入学式当日…



制服

カバン

体操着

教科書…

全てが新しいものばかり

だから、気持ちも切り替えて、新しい学校生活を過ごせると思っていた



だけど、駅で電車の定期を買うとき、

学校に辿り着くまでにすれ違う人、

ひと、

ヒト…



学校に着いてから受付けを済ませるとき

体育館にいくとき



ここまで辿り着いた道のりの中で、すれ違うヒト達が黒く見えた

何で?

疑問に思った瞬間、ワタシの心の中が一気に「人が怖い」という感情で一杯になってしまっていた



だから、常にお母さんの後ろを歩き、

電車通学なので定期を買うときも、

高校の校門で入学式の手続きをするときも、

全てお母さんにして貰った



自分のクラスが何組かを見に行くときも、お母さんの後ろを着いて歩いた

とても変な感覚

身体は「高校生」になったのに、心は「いじめられていた小学五年生くらい」のままだった