日本がつまんない?!んなわきゃ!

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=== このブログを本棚にして、読んでみた新書を並べてみましょう。===

川口マーン恵美 『メルケル 仮面の裏側』を読みました。

この書は、東西ドイツの時代のメルケルからドイツ首相の最後の時期までの

メルケルについて、ドイツ国内政治の政局の変化に対する私的迷走。

 

以前に、岩本晃一 『高く売れるものだけ作るドイツ人、いいものを安く売ってしまう日本人』 朝日新書を読んで、

それでもなぜドイツはどうなのか疑問が湧き、現在のドイツはどうなのか。

ちょうどユルゲン・ハーバマスの死去のニュース。ドイツ社会、政治と公共圏というような政治社会思想。

ドイツの国会や国会議員、首相や大臣、連立などの議論などについて知りたかった。

この書はそういう一般的説明は省かれ、首相と地方議会の関係について描かれ興味深い。

 

しかしながら、この書は、政治家の心のうちまで判断してしまうようなところを、

ドイツ国民やドイツ全体がそうは望んでいなかった、など。

全体的に私的な構想がドイツを作っているので

これはこれで面白いのだが。

国家や政府の方針、国民の生活を観察するにはいまいち、読者側に判断をする決め手に欠ける。

 

とはいえ、外国の政治や社会に理想を描きがちの理想主義者にとっては

良い書かもしれない。

日本の週刊誌諸誌が書いているネタを外国の諸誌も同じようにスキャンダラスに

書き連ねて、一般生活者たちはどれほどか、それを考えながら

選挙で投票したり、政局を追ったり、生活と政治を区別して考えていたりするのだろう。

 

日本で数少ないニュースに出てくる現在のドイツ政治の顔が

どうそのようになっているのか。不具合がどこにあるのか。

考える材料になる。ロシアとのエネルギー関係、中国との商業関係について。

そして行き過ぎた「社会政策」「福祉政策」の例としてはドイツの事例は観察されるべきところがある。

 

明石和康 『ヨーロッパがわかる』 岩波ジュニア新書 2015

安藤隆穂 『フランス自由主義の成立』 名古屋大学出版会 2007

池上俊一 『森と山と川でたどるドイツ史』 岩波ジ ュニア新書 2015

岩本晃一 『高く売れるものだけ作るドイツ人、いいものを安く売ってしまう日本人』 朝日新書 2025

笹本駿二 『ベルリンの壁 崩れる』 岩波新書 1990

ジョセフ・E・スティグリッツ (峰村利哉 訳) 『ユーロから始まる世界経済の大崩壊』 徳間書店 2016

高橋克典 『高く売るフランス人 安く売る日本人』 主婦と生活社 2025未読

 

川口マーン恵美  『メルケル 仮面の裏側 ドイツは日本の反面教師である』 PHP新書 2021

河名秀郎『ほんとの野菜は緑が薄い 「自然を手本に生きる」編』 を読みました。

加筆・修正のこの書は、格段に読みやすい。

意見や研究資料などが増えたことで、自然栽培についての解説に

分かりやすい展開がされています。

 

自然栽培とはどこまでか。

自然のサイクルを活かした農業といいたいようだ。

 

日本の自然とはどこからか。

野生動物の都市部への出没、スギやヒノキなどによる花粉アレルギーの一般化。

里山と野生動物の生息地の混乱。小規模農家の衰退。

これらは、私たちのおじいさんたちの時代に、小学生たちを動員して

杉の苗を集団で植えさせたり、

スーパーマーケットに季節関係なく、野菜や果物が並ぶ、大量生産の時代の発進が

現代の社会問題と人体の生理現象、社会的、精神的過敏な反応に出ているような気がする。

 

自然のサイクルと言ったとき、

落ち葉、菌、微生物、ミミズ、土、モグラ、植物、虫、動物というようなことを考える。

その途中で、人間の農業がどのように、どの段階で入って、そしてサイクルを汚さないか。

どのように共存するか。

考えさせる農業がいいのだと思う。

 

