留学2年目の夏の最後のアルバイトはFuller Brushの訪問販売だったが、1日に13時間も費やすようになっていたので、学業の両立が不可能で、夏休み終了と同時に辞めざるを得なかった。でもアルバイトを続けないと生活費が捻出できないので(学費だけは全額奨学金でカバー)、どうしても何かを見つける必要があった。でも週15時間程度のアルバイトなど簡単に見つかるはずはなかった。その時ふと思いついたことがあった。留学前、日本で英語の家庭教師のアルバイトをしたことがあるので、もしかしてアメリカでは日本語会話の個人レッスンが可能かもと思った。6ドル投資して地方新聞のSituation Wanted(求職案内)の欄に、「日本語のネイティブスピーカーが日本語会話を教えます」という広告をだした。すると驚いたことに短期間に6人ほどの応募があった。家庭を訪問するケースと我が家に来てくれるケースがあったが、1日に2~3時間教えると他のアルバイトの1日分に匹敵する収入が得られた。この新たなアルバイトのおかげで、私は大学院を無事終了することが出来た。このアルバイトは収入以外にも多くの恩恵を与えてくれた。家内が原因不明の病気にかかり危険状態に陥った時、子供3人に日本語を教えていた父親は実は有能な医者で、入院から治療まで全て面倒を見てくれた。無事退院することが出来たが、医療費が高いアメリカで、彼は私達に1ドルも請求しなかった。生涯の家族ぐるみの友達になった生徒もいた。又3年間務め、永住権取得のきっかけとなったアメリカ企業への就職も、日本語教師のアルバイトの副産物だった。この時「企業」という概念が私の中に植えつけられた。
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