前回は香港映画の俳優さんの中の「足技の使い手」を私なりに番付と批評をさせてもらいましたが、今回は「実戦格闘技編」という事で、実際の格闘家や選手の中で私が

 

すごっ!!

 

と思う人を前回同様に独断と偏見で紹介させて頂きます。

 

ただ、今回は番付ではなく、人物と動画の紹介のみとさせてもらいます。

他にも凄い人はたくさんいらっしゃるとは思いますが、現時点で私が紹介出来る参考動画が現存してる人に限らせて頂きます。

 

あと、先にお断りしておきますが、すべて無断リンクとなりますし、文面の内容も含めて何か不都合等ありましたらご指摘ください。

真摯に対処させて頂きます。

 

 

極真カラテ 緑 健児さん

 

 

たぶん選手を引退された直後くらいの極真全日本選手権大会でのルール説明での模範動作だと思います。

お相手の松井さんの動きも素晴らしいですが、特に後半の緑さんの足技のキレ、ジャンプ力、体幹の強さ、そして美しさ、パーフェクトに素晴らしいです。

さらに顔も男前ですし筋肉の付き方もかっこ良いしで、私が昔フルコンやってた時の憧れの人でした。(今でも好きですけど)

 

 

極真カラテ 大石 代悟さん

 

 

動画の前半は晩年の頃だと思いますが、この上段回し蹴りはブルース・リーの蹴りの90%はコピー出来たと自負(妄想)してた若き日の私でも真似できませんでした。

先ほど緑さんと松井さんのルール説明動画を紹介しましたが、1986年か1987年に大阪で行われた極真のウェイト制の試合を生で観戦させてもらった時、この大石さんがルール説明の有効技の演武をされてて超絶に驚愕したのを覚えてます。

上の緑さんの演武よりも蹴りの種類が多く、旋風脚のような蹴りや片足での往復ビンタ上段前蹴りで顔の高さでピタっ!と止めるなどされて、ほんとに驚きました。

この日は試合の内容よりも、この大石さんの演武が脳裏に焼き付いてしまいました。

ボディパンチとローキックこそ至高だとイメージしてた極真カラテを見る目が変わりましたね。

この頃の動画があれば嬉しいんですけど探しても出てきません。

 

 

(元極真)正道カラテ アンディ・フグさん

 

 

 

 

極真第4回世界大会での松井選手との激闘は今でも語り継がれてます。

カカト落としという蹴りが実戦で有効である事を最初に世間に知らしめた人だと思ってます。

カカト落としだけではなく他の上段蹴りもかなり凄いと思います。

若くして亡くなられたのが残念でなりません。

この動画は正道会館に移籍された後の動画ですね。

(角田さんもお若い)

 

 

USA 芦原カラテ 重田 光康さん

 

 

だいぶ前にYouTubeでカラテ系の動画を適当に見てた時、たまたま出てきた動画なんですが、この人の動きを観てすっかり虜になってしまいました。

 

調べたら重田光康さんというお方で、1988年にご自身が夢見た飲食事業のために渡米(ロス)されて事業の傍ら芦原カラテのロスの支部道場で指導をされてたとの事。

ただ、後に仕事を優先にするためにロスの道場は閉めてしまい、後に弟子達の要望もあり修道空手という名の空手道場(日本で既存の修道館とは違う)を開かれて、現在は仕事の合間をみてご指導されてるらしい。

 

紹介動画は芦原ロス支部時代の物のようで、柔らかい構え、華麗なフットワークから繰り出す突きや蹴りのインパクトの鋭さ、といった柔と剛の緩急、これぞ理想のカラテだと思いました。

この動画以外にもいくつかの動画が同アカウント内で公開されてます。

別のアカウントで公開されてた動画で現地のアメリカ人ばかりの空手(テコンドー?)道場との団体交流試合みたいな映像があったのですが、対戦チームの大将と思われる体格の大きな相手を圧倒してました。

この機会に紹介したいのですが、現時点でその動画を探せなかった(消えた?)ので、もし見つけたらリンクを追記します。

 

見つけました!  これです↓

(4:40くらいから重田さんの試合映像です)