味噌づくりの話で先代のおじいさんが蔵の菌を採って

やってみた話がある。それを偶然良かったとしているが。

どうだろう、当時はぎりぎりまだ、大豆栽培方法として統一されておらず、

農家さんの努力でできたものを、天然麹味噌づくりに使われたとみることもできる。

その時代まで、ぎりぎり、農産物栽培は、各地域の環の中でのある意味「サイクル」だったのか

とも想像できた。

 

昨今に至って、地域の環を、多く出来た「道の駅」を

地域のくくりと想定することができるかもしれない。

巨大な大量生産方式ではなく、一定量生産で各地域の生活圏で

生産と消費の環ができれば、自然のサイクルの生活圏も可能かもしれない。

 

最近、スーパーでミニトマトのヘタから芯に黒いカビが生えてしまっているものがあったり、

ブロッコリーを切ってゆでると一切れ一切れが少し雑巾クサイというようなことも感じる。

生産の全体数からすると少ないとは思うが、

季節外れの無理な生産、ハウス栽培の無理な生産をしているのだということだろう。

 

 

河名秀郎 『ほんとの野菜は緑が薄い 』 日経プレミアシリーズ 2010

菊池一雅 『ブルターニュとノルマンジー』 古今書院 1977

曽野綾子 『人は皆、土に還る』 祥伝社新書 2018

エドガール・モラン (宇波彰 訳) 『プロメデの変貌』 法政大学出版局 1975

柚木学 『【第五版】酒造りの歴史』 雄山閣 2024

 

河名秀郎 『ほんとの野菜は緑が薄い 「自然を手本に生きる」編』 日経プレミアシリーズ 2023

河名秀郎 『ほんとの野菜は緑が薄い』 を読みました。

この書は、農作物の栽培の仕方と食の考え方を提示している。

自然栽培の捉え方についての入門。

 

有機栽培についての土地、地中での仕組みについて

想像しやすく、分かりやすい。

自然栽培の作物と発酵飲食品についての関係はとても面白い。

 

畑に栄養はいらないと言い切ってしまえるのは

どうも千葉のあたりの土地と気候、

畑に水はいらないと言えるのは、岐阜のあたりの土地と気候、

のような感じを私は、受けている。

やはり土地の成り立ち、火山や豪雪などの気候が

日本のなかでも違いがあるため、

自然栽培というのは、その土地土地で試験していくことが必要だと思う。

そうすると栽培植物も適合性を見なければならないだろう。

 

ところで、川の下流域は、自然栽培といえるのか。どうか。

最近では、昭和のころから比べると川の水の廃棄汚染やゴミ捨ても

格段に減って、キレイになり、川の水温も低いまま流れ、養分が減って、

微生物、魚などの生物も変化しているというが。

 

ちょうど、柚木学 『酒造りの歴史』 を読み始めたところで

醸造過程が分業化され、人材がより繁盛しているところへ流れていったり

酒造りの権利としての株札の仕組みが、変化したり、幕府にコントロールされたり

そんなところを考えているところへ。

麹菌の栽培も専門化されて、天然菌ではなくなることで効率化していたのだ

という江戸時代やそれ以前の人々の食生活についても

この書と繋がるところがあった。

 

現代の社会において、病気をしてそのままにしていて良い労働者、生活者は少ない。

身体についての書かれている部分は、いわゆる風邪程度のものと、擦り傷程度のものという

範囲で受け取っておきたい。

 

農薬、化学肥料が使われてから、1950年代なのかいつなのか。

川の下流などの地層に、それまでと違う層が貯まっているという。

人間、人類の大それた、身勝手な繁栄がそこからわかるらしい。

 

農業者の子供たちが、都会に出て、働いて家を持ち、家庭で子供を育て、

という時代が世界で共通に営まれている。

どのような社会が将来にわたって、人類を含めた自然界により良いのか。

 

菊池一雅 『ブルターニュとノルマンジー』 古今書院 1977

曽野綾子 『人は皆、土に還る』 祥伝社新書 2018

エドガール・モラン (宇波彰 訳) 『プロメデの変貌』 法政大学出版局 1975

柚木学 『【第五版】酒造りの歴史』 雄山閣 2024

 

 

河名秀郎 『ほんとの野菜は緑が薄い』 日経プレミアシリーズ 2010