日本がつまんない?!んなわきゃ!

日本がつまんない?!んなわきゃ!

=== このブログを本棚にして、読んでみた新書を並べてみましょう。===

久松達央 『農家はもっと減っていい』を読みました。

この書は、農園を経営し、農作業をして何年か経たことで

わかったことを若者に伝えようとするものでした。

 

前に読んだ同著 『キレイゴトぬきの農業論』から何年か経ち、

著者自身が学びがあり、文書が読みやすくなっている。

読んだ当時、私も忙しく、地方と農業について

読み漁っていたこともあり、このブログの特に記することは無かったらしい。

 

早くから農業につく若者への手紙として

とてもいい内容です。

 

終盤の身体づくりについては

私も畑だけで体を動かしているつもりでしたが、

ウォーキングと意識して股関節を伸ばすことをしていることに繋がりました。

地方に暮らすと身体を動かさない。都市部に暮らす電車の駅までの歩きや駅の階段、

駅から会社への歩行などが実はウォーキングをしている。

電車のなかでさえ、立って1時間も2時間も耐えられ、また電車バスの揺れに対して

平衡感覚から身体を反応させているというような運動をしているわけです。

 

畑への移動、畑の中を歩く、しゃがんで草取りをする。

などなどが、全身を動かすことではなく。また歩行数としても

車に道具を載せて動くために、身体の一部を動かしたり

天候による、農作業着による汗をかいているだけ。

意識しなければ、実に不健康な生活になってしまいます。

 

 

嶋崎秀樹 『儲かる農業』 竹書房新書 2012

同著 『農業維新』 竹書房新書 2014

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 編/訳 『いかに「サービス」を収益化するか』 ダイヤモンド社 2005

F・A・ハイエク (西山千明 訳) 『隷従への道』 春秋社 1999

久松達央 『キレイゴトぬきの農業論』 新潮新書 2013

福士正博/四方康行/北林寿信 『ヨーロッパの有機農業』 家の光協会 1992

ピエール・ブルデュー (石井洋二郎 訳) 『ディスタンクシオン』I/II 藤原書店 1990
カール・マルクス(岡崎次郎 訳) 『資本論』1 大月書店 1996

村上泰亮 『新中間大衆の時代』 中公文庫 1987

 

 

久松達央 『農家はもっと減っていい 農業の「常識」はウソだらけ』 光文社新書 2022

武田龍夫『福祉国家の闘い』を読みました。

この書は、スウェーデンの国民についての著者なりの経験的分析を

つづったものです。

国民国家をひとびとの枠組みとして分析するにあたり

少々強めに色を決めつけてかからなければ活字にするのが難しいことが

表れてしまう。

 

スウェーデンの北大西洋条約機構NATO加盟のニュースが

プーチンロシアを騒がせている。

正式加盟であって、この書で軍事に関しても

これまでにさまざまに協力関係にあったとのことを知る。

 

民度という言葉が出てきてしまう。

情報の発信者はどのような言葉で状況を伝える力を養うか。

ひとびとが育った環境、経験、劣等とされた見た目や行動の意識。

逆に優位とされた生まれや性格、体格など。

 

歴史的な事実を発信するときも、一緒に現在的な多様な生き方への

言及も必要となる。

 

時代によって、マルクス主義とよばれる思考に価値を置いていた時代。

社会主義国家にあこがれをもってひとびとが移住などした時代。

革命を起こす、革命が起きるためなら命も投げだすという思考の時代。

それらの以前、モノや思想ではなく、食を求めて人間は生きていた時代。

私たちの生きる上での物差しはどのような道具を変化をもって

もっていかなければならないか。

 

福祉国家という理想の時代は管理社会のようなことで

定義されたり、政府政治行政警察機構によって確立されたりしてきた。

そのなかでの実際の生活における不具合は隠されてしまうことが

多い。

社会を平穏にする。ひとりひとりが行動する、生活の中でわきまえることが

組織を編成することで強制したり、ごく一部の人間の業績にされたり

を目的にされることに差し代わり

戦争を含む悲しい現代に通じていることも感じる。

 

