令和のサイキ攻略概要で3つの攻略方針を挙げてみた。そのうちの一つ、近距離戦について。

 

 まず近距離戦では見てから対応不可能な行動が増える。このゲームの最速行動は投げやQD弱の12フレ前後で見てからガードやバリアは不可能と思っていい。すると読み合いが発生する。中間距離から飛び道具を撃ったり走り込んで殴ったり、などの行動は見てから対応しようと思えばできてしまい片方が様子見に徹するとダメージを奪い合うような読み合いにはならないが、近距離ではそうした膠着状態になりにくい。ここで積極的にダメージをとっていきたい。

 

 サイキの対戦台が全国にあった最盛期の頃の攻略を思い出してみると…

 

発生面で優れる弱攻撃を軸にして、バリアで弾かれるならバリアブレイク。ノーマルガード(NG)でしのぐ相手は投げる。

 

 あたりが基本的な読み合いだったと記憶している。これをもう少し進めてみたい。

 

 まず主軸となるQD弱だが、それを当てた後のリターン。回避バリアや壁ダウン補正などのおかげで「QD弱からフルコン決めて400近くの大ダメージ!」となるケースのほうが少ないはず。となるとダメージソースとしての役割はそれほど大きくないと言える。では何のためにQD弱を当てるのか?

①コンボ後に有利な展開を維持、攻め続けるため

 キャラ限定の具体例のほうがわかりやすい。カルロのキャンセルマインや刹那のキャンセル強ショットなど。単体では出しにくい超能力技を安全に出せる場面の一つがコンボを当てた後である。

 全キャラ共通な有利な場面は、コンボ後壁ダウンが狙えるような位置関係。確定の追撃や投げと削りの二択などの攻めを継続できる。

②相手の行動を潰す

 超能力技を中心とした発生が遅めの行動を潰していくのはQD弱による殴りが最適である。スライドダッシュ(SD)に対しては相性が悪く避けられて反撃を受けることが多い。

 

 ①は後々の展開を見据えればダメージ源の一部、きっかけと言えるが②に関しては相手にガードを強いる、QDに意識を向けさせることが目的となる。殴られて守勢に回った相手を投げたりブレイクで割ったり…では昔の駆け引きと同じ。別の面で攻略を組み立ててみたい。

 QDからのコンボは狙いやすいけれで回避バリアで遮断されやすくダメージソースとしては物足りない、だから超能力技単発当てを積極的に狙うという攻略方針が一つ成立する。

 

 いきなりネガティブなことを書くが超能力技には扱いづらさがある。

 まず一つは攻撃判定発生が遅い。これは相手に潰されやすいとかではなく、視認してからバリアガードが間に合う程度の遅さであるということ。対戦ゲームにおいて見てから対応されない攻撃だからこそ先手をとる意味があるし読み合いが発生したりする。しかし見てから対応されるほど遅い攻撃は相手に様子見されていると100%通らない。それどころか相手に反撃のチャンスを与えることにもなる。

 もう一つは技後の硬直が長い。このせいで攻撃が通らなかった場合反撃を受けやすくなっている。避け方や距離によって反撃のしやすさは変わるがバリアした後でも反撃が間に合う技はかなり多い。

 超能力技全体の平均をイメージして書いたので、これには当てはまらない技も当然ある。各技の個性が強いのはサイキの魅力の一つ!だが傾向としてはこれらの欠点があり何の工夫もなく超能力技を多用すると相手に攻撃の機会を提供するだけになってしまう。

 

 ではどうするか?各技の特徴を活かした攻略はキャラ別の話になってしまうのでここでは置いておく。

 

 上記超能力技の欠点は相手が様子見、反撃の準備をしている時に色濃くなる。そうではなく相手も走ったり技を出したり…何かしら行動を起こしているならその限りではない。とういことは相手の行動を何か釣ることができれば、それへの対になる超能力技を当てることができる。

 

