Startin' over… -76ページ目
一年前の今頃だった。
奴はドイツへと旅立ち、喫煙所にいるのは和馬とその他もろもろ。
集まってだらだらと過ごす事は減り、私も吹っ切るためにとにかく新しいことを始めたりしていた。
具体的には、取材文章実習と時事英語セミナーにもぐること。
内容は前者は名前の通り。後者は、英語での議論をして最終的には英語でのプレゼンもしくは英語でのレポートを書くことを目標にするものだ。講師がネイティブだという理由で、もぐることを決心。
そこで数人の新たな知り合いもでき、先日食事に行ったとことだ。
女同士で仲良くなって厄介なのは、恋愛の話題になること。
いつも聞き役に徹するふりをして、何とか自分が話さなくて済むように動いてしまう。
でもたまには聞いてもらいたい。
でも、すべては話す気になれない。
だから結局話さずいつも通り。

図書館のPCルームで、レポートの下調べをしていた。
もうじき19時になる。

携帯に一通のメール。
「これから飲めませんか?」
「付き合う人間をしっかりと選ぶんだぞ。」
その言葉に対し、疑い以外の何ものも持たなかった。
いったい何を言うのかと。

誰しも幾許かの劣等感を抱えていてる。
だから、自分みたいな人間のただ隣いてくれるだけで、それは感謝すべきもの。
そう思っていた。
友人関係の中で感謝の気持ちはいつも忘れてはいけない。

しかし、
私は彼らと付き合うのをやめた。
大人になると、対等な人間としか関係を結べなくなる。
確かに私は彼らと釣り合っていたと思う。
それは、みんな未来なんかどうでも良くて、刹那を生きているから。
だからどこにも行き着かない。
どこにも行き着かないけら、未来にいる自分がいる場所は、どこでもない。
望んだ場所へも、望まぬ場所へも行き着かない。
今日ここにいるように。

純粋に楽しむことが、どんなにハードなことかと気づいたのは、大人になってから。
子供時代の無限大のパワーは、次第に抑圧され引き換えにつまらなさを身につける。

常に楽しくしていこうと思い行動に移していける人間は強い。
そんな人間たちの中に、今いる。
まともな人間関係は築けてないかもしれない。
しかし、数ヶ月後に自分がいるべき場所はここだと言えるように、陳腐な表現だが頑張るしかない。
彼らに釣り合うように。
望んだ未来へどん欲に突き進む彼らのように、私はなりたい。

だから、少なくとも
男に捕われる生活や自分の人格は捨て去ってしまいたい。
恋愛もしたくない。
もうこれ以上自分の時間を浪費するのを辞めようと思う。

夜更けが答えをさらって来てくれる気がして、今日も起きていた。
ワインをプラスチックのコップに注ぎ、大音量でアジカンを流す。
存在意義に否定を彼にぶつけることで、自分の存在価値を確認しようとしていた。


「彼のことが一番好き。
だから、人を好きになることはあなたにすべてを晒すことと同義なの。」
それで壊した関係がいくつもある。

それゆえ私は人を好きになることができない。

空っ風が吹く冬の日。
一瞬にして友情を壊したキス。