疑いながら社会や国家と向き合い、

余裕があれば近隣の社会へ奉仕して

私たちの身近な社会を気持ちのよいものにしていけば

他者からの疑いも弱いものになっていく。

社会を疑いながら楽しもう。

 

ジョージ・オーウェル  (高畠文夫 訳) 『動物農場』 角川文庫 2002
同著 (川端康雄 訳) 『動物農場』 岩波文庫 2009(未読
同著 (新庄哲夫 訳) 『1984年』 ハヤカワ文庫 1998

 

武田龍夫『福祉国家の闘い スウェーデンからの教訓』中公新書 2001

岡沢憲芙 『スウェーデンの挑戦』を読みました。

この書は、スウェーデンの国内政治の政党紹介です。

1980年代まで。

北欧福祉国家として日本でも話題になりますね。

 

スウェーデンの北大西洋条約機構NATO加盟のニュースが新聞や世界を騒がせ

私もプーチン・ロシアの動きから戦争と経済と暴力。

いろいろな情報が飛び交っている中で判断を付けていかなければ

なにに注意して生活しなければならないかに関わってきます。

 

ネット上ウイルスやハック乗っ取りなどの企業への脅しや金銭要求。

個人へのネットSNSを使った情報収集や電話からの強盗や金銭要求。

国家も個人犯罪者もカネ・カネの欲望、

だますほうも騙されるほうも先々は見えず、近視眼的な欲求。

 

税金はどのように使われるか。どのように世の中に回るのか。

守るものは何か。普段からいろいろ考えられます。

 

スウェーデンの社民党がいろいろな政策を取り込んでいったように

日本の自民党も社会保障政策や年金や

労働者、短期契約の労働者を守る政策も充実させてきました。

アメリカから見ると自民党も社会主義政策を進める変わった自由主義。

主義やイデオロギーといったものは誰が決めるのでしょう。

分析やその発表においてどうしても物事を分けて紹介すること

名付けたり、格付けしたりすることで分かりやすくしようとする。

それを聞いたほうが理解しやすいほうを選びとり

特徴を誇張する。その特徴に合わない事象については排除しようとしたり

問い詰めたりして、二股、三股を許さない傾向がある。

もちろん何を言ってもいいわけでもないが。

簡単さ、簡明さを求めてしまうのは、危険な思考ともいえる。

 

時間とともに、学び、変化することが必要だ。

 

書籍の最後にある、年表、労働環境、女性の環境、在住外国人の環境。

この3つが社会主義かどうか。最近ではもう主義という課題ではないだろう。

人口問題、高齢化問題の良い例。

人口の基準も少なく見積もって社会の将来を考えていいし。

外国生まれのひとびとの移住、定住についても、知識的なものは学習できる機会が

国内にあることが重要だと知ることができる。

 

マックス・ウェーバー(濱島朗 訳) 『社会主義』 講談社学術文庫 1985

大嶽秀夫 『日本政治の対立軸』 中公新書 1999

岡沢憲芙 『連合政治とは何か』 NHKブックス 1997

佐々木毅 『アメリカの保守とリベラル』 講談社学術文庫 1997

ジョヴァンニ・サルトーリ (岡沢憲芙/川野秀之 訳) 『現代政党学』 早稲田大学出版部 2000

同著 (岡沢憲芙 監訳/工藤裕子 訳) 『比較政治学』 早稲田大学出版部 2000

J・A・シュム ペーター(中山伊知郎/東畑精一 訳)『資本主義・社会主義・民主主義』 東洋経済新報社 1995

モーリス・デュヴェルジェ (岡野加穂留 訳) 『政党社会学』 潮出版社 1970

 

 

岡沢憲芙 『スウェーデンの挑戦』 岩波新書 1993