(例1)弱ショット→飛び道具系

 弱ショは超能力技やQDに貫通されてしまうので距離を間違えるとこれまた反撃の機会を与えるだけになってしまうのだが、反撃が間に合うかどうか微妙な距離なら相手に様子見を止めさせる動機づけになる。先読み気味に弱ショを潰そうとQDしてくれた相手に超能力技がカウンターで刺さってくれればおいしい。

 

(例2)QD弱→近距離全方位系

 QD弱はノーマルガード(NG)されてもダッシュで避けられても反撃を受けにくい。通常移動に対しても角度次第ではNGさせることができる。明確に反撃を受けるのはスライドダッシュ(SD)のみ。これに対する全キャラ共通の選択肢は投げなのだがそこを超能力に置き換えるわけだ。フレアブラストやフェニックスのような近距離用高火力な技は狙う価値がある。

 

 書いてはみたが、無理やり隙を作って相手を釣っているだけなので正確に状況判断できる上級者には通用しづらいし主力にするには安定感に欠ける戦法になってしまう。元々使いづらい技を無理して使おうとしているのでこうなってしまうのはある程度仕方ないとは思う。だが殴りコンボや投げなどダメージ200以下の殴り合いを超えるにはこうした考え方も混ぜていく必要がある。

 

 どう当てるかだけ書いてしまったがこちらのリスクを下げる方法も。単発超能力技の使用は…痛い反撃をもらわない時は積極的に、痛い反撃をもらう時は控えめに。相手のPSYゲージがほぼ無いならリスクは低いし、相手フルゲージこちらは回避バリア張れず結界中央なら超ハイリスクである。状況確認は一人用でも練習できるしPSYゲージ管理はサイキでかなり重要な要素なので上手にできるようにしたい。

 対戦する機会に備えてまとめてみる。2000年当時とは考え方が大きく変わっている。

 

 どうやって勝つゲームなのか?ダメージソースを大きく分けてみる。

  1. 超能力技生当て
  2. 近距離の殴り合い
  3. 確定ブレイク連携

こんなところか。

 超能力技生当てについて。このゲームで汎用性が高い攻撃手段はクイックダッシュ(QD)である。基本になるのはそこからの弱攻撃起点のコンボ。QDを始める距離にもよるがサイキの中では攻撃発生が早い部類に入るので他の多くの行動を先に潰しやすい。が、ダメージソースとしてどの程度信頼できるのか?このゲームには回避バリアというシステムがありコンボを途中からガードできる。その場合殴り部分のみのダメージとなり投げよりも安くなってしまう。

 これに対して単発の超能力技当ては回避バリアでダメージ軽減しようがない。読みが通ればまとまったダメージが約束されコンボに比べてダメージ効率は良いと言える。

 

 近距離の殴り合いについて。中距離からQDで殴り掛かって‥‥という意味ではなくQDせず攻撃ボタンを押しても殴り攻撃が出るくらいの距離の攻防。近距離では視認してから対処できない発生の早い攻撃や行動が活きる。よって読み合いを起こしやすい。バリアガードというほぼ完全防御があるサイキでは、中距離で一方が守勢に入ってしまうと崩しがほぼ不可能になってしまう。なので近距離で読み勝ってダメージをとることに意味は大きい。

 

 確定ブレイク連携について。できるキャラは限定されているが超能力技とバリアブレイクの同時攻撃。削りかブレイク、どちらかのダメージを必ずもらうことになる。一般的な格ゲーの中下段同時攻撃みたいなものか。相手は確定連携を阻止するべく何かアクションを起こすしかなくなり、そこで何かしら読み合いやダメージチャンスに繋がる。むしろこっちが本命とも言えるか。

 

 細かい部分を見ていくといろんな技や攻防があるわけだが、最終的にこれらのどこかに着地させるという意図をもって攻略を立てていくといいんじゃないだろうか。軸がある攻略は強い。