2024/06

現行モデルのCFOⅢ(USA)を入手したので記事追加して再アップしました。

 

2023/12

新情報入手により記事を追記したので再アップしました。

 

 

---元の記事(2023/08)---

 

しかし暑いですね。

こんな日は釣りなんか行かずエアコンの効いた家でゴロゴロするのに限る。

つまり暇なので久しぶりのblog更新という事で今回はオービスのフライリールCFOの紹介。

 

紹介の前に少し前置きを。

CFOと言ってもみなさんお好きなハーディOEM製造の鋳造モデルのマイナスねじやおっぱい型軸受けだとかいうようなマニアックな話は一切ありません。

今回紹介するのはCFOでもⅠであり、この時点で興味が薄れた人はスルーして頂いて結構です。

 

私のオービスのリールとの最初の出会いというのは、こちらにも書いたようにルアー用のスピニングリールを買ったのが最初であるが、このスピニングリールはオービスという名であるもものの、製造はイタリアのメーカーで、実質リールとしての性能は同時代のスェーデンのABU社のカーディナルやフランスのミッチェルには到底及ばない代物であった。

この頃からやはりオービスはフライフィッシングのブランドなんだと思うようになってて、本格的にフライフィッシングを始めた頃、前々回のblogにも書いたfenwickのロッドとシェイクスピアのリールで特に不自由なく釣りは出来てたのだが、心の奥にはいつかはオービスのフライロッドやリールで釣りをしてみたいという憧れはあった。とはいえどんな種類のモデルがあるとかは、どうせ高くて買えないと思ってたので特に気にしてなかった。そんなある日、たまたま大阪の平野か八尾にあったフィッシングエイトでOrvisと書かれた箱に入ったバテンキル3/4という名のリールがレジ近くのワゴンで7000円くらいで売られていた。

オービスのリールというのはフライリールとはいえアンバサダーよりも高い物だという先入観があったので、「あのオービスのリールがこんな値段で!?」と思いリアクションバイトしてしまった。

リールを手に入れたら、、、、やはりというかロッドも欲しくなるわけで、、、、でもオービスのロッドはどれも高くて手が出そうにないと思ってたものの、、、、ある日某オークションでティップ折れのジャンク品として出品されていたYAMAME 694を見つけて破格で落札して独自の方法で修復。

これでめでたく憧れのオービスユーザーとなり、この組み合わせ(+上州屋で買ったGETTのベストを着て)で渓流でフライフィッシング上級者を気取っていた。

そのYAMAME 694 とバテンキル3/4(いちおうヤマメの尻尾が写っている)

 

それからしばらく経ったある日にCFOという上位モデルのリールの存在を知る。

一見バテンキルと似たリールであり、しかも素人目にはバテンキルの方がOrvisのエンボスのエンブレムが貼られてて高級に見える。

しかしメーカーの希望価格はまったく逆であった。

ルアー用のリールで例えるなら、バテンキルがツインパワーとするなら、CFOはステラかそれ以上といった感じの価格差だったと思う。

ステラが高い理由はそれなりの部品を使ってるので納得してるが(それでも高過ぎと思うが)、フライリール、それもクリック機構の片軸リールが(当時の価格)40000円前後というのが意味がわからなかった。

そもそもバテンキルでさえ確かメーカー希望価格は20000円くらいだったと思うのでそれも高いと思うが、私が最初に購入したシェイクスピアのリールなんか当時の価格が4000円くらいで今なら中古店のワゴンで800円くらいで転がってても誰も買わないような品である。そんなリールでもバテンキルと比較して何の遜色もなくフライリールとして機能していたわけである。(しかもなかなか良いクリック音だったりする)

 

でも、機能や性能ではなく値段が高いからこそ惹かれるというか、高級ブランドのバッグや財布を所持する優越感、あるいは自己顕示欲のような、釣具の中でもフライリールに限ってはそういう感覚を持ってる人は少なからずいると思う。

 

ちなみに私はユニ〇ロでさえ高級ブランドという扱いをしているようなオシャレには無頓着の冴えないオヤジだが、腕時計だけはセイコーのGSやスイス製の機械式を何個か持ってたりする。ちなみにロレックスよりもオメガ派である。

 

さて、前置きが長くなるどころか違う方向にいきそうなのでそろそろ本題に。

 

そんな私がCFOというリールに出会ったのは、ダブルハンドルの中古ロッドを探しててる時に知人に教えてもらった中部地方の某老舗フライ専門店のサイトの委託販売ページを見ていたら、ロッドではなくリールのページにあった CFO Ⅰ スペアスプール付 28000円 が目に留まり、スペアスプール付きでこの値段なら1つくらい買っても良いかな?と思って購入したのが最初である。

