KAYO MR150 エンジン分解編 使い込んだ海外製エンジンの中身は・・・ | HRGのブログ

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MR150ライダー 紅林さんが新車から1年間乗ったエンジンが届きました。

特に問題無く走っていますが、点検、データ取り兼ねてメンテナンスです。

紅林さんのページはこちらから!

https://www.kure35.com/

 

 

 

 

長時間の耐久レースなんかも走られていて、使い込まれているエンジンです。自分はオイルクーラー付けていますが、紅林さんのはオイルクーラー無し!

夏場は油温130度超えで耐久走ったりしていました。100時間くらいは稼働していると思います。

 

 

まずはヘッドカバー開けてカム周りチェック。ロッカーアームやカムも特に問題無さそうです。

 

 

 

 

 

ロッカーアームのシャフトに多少ダメージがあります。今回は反対向けて組んでおきました。自分のエンジンも同じようになっているたので、シャフトは定期交換した方が良さそう?

 

 

 

 

 

 

 

ヘッド取り外し

結構長く使っているのでカーボンは溜まっていますが、普通ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

ピストンのサイドスカートは問題無し。

以前から4ミニのチューニングではピストンのスカートに横溝を入れてオイルを保持させるという手法がありましたが、MR150は純正で横溝加工がされています。 最近はスカートに特殊処理をしている物もありますが、コストをかけず工夫で耐久性を上げている感じですかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

ピストントップのサイドに結構傷があります。ピン方向ですので、ゴミ吸い込みだと思います。

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直キャブなので、ある程度しょうがないとは思いますが、ガードを付けたり、工夫してもらった方が良いかもです。自分は、練習や耐久レースの時はファンネルにソックス型のフィルターを被せています。

 

ピストンは安いので即交換です。

ちなみにマイナーチェンジがあってピストンリングの厚みが変わっているようなので、基本的にピストンとリングはセットで注文するようにしてください。

 

 

 

シリンダーは、若干傷がありますが、クロスハッチも残っていますので、こちらは再使用。

写真だと、光の具合ですごい傷があるようにも見えますが、問題無しです。

 

こちらはクラッチカバーを開けた所

(実は分解する時に写真撮り忘れたので、組む時の写真)

 

 

 

 

 

オイル通路に遠心式のオイルフィルターがあります。ホンダ系のロックナット外しが必要です。

ここ外さないとクラッチも外せません。

中にスラッジが溜まっているので掃除しておきます。レーサーはこまめにオイル交換するんで、そんなに溜まってませんね。

 

クラッチのホルダーはNSR50等と共有

 

あとはパパっと外していきます。

 

キックのシャフトはそのまま右のカバーに残せます。特に触らなくてもOK

NS系みたいにポロっと外れてキレ散らかす事も無いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらはフライホイール側 すでにフライホイール外れていますが

 

 

 

湿式なので、フライホイールカバーを外してもオイルが漏れてきます。

 

フライホイールプーラーはマグナ等のセル付き4ミニ用の物が使えます。外掛けのM28×P1.00です。

 

 

 

 

 

 

 

あとはクランク割れます

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バランサーがクランクに引っかかる場合があるので、バランサーの位置を確認してください。

ミッション等は右側に残します。

 

クランクの振れも計測しましたが2/100程度でしたので、叩いたりせずそのまま再使用です。

エイプ系のクランクと比べるとかなりゴツイので耐久性あると思います。

ミッションもエイプ系と比べると一回り肉厚な感じです。

腰下は全く問題無しですね。

 

あとは綺麗に清掃して組み立てです。

組み立て編に続く

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