中央線からバスに乗り換えた。
車内はうちの学生と思われる若者が数人、家路に向かうのだろう。
聞こえてくる会話によると、あるグループは某バンドのライブ帰りらしく、別のグループは花火大会の帰りらしい。
みんなテストの合間をぬって、夏を謳歌している。
朝夕は満員で外の景色も見えないバスの中。
辺りは店の電気も消えてひっそりとしている。
これといって大きな停留所も無いから、つい乗り過ごしてしまうのではないかと思った。
和馬の家の近くのドラッグストアが見えてきた。もう閉まっている。
バスを降りたのでコンビニに向かおうとすると、前方からタバコを吸いながら歩いてくる男。
奴だった。
上は昼と同じシャツだが、下だけジャージ素材のハーフパンツに着替えていた。和馬のを借りたのだろう。
今日は寝坊したのでタクシーで昼に登校、ロシア語の本試験に何とか間に合った。午前の体育はさぼった。
試験を終えた後、キャンパスで奴らがバスケをしているのを見かけた。
「よっ」
険しい顔でお迎えし、優しさを表現しているの?
ちぐはぐな格好してるくせにクールでいられると、余計に笑えてくる。
5時間バスケをした男ども3人は、食パンとウィンナーしか食べていないらしい。
ありがとう。
もう私に優しくしないでください。
あなたの優しさに、一生寄り掛かり続けてしまい、あなたを壊してしまいそうです。
変わりなく私を受け入れてくれるあなたの心の広さに感謝します。
だけどそれ故、またすぐにあなたの元へ行き、住み着き、あなたの足を阻んでしまいそうです。
私は強い人間ではありません。
どうか私の元から消えてください。
それがせめてもの優しさです。
もっと私が強ければ、こんなふうにしなくてもいいんだけど。
お願いだから、私を拒絶して
戻ってきたときも、あなたの意識の中から、一緒に過ごした時間のすべても含めて、意識から消してほしい。
「じゃ、受け身の文の意味は授業で説明した通りだから、練習問題やってみてね。時制はbe動詞で見極めるんだよ。」
受け持ちの生徒さんにそういい残し、退勤した。
午後10時。
まだ帰るには早い。
着慣れないスーツに髪はしっかり束ねている。
普段のエスニックな格好と大違い。
タバコが吸いたかった。
酒も飲みたい。
それ以上に、これから家で一人、というのが嫌だった。
のろのろぶらぶら繁華街を歩きながら、何気なく奴にメール。
ちなみにまだテスト期間中。
今は和馬の家らしい。
通学定期でばっちり行ける。バスもまだある。
とりあえず金曜日だもの、息抜きくらいは。
分厚く重たい使い古した辞書を持ったまま、家と反対方向の駅へと向かった。
受け持ちの生徒さんにそういい残し、退勤した。
午後10時。
まだ帰るには早い。
着慣れないスーツに髪はしっかり束ねている。
普段のエスニックな格好と大違い。
タバコが吸いたかった。
酒も飲みたい。
それ以上に、これから家で一人、というのが嫌だった。
のろのろぶらぶら繁華街を歩きながら、何気なく奴にメール。
ちなみにまだテスト期間中。
今は和馬の家らしい。
通学定期でばっちり行ける。バスもまだある。
とりあえず金曜日だもの、息抜きくらいは。
分厚く重たい使い古した辞書を持ったまま、家と反対方向の駅へと向かった。