ラッキー13に続き思い出のルアーの話を。

 

今回はギルモア (ラージ)ジャンパー

 

本題に入る前にダブルスイッシャーというルアーについて。

個人的に高校時代に初めて買ったダブルスイッシャーというのが、ヘドンのウンデッドスプークと言いたいところであるが、当時売られてた物は雑誌等に載っていたものではなくボディがザラⅡ(厳密には210?)と共通で、おまけに腹にはHDDONとだけしか印字されてないという訳アリ感が半端なかったので、これだけは買う気が起らなかった。(細かい事を気にしない他の友人は買ってたが私も買っておけば良かった

近年になって知ったのがこのモデルが作られた理由は実際に訳アリだったらしいが、(気になる人は調べてみてください)

ちょうどその頃、バルサ50シリーズからホッツィートッツィーが発売されたので私はそれを買った。

バルサ素材で浮力はあるし前後逆回転のボスペラで高速に引いてもボディが回転しないし超低速でもペラが「シャラシャラ」と軽快に回る。

集魚力がとてつもなくあり、ゆっくり棒引きしてるだけでもフルサイズボディにも関わらず小バスでさえも盛んにアタックしてくるし、3フックのおかげでキャッチ率も高いので、当時はオカッパリしかしてない頃で使うルアーはタイニー、ベビーサイズがメインだったが、ホッツィートッツィーだけは常備していた。

 

そんな理由でホッツィートッツィー以外のダブルスィッシャーは眼中には無かったが、ある日、家の近くの大型釣具店(例のゴーストを買った店と同じ)のワゴンでギルモアのルアーが1個580円でたたき売りされてた。

 

ここからが本題で、ギルモアというルアーメーカー。

子供の頃から例の本だったかスミスのカタログか他の本だったか忘れたか何かで得た予備知識はあり、へドン、フレッドアーボガスト、に並ぶアメリカの有名ルアーメーカーだと認識していた。

実際に心斎橋にあった某サロンでも蛇皮のカッパーヘッドジャンパーが当時売られてたルアーの最高額(5000円くらいだったような)の値札が貼られて、手の届かないところに陳列されるような扱いであった。

そのギルモアがノーマルとはいえ580円である。

ダブルスィッシャーのジャンパー以外にも、ホッドラー、ジャンピングG、ジャンパーノースピナー、と各種あったのでコレクション感覚でワゴンにあった品ほぼすべて大人買いした。(残念ながらカッパーヘッドや5フックのスーパージャンパーはなかった)

 

ギルモアのルアーってパッケージは質素で、ルアー本体は木材にそのまま塗装してクリアコーティングもしてないような質感で、リグやペラはへドンのような専用パーツではなく、釣具店のルアーメイキングコーナーに普通に売ってるパーツと同じだし、

正直ルアーとしての評価はズィールコーモラン以下だったが、その雑なところがいかにもアメリカらしくて個人的には嫌いではなかった。

 

ジャンパーのペラの出荷状態での前後のペラの回転方向がどうだったが覚えてないが、ヒネリの角度が前後違ってて、後ろ側だけがヒネリがキツイ。

おそらく後ろは回りにくいので少しでも回りやすくするための工夫であると思われるが、実際に使ってみたら強く引いたら回るが、ホッツィートッツィーみたいに超低速だと(前後共に)全然回らない。なので前後とも一旦バラしてへドンのペラのように平面部を完全にツライチにして、前後逆回転になるように独自のヒネリを加えて調整したら、低速でも見違えるほど回るようになった。

ホッツィートッツィーの「シャラシャラ」という軽快なサウンドとは違い、ペラの重厚さからくる「ジャラジャラ」という感じである。

 

あと、これは私の持論であるがホッツィートッツィーのボスペラは軸が固定されてるので直線の動きだと良く回るが、ターン中はその固定軸が弊害になって回りにくいと感じている。

対してギルモアのような板ペラは斜め向きに水流がかかっても回るし、重圧なペラの重さによる慣性も相まってでターン中でも回り続ける。

あのマグナムトーピードが首を振りながらもペラがジャラジャラ回るのと同じ事である。

さらにホッツィーほど浮力が強過ぎないせいなのか、アクション時の引き波の大きさや移動距離が少ないのも私は良いと思っている。

この特性を知ってからホッツィートッツィーは使わなくなり、ギルモアジャンパーばかり使うようになり、友人から「またギルモアか?」と呆れられるほど、良く使い、そして、良く釣れた。

 

ジャンパーの思い出話の1つとして、別にぜんぜん大した話でもないが、2005年くらいの初夏だったと思うが知り合いの滋賀の釣具店主催の琵琶湖でのトップオンリーのオカッパリ大会というのに「お付き合いで」参加させてもらった。

場所は南湖東側の護岸されてる無料駐車場が完備されてて良くBBQとかされてるところで当時のバス釣りブームの影響もあり常に数m間隔くらいで釣り人がいて、ワーム等でさんざん叩かれてる場所である。

なので必然的にポイントは沖のウィードエリアに絞られる。

参加者は私入れて10名ほど。みなさんは普段は琵琶湖をホームとして釣りをされてる方々なのでタックルは当時のバスプロご用達の最新モデルで、使うルアーもサミー、ドッグX、ポップX等のいわゆるリアル系の小型プラグをスピニングタックル等でお使いになられていた。

私はあえてオールドタックルを使いギルモアジャンパーを沖に遠投して超スローの演出で30cmほどのバスを1匹釣り上げた。日々叩かれてるような場所なのでみなさん苦戦されてた感じで私の周囲を見た感じ釣れたのは私のその1匹だけだったので、もしかしたら私が優勝?なんて思ってたら、終了間近にベビーポッパーか何かで釣れてた人が現れて、わずかなサイズ差で私は2位になったという事があった。

 

正直、大会とか順位とかどうでも良かったが、ギルモアジャンパーの威力を発揮したエピソードの1つとして紹介させてもらいました。

 

左が例のワゴンで購入して、過去に一番使ったジャンパー。

右のカッパーヘッドは後年に入手した物で腹のフックが違う。

 

おわり