川口マーン恵美『そしてドイツは理想を見失った』 を読みました。
以前に、岩本晃一 『高く売れるものだけ作るドイツ人、いいものを安く売ってしまう日本人』 朝日新書を読んで、
それでもなぜドイツはどうなのか疑問が湧き、現在のドイツはどうなのか。3冊目。
この書は、中国とドイツの関係、外交の状況を知るのに興味深い。
日本外交は仲良くしてニコニコしているか、
カメラの前では仲良くできないように演じている中国の外交官と総書記が
むすっとしているかだが。
ドイツでは記者会見のようなことでどちらの国の代表としてもしゃべるとのこと。
中国がドイツの政治文化に合わせているのだろう。
商売、エネルギー、自動車、技術、多くの面で繋がっているようだ。
ドイツ側の企業をどのような立ち位置で分析するべきかに関わってくる。
日本人や日本の企業の人材では、スパイ容疑をかけられてしまう状況にあったり
商業的にやりにくい場合があるが、ドイツ人、ドイツ企業はどうなのだろう。
最近では、中国国内で作られた電気自動車の売れなかった車両がゴミの山になっているという。
中国とはいわず世界的にも電気自動車が
実際のひとびとの生活に合っていない事実がわかってきた。
電気自動車はパーツでも充電池でもなんでもリサイクルできるものを開発できたら生産するべきかもしれない。
消費者としてのひとびとの生活と技術が合致しないとして
私たちはどのように生活をより良いものにしていくべきか。
環境問題は人間の欲望と背中合わせで、また新技術で環境を良くしていくという面もある。
ひとつの国内でどうにかなるような問題ではない理想を掲げて
それが集団を形成した政党の特徴とするところに合わないということで
批判し続けるのも古いのかもしれない。
豊かさとは
どのようなことで満足するかということの変化を
受け入れられるかということか。
岩本晃一 『高く売れるものだけ作るドイツ人、いいものを安く売ってしまう日本人』 朝日新書 2025
川口マーン恵美 『ヨーロッパから民主主義が消える』 PHP 新書 2016
同著 『メルケル 仮面の裏側』 PHP 新書 2021
同著 『ドイツ流、日本流』 草思社文庫 2014
同著 『ドイツの失敗に学べ!』 WAC BUNKO 2024
ジョセフ・E・スティグリッツ (峰村利哉 訳) 『ユーロから始まる世界経済の大崩壊』 徳間書店 2016
エマニュエル・トッド (石崎晴己/東松秀雄 訳) 『新ヨーロッパ大全』 I/II 藤原書店 1992/1993
川口マーン恵美『そしてドイツは理想を見失った』 角川新書 2018


