その年の最初の太陽を拝み、一年の幸運を祈るために、今でも多くの人々が宵のうちから家を出て、見晴らしの良い場所へと出かけたりします。
これはかつて、初日の出とともに、「年神様」が現れると信じられていたことに由来しています。
年神様は新年の神様であり、「正月様」「歳徳神(トシトクジン)」とも言われ、年の初めに一年の幸せをもたらす為に、降りてこられると考えられていたそうです。
初日の出を拝む場所は眺めの良い山、海岸など様々ですが、特に高い山頂で迎える太陽を「ご来光」と言います。
ご来光と呼ぶのは、山頂近くの雲に映った自分の影が、まるで光の輪を背にした仏様のように見えた為で、仏様の「ご来迎」との語呂合わせで「ご来光」と呼ばれるようになったといわれています。
おまけ
初日の出を拝むという習慣は昔からあったわけではなく、明治以降に盛んになったそうです。
それ以前の元旦には、年神様を迎えるために家族で過ごし、「四方拝」といって東西南北を拝んでいたとのこと。
それが明治以降になり、立て続けに日清・日露戦争が起こり、それらに勝利を収めてからは、国家としての新道体制が強化され、戦意高揚と太陽の昇ってくる様を重ね合わせて、急速に初日の出を拝む習慣が高まっていったそうです
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