
昔インドにいた頃、仕事でヒマラヤの麓近くの山岳地帯に行った帰り道、夜遅くなったので、道路は完全凍結していて、凄い急な下り坂の連続で、運転不能状態に陥りました。しかし、一緒にいた同僚が学生の頃ラリーレーサーをしていたので、彼の運転技術でハンドブレーキと逆ハンを使ってスケーティングしながら降りて来ました。
途中何ヵ所かガードレール代わりのレンガが崩れている所があり、そのうちのひとつは、出来たばかり車のワダチが直撃しており、車の姿はどこにも見当たらず、最悪の事態を想像させるものでした。
一応、車を何とか停めて、崖下を見ましたが、数百メートル以上の高さで底なしの暗闇が拡がっているだけで、何も見えませんでした。
その後、僕らは何とか無事に下山でき、地元の警察に先ほどの車の件を報告しておきましたが、あの車が実際どうなっていたのかは不明のままでした。
僕らの車もああなっていても不思議では無かったと思います。