もともと前回のCFO(Ⅰ)の記事の最後に「ついで」として紹介してたんですが、ついでにしては書く事が多くなってしまい挙句は「実はCFOよりも優等生なのでは?」という主役のCFOをマウントしてしまうようなオチになりそうだったので、切り抜いてこちらで別記事にしました。

 

まず、このカンタータというフライリール、日本のロッドメーカーであるUFMウエダが自社で生産、販売したクリック式のフライリール。

登場したのが1985年で、外観のリベットの配置などCFOそっくりだったので、巷ではCFOのコピー品という扱いでもあった。

(ちなみに、その頃はまだCFO123は世に出てない)

ただ、クリックのバネの構造などは違っていて、何よりも当時まだ鋳造だったCFOに対してのにこのカンタータはマシンカットであった。

本体にもそれをアピールするように刻印されている。(バーストックかどうかは不明)

極めつけはCFOよりも安価だったので予算的にCFOを買えない人が買った、という諸先輩方の思い出記事を良くみかける。

 

さて、このカンタータというフライリール。

個人的にフライフィッシングの道具というのは海外メーカー(製造国がどこであれ)であるべき、みたいな拘りが昔も今もあり、ロッドもリールも国内メーカーの品にはあまり興味は無かったが、UFMウエダというメーカーは私が中学の時にバス釣りを始めた頃に初めて買ったロッドがそうだったのもあり、私にとって馴染みのあるメーカーであり、釣り道具の本質をわかってる数少ない国内メーカーだと思ってるので、ウエダのフライロッドは何本か所有してたりする(中古が激安だったので)

となると、せっかくなのでリールも・・・となりカンタータの2150と2100を中古で購入する運びとなった。

 

(左が2100、右が2150)

 

(上の真ん中が2150。それ以外は歴代のCFOⅠ)

 

カンタータはオービスCFO同様にサイズ別のラインナップがあり、2100、2150、2200・・・と大きくなり、サイズ(スプール径)的に2100が旧CFOのⅡで、2150がCFO123、2200がCFOⅢと同等というサイズ感である。

CFOが123が一番人気であるのと同様にカンタータも2150が人気のようなのだが、2150はスプール径がメーカー公表値69mmで、スプール径の数字だけみるとCFO123(73mm)ではなく(不人気の)Ⅰ(70mm)に近いんですよね。

あと、意外に紹介されてない部分というのがスプール幅の違い

(左がカンタータ2150、右がCFOⅠ)

 

並べてみるとその差は歴然。

公表されてるラインキャパは2150の場合DT-3F+50YDS、DT-4F+25YDSとなっていて、CFOだとⅠどころか123どころかⅢに近いキャパがある事になる。

 

ちなみに、2100はスプール径64mmで、旧CFOⅡが66か67mmだったと思うのでそれよりも小さい。

ただ、こちらも小径スプールの割にスプール幅が広く、ランキャパはDT3F+10YDSとなっていて、CFOⅠと同等かそれ以上かもしれない。

しかし、個人的にはスプール径が小さいので1番ラインでオイカワ用に・・・とはならず、糸癖もつきやすいしロッド装着時のバランスもしっくりこないので私の釣りでは出番はほぼ無い。

ルアー用のリールもそうだが、細いラインを使うからといって、より小径なリールが適切とは限らない(と私は思う)。


結局、この記事で何が書きたかったのかと言うと、カンタータ、特に2150というリールはORVIS CFOのいいとこ取りみたいなリールでは無いか。

CFOのコピーというレッテルは撤回して、完成度の高いフライリールとしてもっと見直されても良いのでは?

 

でもね、、、

 

国産のアメリカン(ハーレー風)バイクがどんなにハーレーよりも速くて、振動が少なくて、故障も少なくて、値段が安くても、多くの人(全員とは言ってない)がハーレーに乗る事がステータスだと思われてるみたいなもんで、カンタータが国産アメリカンなら、CFOはハーレーなんだと思う。

所詮は趣味の世界、これで良いと思う。

 

以上、ハーレーを買えずに国産アメリカンに乗ってるオヤジのボヤキでした。

 

おわり