人材紹介ガイド -2ページ目

人材紹介・志

レンガ職人の話は有名ですよね。これをお城の石垣になぞらえて見てみましょう。

戦国時代に、ある三人の職人がいました。
全員が同じ仕事をしています。
お城の石垣を作るための石を運ぶ仕事です。
三人の職人に同じ質問をしました。

「あなたの仕事は何ですか?」

一人目
「私は石を運ぶ仕事をしています。」
二人目
「私はお城を作っています。」
三人目
「私は街を創造しています。」

同じ仕事をしていたとしても、この答え方によって三人の人生は大きく異なってきます。

一人目は石を運ぶ仕事をずっとしているでしょう。
二人目はもしかするとお城を作る建築家になるかもしれません。
三人目はこのお城の将軍になれる可能性があります。
何が言いたいのかというと、同じ仕事をしていても、意識と志の持ち方で、その仕事の質や発展性が変わってくるということです。

大風呂敷を広げれば必ず大志を実現できるとは限りませんが、志をどこで持つかによって可能性の限界値は定まってしまうのです。

野球の選手で例えると、ホームランを10本打ちたいとおもえば、0本から10本ちょっとまで打てる可能性がありますが、30本打つことはほとんど無いでしょう。
しかし、30本打ちたいと思えば0本かもしれませんが30本打てる可能性もあるのです。30本打つための行動に日々が切り替わってくるからですね。

夢や目標、志を持つのは自由です。

人材紹介に携わる皆さん、「あなたの仕事はなんですか?」

人材紹介・社員の姿

人材紹介会社で働く人にとって、大事な視点がある。それは、天秤だ。
「転職は人生を左右する決断であり、適材適所で多くの人が活躍して働けるように、手助けをしてあげたい。」当社の採用面接でも耳にタコができるほど聞いたこのセリフ。このマインドは必要だが十分ではない。むしろ、「求職者の為に」というと聞こえは良いが、たとえCAであったとしても、そんなスタンスで働いてはならない。CAが求職者のフォローを行うのは役割として当然であり、「求職者の為に」という枠を超えたマインドを持てない限り、結局はマッチングを成功させられず、目の前の求職者の役に立てないのである。ましてや、自己実現はできない。
では、「求職者の為に」働くことが何故いけないのだろうか。それは、我々が求職者と企業、双方の間に立ってマッチングをコーディネートする仲介者だからである。「求職者の為に」という思いと同じくらい、「求人企業の為に」という思いがなければ、間に立つ人間として、質の高いコーディネートはできない。
企業のニーズに応えることは、その企業の経営を後押しし、人材採用という企業の成長にとって最も大事な活動をフォローできるのである。
この業界においては求職者に対するホスピタリティーを持った人間がほとんどだが、企業経営にインパクトを与えるといった重要な視点を持ち合わせて初めて、仲介者となり得るのだ。
一時期、CAは求職者の為に、RAは求人企業の為になどという立ち位置にフォーカスしたスローガンが横行したことがあるが、ナンセンス極まりない。CAもRAも、企業と求職者の間に立つ仲介者であり、両方の視点を持って天秤を調整できなければ、社内で利害衝突をおこすだけである。どちらかの視点を無視することは、責任放棄と自らの立ち位置主張を行う不必要な人間である。
何故、求職者の目線に立ちやすく、求人企業の目線に立てないのか。それは、現在の自らの立場が雇われる側だという認識から来るものであり、経営的な視点を持てていない証拠である。このようなコンサルタントは淘汰されるべきであるし、前回にも述べたように今の市況では到底太刀打ちできない。
また、もう一つ、大事な天秤がある。それは求職者や求人企業といった「顧客満足」の視点と同じくらい大切な、「自社利益」の視点である。
「他人の為に」という視点で働いている人間が多い業界では、時として売り上げや利益に対するアレルギー反応をみかける。しかし、自社の利益を上げられなければ、継続的に顧客満足を図れないのが株式会社の宿命である。それが嫌ならばハローワークで働くべきだ。しかし、市場原理が働かないサービスレベルに満足できれば、の話だが。
そう、人材紹介業で働く人間には二つの天秤が必要である。「求職者」と「求人企業」、「顧客満足」と「自社利益」。どちらか一つでも天秤が欠けていた場合、私は面接で不合格としています。

人材紹介・これからの理想型

昨日まで、人材紹介業界を取り巻く環境について、記載をさせて頂きました。
経営の本質である「顧客の創造」ができない限り、その紹介会社は淘汰されていくでしょう。
今既に存在するニーズに応えるスタンスは、顧客の創造とは言えません。人材紹介のバブルはまさにここで起こっており、「求人がたくさん出ているから規模を拡大して人を増やしてもうけるぞ」という戦略が、世界同時不況による求人数の低下により完全な裏目となったのです。ただ、潜在的な転職希望者をあおって転職に導いていた点では、求職者マーケットに対する顧客の創造ができていたのかもしれません。
しかし、人材紹介のビジネスモデルは企業からお金をもらうものであり、ましてや不景気時には、求職者を集めることは簡単にできても、求人サイドを開拓しないとマッチングの仕様がありません。
その点、対企業面で「顧客の創造」をする力をつけてこなかったのは痛手となりました。求人の無いところから潜在的な需要を引き出し、具体的案件へと変えていく力が今、求められているのです。
求職者サイドではなく、求人サイドが重要となったことから、CA強化ではなく、RA強化を図るべきでしょう。また、上記のような案件は、繊細かつスピーディーで質の高いマッチングが命であり、システムに制約された動きではとうていコーディネートをしきれません。情報共有のための入力作業に手間を取られるようなシステムは、想像力を剥ぐ無用の産物なので、最低限の業務システムにアナログでの創造性をしげきする管理が理想です。規模の問題もあるので分業をやめるべきとまでは言いませんが、一気通関型で力のあるコンサルタントが活躍するのに適したマーケットになったといえるでしょう。この不景気でも一億から二億売っている一気通関型のコンサルタントを数名知っています。大手分業制で作業型のマッチングをしていた人間ではとうてい太刀打ちできない市場へと変化しているとも言えるでしょう。
なぜなら、潜在ニーズを案件化するには、人材ニーズだけでなく、相手企業の経営そのものをしっかりとヒアリングし、経営的視点で組織コンサルティングをしなければならないからです。経営課題の性質によっては、人材紹介を押し売りするのではなく、他の最適なソリューションを提供できるようなビジネス感覚を備えていなくてはいけません。
自社の経営とも距離があるようなRAに、経営的視点など持ち得るはずがありません。
そういう意味で、少人数の紹介会社は強いと思いますが、インフラがないので求職者集めに苦労するかも知れません。
理想は組織化する必要のない限界値といわれる50名程度の規模にて、フルコミッションではなく経営的な視点を持ちながら全員が働く仕掛けをし、カジュアル社員ではなく一気通関で力を発揮できる創造性あふれる社員を集め、どこかの分野に特化することによってその分野に深い根を張って効果的な求職者集めを実行し、複雑な業務システムを入れることなく一人一人の自由度が効く最低限の業務フローで運営する。そんな紹介会社であれば、逆にこの不景気時期に一気にマーケットをリードできるでしょう。