ブルース・リーを目指す。

 

恥ずかしながら私が10~20代の頃に志してた事である。

 

目指すといっても映画俳優になるわけでもなければ、型にはまらない武術の先駆者になりたい、というわけでもなく、せめて、見た目だけでもあんな感じになりたい、というセコイ願望である。

 

見た目というのは体形(髪型も)はもちろん、映画で見せた動きも含む。

 

ただ、動きに関しては多少の努力であの「動きっぽい事」を真似る事は出来たが(速さは別にして)体形に関してはいくら努力しても無理だという事に、30歳を過ぎたくらいに気が付いた。(もっと早く気付けよ)

 

決定的な違いは骨格の違い

 

身長に対する手足の長さ、鎖骨の長さ(肩幅)、顔の大きさ、これらすべてが違っていた。

骨格以外でも腹筋や胸筋の形、そして乳首の位置も違う。

 

なので、筋トレをがんばれば、それなりに大きくなって世間で言う「エエ体してますね~?」と言われるレベルにはなるけど、ブルース・リーみたいにはなれないのである。

 

余談だが、かつてmixi(今も健在)というSNSのブルース・リー関連のコミュのブルース・リーの肉体についてのスレか何かに、ダウンタウンの松本さんみたいな体形の方がご自身の上半身半裸の写真を「どうですか?」というコメントと共に掲載されて、その微妙な空気を苦笑したことがあったが、いやいや、そうじゃないんですよ。

(わかりやすい比較例)

 

スポーツカーの品評をしてる場に、ハマーの写真をドカン!と掲載してるみたいなもんで、土俵が違うのである。

 

最近はYouTubeにいろんな筋肉系の発信者がいて、自宅で密やかに筋トレしてる人もいれば、ボディビルやフィジーク大会の入賞者なんかもゴロゴロとしている。

ブルース・リーの筋肉の代名詞とはいえば広背筋の広さであるが、広さだけでいえばとんでもなく広い人をいくらでも見かける。

しかし、ブルース・リーほどの完璧なバランスの体形の人は見た事がない。

バランスというのは、先にも書いたが、筋肉の量、筋肉の形、肩幅、手足の長さ、顔の大きさ、首の太さ、これらのバランスである。

 

もし、この人どうですか?という人がいたら紹介して頂ければ、私なりの品評をさせて頂きます。

 

さて、ここからが本題で、近年は筋トレがブームで、がっつり出来るジムはもちろん、ちょこっと出来るジム、24時間営業、女性専用など、さまざまな形態のジムが増えてて、普通のサラリーマンや主婦が時間の合間に有効利用されてたりしてるようで、それは良い風潮だとは思う。

 

昔は筋トレといえば、「特殊な人がやってる」というイメージが強く、

言い方が悪いかもしれないが、筋トレ = 頭が悪い といったレッテルを貼れる傾向があった。

当時(今も?)の筋肉芸人なんかそんな芸風だったので無理もない。

 

しかし、近年は 筋トレというのが一部の特殊な人がする事ではなく、むしろ時間のかかるランニングもよりも筋トレの方がダイエットに効果がある、といった事を多くの専門家の方が提唱されてたりするので、それも今の筋トレ人気の要因の1つかもしれない。

 

また、仕事が出来る人 = 筋トレをしてる といったような内容の書籍等も見かけるので、いわゆる意識高い系(死語?)と言われる人達がこぞって筋トレを生活のルーティンに加えたり、あまり筋肉とは縁が無さそうな若手の歌手や俳優とかが、筋トレ後の自画撮り写真をSNSにアップして

「バキバキですね!」

「ボディビルダーみたい!」

といったような、ファンの感想を紹介されてるようなYohoo!記事を良くみかける。(それの批判コメントも多いが)

 

何にしろ、筋トレする人 = 頭が悪くないというイメージが定着される時代になったようで良い事だと思う。

 

で、そういうあなたはどうなんですか?

 

って話であるが、私の場合は、10代の頃から(ブルース・リーみたいになりたくて)趣味の格闘技の補助トレーニングとして日課にしてた自重トレを、週に1~2回、時間にして1回30分以内、還暦に近い今でも継続している。

筋トレ歴だけでいえばそれこそ40年以上とかになるが、まったく何もしてない期間も何年もあったりするので、ムキムキとかバキバキとかレベルには程遠いが、そんな私でも、中年の年齢になった頃でも海水浴や銭湯とかにいくと「お?いい体してますね?」と言われる事が多々あった。

それが、ここ数年はそれほど筋肉量は減ってないはずなのに、そういう事を言われなくなったので、やはり筋肉量減ったのかな?とか思ってたが、去年に職場のメンバーで行った海水浴で、撮られた自分の写真を見て驚愕した。

自分の体って鏡で見るのと撮られた写真(ライティングで意図的に陰影を強調した写真は除いて)とは随分違うのはわかってたものの、ここまで衰えたか・・・・

良い年して調子に乗って脱ぐんじゃなかったと思った。

 

人間歳をとると、何が変わるかって、認知や運動能力はもちろんであるが、一番目に見えてわかるのは皮膚の衰えだと思う。

顔だけみて、〇〇歳くらい? ってなる判断基準は(毛量や白髪は別にして)皮膚のたるみ、シワ、シミ、などである。

体の場合でもメタボ体形は除いて、それなりの筋肉量と贅肉が少ない腹回りだとしても、皮膚の質感で「老体」とみなされる。

よく、銭湯でスリムで無駄な贅肉が無いのに、皮膚の質感がしぼんだ風船のようなシワシワな年配者を見かけるが、今の私がまさにそれであり、まあ気が付けば還暦近い年齢なので無理もないが、現実を受け止めてあまり悲観的にならないようにしたいと思う。

 

最後に

 

年齢を感じさせない・・・っていう誉め言葉って、実は全然嬉しくないんですよね。

 

おわり