間個人としての理性・知性の可能性を信じ、人間の持つ理性を最大限に活用することによって得た智慧によって全てが判断されるべきで、あらゆる迷信(盲目的な信仰を含む)や社会慣習や国家の束縛から、個人を解放し、完全なる自由(リバティー)を獲得することが目標であると考えられています。
つまり、無知なる闇に理性による光を照らすこと、そしてこの光を照らすことを今でもイリュミネーションというように、イリュミナティーとは光に照らされた者達なのであります。
この光を照らす又は輝くという言葉に英語でLucidという言葉がありますが、これはラテン語から来ている言葉で、その同じ語源で「光を照らす者」という言葉がLuciferつまりあの有名な光の堕天使で大悪魔のルシファーなのであります。
つまり、キリスト教では「無知なる闇に(智慧や理性で)光を照そう」などという発想はあのエデンの園の蛇の言い分であって、正に悪魔そのものの発想であるとされている訳です。
人類の始祖のアダムとイブは悪魔の化身である蛇の進言に従って「智慧の実」のりんごを食べてしまい、それ以来自分で考えるようになって、神の教えに疑問を感じるようになった結果、神の怒りをかい、永遠の楽園のエデンの園から追放されて、以来人類は生まれながらにして神の言いつけに背いた「原罪」を背負っており、「自分の理性で何でも判断できるなどという慢心を悔い改めて、自らの無力さと罪深さを心から認めて、ただひたすらに神の恩寵におすがりすれば、神に許されて、神の力が自らの内に働くようになる」というのがキリスト教の教えなのであります。
それ以来、欧米の歴史というものは、神の恩寵を信じる人々と人間の理性の可能性を信じる人々との見えない暗闘が展開されており、神の恩寵の中に生きるか、神の束縛から完全なる自由(リバティー)を獲得するかの、二者択一を人々は迫られてきたわけです。
しかし、実際にはそんなことを意識している人はごく稀であり、あのイルミナティの漸進政策のかいもあってか、殆どの人は自分は一応キリスト教徒であるが、基本的には自由に生きたいと思っている人が多い訳です。
ただ、そのようないい加減な人は本当のキリスト教徒ではない!と熱心なキリスト教徒は思っており、彼らから見れば、今や世界中の多くの人々がサタンつまりルシファーに洗脳されてしまっていると見ている訳です。つまり、エデンの園以来の蛇の言いなりになっている人がどんどん増えていると思っている訳です。
そして、前にも言いましたように、そのような個人の自由(リバティー)を求める人々がリベラルと言われる人々なのであります。
アメリカの独立もフランス革命もイリュミナティを中心とするフリーメーソンによって成し遂げられたとされており、それは、フランス革命の人権宣言の文書の頭に、あの有名なアメリカの1ドル紙幣のピラミッドの上にある「万物を見通す目」と同じ目のマークが燦然と輝いているのが何よりの証拠であるとされています。
また、フランスのフリーメーソンからアメリカのフリーメーソンに建国100周年を祝って送られた贈り物があの自由の女神で、その台座に書かれている正式名称はTHE STATUE OF "LIBERTY ENLIGHTENING THE WORLD”となっており直訳すると「世界を目覚めさせる自由の彫像」となっているのであります。
正にあのエデンの園の蛇の主張が脈々と受け継がれて来ており、欧米先進諸国はその理念の上に建国され、今でも殆どの欧米政府の首脳はフリーメーソンとは無縁の人の方が少ないとされています。
まあ、ということで、一番興味深いのは、これほどまでに世界中で陰謀論が語られているのに、いつまでたっても、誰も真剣に本気で心配する気配がないのは、これらの陰謀論には必ずガセネタが無数に仕込まれているからであります。
秘密結社の秘密を完全に守ることなどは不可能なので、初めからある程度情報が洩れることは見込んだうえで、あえて全くのデタラメ情報も沢山流すのであります。そうすることによって、一体どれが本当でどれが嘘なのか分からなくなって、結局誰も本気で取り合わなくなるということです。
例えば3.11の大地震は陰謀によって起こされたという都市伝説がありますが、あれなどは典型的なガセネタです。ところが、陰謀論が好きな人はああいうネタにもすぐに飛びついて、人に言いふらすので、それを聞いた多くの人は、やっぱり陰謀論なんて信じる人はちょっと頭がおかしい人が多いね!?と内心思う訳です。そうやって、陰謀論など誰も信じなくなれば、誰にも邪魔されずに計画通りにことを進めることができるという訳です。
また、ヒットラーもオーム真理教も、近い所ではあの障害者施設で19人もの人を殺した犯人もみんな陰謀論者で、陰謀論者は頭が狂っていて、凶悪な犯罪を犯す人が多いという評判まで世間に広がるので、陰謀論者は社会の敵みたいな見方まで広がる訳です。
実際、陰謀論にのめりこむ人はだんだん全てが疑心暗鬼に思えて来て、身の回りのこと全てを陰謀論と結びつけてしまって最終的には正気を失うというケースも少なくないのであります。
ということで、もし本当にこの世の中で壮大なる陰謀を企てている人々が居たとしても、誰もそのことを本気で追及することは出来ないし、問いただすことも、阻止することもできないようになっているということです。
信じるか信じないかは貴方次第です・・・