C答案とD答案の境目~平成29年(1回目)の成績から考える~ | 司法試験受験記録

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平成31年司法試験受験予定(3回目)。ロー卒。

司法試験は(短答の結果にもよりますが)全科目でC答案を揃えれば受かると言われています。

 

私の昨年(平成29年)の成績は民訴以外の6法がC又はD評価でした。

 
そこで、一受験生の一例にすぎないのですが、司法試験においてC又はD答案というものは、実際どの程度の水準なのかということをごくごく簡単にお示ししようと思い記事を書いてみた次第です。

 

憲法:D(4枚程度)

…マクリーン事件を意識した記述をしていないのはもちろん、そもそも外国人の人権享有主体性の話も書いていない(ただし、正当化の部分では外国人の特性に一応触れている)。

 適正手続についてはただの作文になってしまった。

 

行政法:D(4枚程度)

…原告適格を行訴法9条1項で当然に認めてしまう。

 途中答案になり、内部基準の論点に触れていない。

 

民法:C(4枚程度)

…賃借権の時効取得の話は書いたが、判例の規範を挙げたことに満足し、それ以外の時効取得の要件に触れていない(起算点が問題となることは触れたのでそこで多少点が入ったかもしれない)。

 設問2の①について、無断転貸に当たるとしてしまう。 

 設問3は借地借家法10条すらあげられず。

 

商法:C(4枚程度)

…設問1(1)は判例の立場がわからずめちゃくちゃ。(2)で事後設立を挙げられたのが救い。

 設問2では、議決権の代理行使・相続人の入場を認めないことに関する取消事由を落とす。説明義務(180条4項)と特別利害関係人には触れる。

 設問3は、端株の処理について触れず。

 

刑法:C(5枚程度)

…防衛行為の一体性の記述がめちゃくちゃ。全体的に事実認定が弱い。罪数処理ができず。

 公法系・民事系に比べて、刑事系は一つのミスに対するダメージが少し大きい印象(あくまで主観)。

 

刑訴法:D(5枚程度)

…設問1の論点はすべて拾えたが、論証もあてはめも弱く書き負けた印象。

 設問2は結論こそあっていたが、判例の理解が甘かった。ずっと出ると言われていた弾劾証拠なので少しのミスでも沈んだのではないか。時間がなく、回復証拠については一言しか触れていない。

 

全体

…緊張や焦りで、法的三段論法すらままならない部分が多々あった。

 

 

 

 

※本記事について

一受験生の意見ないし感想であり、それ以上に意味をもつものではありません。