 

芦原カラテで育ち今も組織に残ってる人、(上の動画で紹介されている廣原誠さんも含めて)独自の道に進んだ人、たくさんいらっしゃり、もちろんみなさん猛烈に強いとは思いますが、動画で動きを観る限りのインパクトではこの重田さんが一番強烈だと私は感じてます。

あと、この人は上で紹介した緑健児さんと同郷(奄美)らしく、本人同士も面識と交流があるとの事で、まさしく類は友を呼ぶですね。

 

 

ITFテコンドー Jaroslaw Suska(ジャロスロー ススカ?)さん

 

 

 

格闘技の蹴りといえばテコンドー、テコンドーといえばWT(以前はWTFと言われてた)とITFとで2分されると思いますが、個人的に昔からWTよりもITFの方が空手に近い実戦的なイメージがあり、WTはどちらかといえば競技やパフォーマンス色が強いという印象を持ってました。

 

WTもITFもそれぞれ特有の型があるみたいで、WTの方が足を高々と上げる動作が多くて見映えはするんですよね。

対してITFの型の方は「狙うべき部位」という事が明確に決められていて、無駄に高い蹴りとかは出さない感じで、前回の香港映画編にも書いた「蹴りが蹴り」なんですよ。

 

そのITFテコンドーのいろんな人の動画をYouTubeで拝見した中で、特に「すごっ!」と思ったのがこのSUSKAさんという人です。ポーランドの人のようですね。

一般的にテコンドー系の蹴りの妙技といえば、空中で540度回転して蹴るとか、着地までに連続何発も蹴るといった空中技ばかりが注目されてる感がありますけど、私的には普通の上段の横蹴りや後ろ回し蹴りを上体を倒し過ぎずに(←ここ重要)蹴れて、そしてピタっ!と止める動作に圧倒的な美しさと魅力を感じてます。

特に後ろ回し蹴りで止めるのは柔軟性に加えて相当体幹が強くないと難しいです。(私には到底無理)

ITF Suska で検索したら他にもいろんな動画が出てきます。

 

 

ITFテコンドー ??さん

 

 

中国のITFの人のようです。

先に紹介したSUSKAさんに引けを取らない蹴りをされてますね。

 

その後、師範?になられたみたいで道着が変わってますね(黒ライン)

 

 

動画の画質が粗いものの、雰囲気で確認出来る範囲では顔もヘアスタイルもアイドル風で、映画等に出られてても違和感がない感じの人だと思います。

ただ、動画のロゴにもある 悟道館 や www.tkd-wda.com でアクセスしても出てこないので謎の人物なんです。

 

 

 

〇ジークンドー タイニードラゴン代表 松岡 ユタカさん

 

 

あのブルース・リーが創始したジークンドーという「名称」を大々的に使用して活動されてる団体の代表さん。

ブルース・リーファン歴40年以上の私が、今もっとも注目していて今後の動向が楽しみな人です。

少し前まではワンインチパンチで一躍有名になられた人達の動向に注目してたんですが今はこちらに目移りしてしまいました。

 

動画をみてブルース・リーが映画で魅せた動きのイメージとは全然違うやん、と感じる人って多いと思いますし、私自身も率直にそう感じました。

今回の記事でこれまで紹介させて頂いた人達と比較しても、高い蹴りは出さないし、見栄えも地味ではあるものの、ブルース・リーが提唱してた シンプルかつダイレクト、あるいは、単純化こそ真の向上である、という理念を突き詰めたらこういう動きになる、というわかりやすいお手本なのでは?と思ってます。

 

こちらは直近に公開されたキックをテーマにされた動画↓

 

 

以上、私が

すごっ!(いろんな意味で)

 

と思ったキックの達人のご紹介でした。

 

まだまだ私が知らないような蹴りの達人ってたくさんいらっしゃると思います。

もし、この人も凄いよ!という人やその人の動画があれば是非ご紹介ください。

 

私は美しい蹴りを見てるだけで心が癒される(かっこ悪い蹴りを見ると嫌気が差す)という変な奴ですので。

 

おわり