この時はCFOというリールの歴史や種類、鋳造やバーストックの違いなど全然知らなかったのだが、これを購入してから無性に興味が湧いてきて、調べてるうちにわかったのが、CFOの登場時(1972年頃)はⅡとⅢとⅣの3種のみのラインナップで、巷で(日本だけ)大人気の123はそれから随分時間が経過した1988年頃の登場らしい。

Ⅱでは小さすぎてⅢでは少し大きいという事で、それの中間サイズを求める声が多かった(日本だけ?)という事で123が登場する事になる。

私が購入したⅠというのは、その数年後の1992年頃に製造がハーディからBFRに代わり製法が鋳造からバーストックの削り出しになった後に登場したモデルでサイズ的にはⅡと123の中間で、スプールの直径がⅡが67mm、Ⅰが70mm、123が73mmと同じ3mmずつの差ではあるが、サイズ変化の比率の割合でいうと、Ⅱ→Ⅰが約4.5%増で、Ⅰ→123が約4.%増となる。

なので実物の見た目ではⅡが極端に小さく感じ、Ⅰと123は2台並べて比較しないとそれほど差が無いように感じる。

(スプール幅についての違いは不明)

とは言ってもⅡも123も実物持ってないのであくまでも想像であるが。

 

さて、実際にⅠをラインを巻いて使ってみて、DT3Fでもバッキング少な目にすればフルライン巻けるし、WFやDTハーフラインやなら全然余裕である。

サイズ感的にも渓流のヤマメ狙いの釣りではベストだと感じている。

なので私はオービスCFOはⅠが至高だと思うようになってしまい鋳造123が買えないから、勢いで(不人気で安かったから)年代別のⅠを収集してみたのでここで紹介してみます。

左が最初に入手したバーストック英国BFR製のⅠ。

スプールのラッチカバーにCFOⅠの刻印があり、リールフットに穴が無いタイプ。製造時期はおそらく1993年後期以後かな?

 

真ん中が2004年くらいに、デザイン、本体色、構造までフルモデルチェンジされた新時代のCFO。

この時代のモデルの特徴としてブロンズカラーでフレームの外周にも穴が開いていて、そしてすべてディスクドラグになった。

(ボディの側面やスプールと同様にボディ外周に穴が開けられたデザイン。個人的に嫌いではない)

 

このタイプが登場した時はSUPER FINE CFOという品名で、本体にもその印字があったらしく、そのすぐ後にどういうわけかSUPER FINEの肩書が無くなり、その後アジア製になってMade In Englandの印字が無くなり、定価も最初は40000円くらいだったのが30000円くらいになった。

私が所有してるのはSUPER FINEではなくなった後のMade In Englandの印字があるモデルである。Englandモデルとアジアモデルでの文字の印字以外の違いといえば、リールフットや軸受け、ラッチカバーの色がEnglandモデルはシルバーだったのが、ゴールドになっているようだ。

Made In Englandのレッテルが剝されて価格が10000円ほど安くなった反面、がんばって見た目の高級感を出そうと思ったのかは不明だが、金色パーツのせいで余計に品が無くなってる(つまり安っぽい)と感じてるのは私だけではないかもしれない。

(Englandモデルでもリールフットだけゴールドの個体もあるようだ)

外観はそんな感じであるが、リールのメカに関する部分に関しては同じであると信じている。

 

この新CFO、私個人的には工業製品として良い方向性の進化として評価してたものの、初期のデザインやクリックドラグを好む人たちからは英国製だろうがアジア製だろうが不評だったようであまり売れてないのか中古市場の玉数も少なく、そして希少にもかかわらず相場が安いというなんとも悲しいCFOだったりする。

前のモデルと比較してディスクドラグ装備のせいか重圧感があり少し重いが、それでも100gを切ってるので、近年よく見るいろんなブランドが売ってる似た形の小型ラージアーバーのディスクドラグリールと比較したら全然コンパクトで軽いので、このCFOは低番手用のフライリールという評価としては個人的に良い品だと思う。

ちなみにこの時代から品番が整理され、123という番手が無くなり、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの3種で番号順にサイスが大きくなる。

旧Ⅱのサイズは廃版となりⅠが旧Ⅰと同じでⅡが旧123と同サイズである。

CFOはⅡが一番小さいというネット情報やどこかの専門店の常連から得た知識で、小さいリールを求めてうっかりこのタイプのⅡを買ってしまい、実物を手にしてからあれ?となった人もいるかもしれないが、むしろ1番人気の123と同じサイズなので良かったと思って欲しい。

 

右が2014年頃に初期モデルに近いデザイン、クリックドラグで復刻した米国製(Abel製らしい)のモデル。

初期のざらざらしたグレーよりも少し艶のある青っぽいグレーで質感は悪くはなくAbel製だけあって精度、剛性も良さそうである。

この時代のCFOもⅠ、Ⅱ、Ⅲの番号順にサイスが大きくなる。

ちなみに今回紹介した3世代の中では、このCFOのスプール幅が一番広くて、さらに旧モデルに見られるテーパー形状ではなくフラットなので、このⅠはおそらく旧123よりもラインキャパは多いと思われる。

そして個人的に何よりも、オービスはアメリカの会社なのでロッドもリールも米国製(製造の委託がどこであれ)であるべきであると思ってるので、このCFOこそが歴代で1番オービスCFOという名に相応しいリールではないかと勝手に思ってるわけだが、巷のフライファン(あるいはコレクター)の間ではハーディ製造の鋳造のオリジナルこそ真のCFOだという人達の方が圧倒的に多いのが現実のようで、このCFOもあまり人気が無いようだ。おかげで売れ残り品を安く入手する事が出来た

 

さてさて、そんなCFOも最近(2022年?)になって性懲りもなくまた復刻したらしい。

それがこれ。

(本国の販売ページより)

 

今度のは同じアメリカ製でも色がほぼ真っ黒で旧鋳造モデルの特徴でもあったリベットの突起が協調されていているようだ。

(軸受けもおっぱい型風になった?)

サイズはⅢのみという事で、Ⅲしかないのは海外ではⅢが一番人気があるからだとかで今後他のサイズが追加されるのかは不明。

値段は税込58300円ちなみにスプール単体は29700円!

私が持ってる前モデルでさえも定価が税込45000円くらいだったと思うので、最近輸入釣具の国内での販売価格が1~2割程値上がりしてるとはいえこの価格には驚き。

個人的には真っ黒というのが好みではないものの、Made In USAだしこれのⅠが登場してしばらくした後に中古市場に20000円くらいで出てきたらついつい買ってしまう可能性が無きにしも非ずな気がしなくもない。(どっちだよ)

 

--2023/12/3記事追加--

 

現行CFOⅢ、いろんなところで売れ残ってるみたいで予想通りというか、メーカーもそれを想定しての強気の値段設定(買う人は買うでしょ的な)にしたのかもしれないが

こんな状況なので、私が(少しだけ)期待してた他のサイズ(特にⅠ)の発売は無いであろうと勝手に思ってたところ、なんとティムコの商品ページに、

 

2024年、渓流向きのIIと本流および湖向きのIVが追加となります。

 

と書いてますね。

現時点でサイズの詳細等の記載はないみたいだが、

 

あれ?Ⅰは?

 

と思ったのは私だけ?

 

 

--2023/12/24記事追加--

メーカーページにサイズが追記されてました。

なんとⅡの外径が69mm!?

 

Ⅱはてっきり旧123同様の73mmかと思いきや、旧Ⅰ(70mm)とほぼ同じなんですね。

となると、私が望むⅠ(70mm)が出る事は今後無さそうなので、CFOⅠは2014年モデルで最後って事になるのかな。

 

--2024/06/04記事追加--

新CFOにはⅠが無いという事が判明した事もあり、たまたま某中古品販売で同Ⅲのラインを巻いただけで実釣未使用と思われる品お手頃価格(スペアスプールより安かった)で売られてたのでついつい買ってしまった。

 

ジャーン

 

 

左が前モデルのⅠで右が新型のⅢ。並べると随分大きさが違う。

 

クリッカーの構造はほぼ同じだが、フットの形状が違う

 

幅はほぼ同じ

 

上にも書いてるように最初は真っ黒という色に抵抗があり、フルーガーメダリストのようなペンキを塗られたような質感だと想像してたが、実物を手に取ってみるとアルマイト着色されたブラックのようで思ったより高級感がある。

(でもグレーの方が好きだが)

ただ、Ⅲは4~5番ライン推奨との事で、個人的にその番手で釣りをする時はラージアーバーのドラグリールを使うので出番は無いような気がしてる。

 

--また追記--

 

↑のCFOⅢの追記を書いた後に、何気に某中古釣具ネット販売サイトを見ると他にやる事ないのか、同CFOⅢのAランク、若干の使用感あり、が、

 

な、な、なんと

\40,425円(税込)

(商品ページのスクショ転載したいけど問題ありそうなので自粛)

 

で売られてた。

店頭販売だと38500円だろう。

 

おそらく現行品なのでメーカーの希望価格を元に販売価格を設定したらこの価格になったんだと思うが、この値段ならかなり程度の良い初期(おっぱいネジ)のCFOⅢが余裕で買えますね(並の中古品なら2個は買える)。

 

まあ、価値観は人それぞれだとは思うけど。

 

おわり