
英語を学んだり話したりする時、通じる発音と目指す発音を明確
に区別する必要がある。
ことばによるコミュニケーションで一番大切なのは「通じる」こ
であり、それに異論を唱える人はいない。英語の発音の場合でも、
ネオティブのような発音でなくても通じる発音であればそれで良い
し、それ以上である必要はないと考える人も多い。実際英語は今や
国際語で、英語を話す人の75%は英語を母国語としない人達であ
るので、イギリスやアメリカで使われている英語だけが英語である
と考える必要はないと明言している指導者も大勢いる。
ではこれから英語を習得しようとしている人達は、通じる発音と
ネイティブ的美しい発音のどちらを目指すべきであろうか?日本の
英語教育界のリーダー格の人達の中に「日本人はアメリカ人やイギ
リス人のような英語を話す必要はない。世界中の人達が母国語の訛が
入った英語を話すが、それで十分通じているではないか?」と主張
する人が多い。でもそれが本音かどうかはわからない。自らの発音
の不十分さを正当化するために言っているとも考えられる。なぜな
らその人達が自分の子供に英語を習わせる時、シンガポール人や香
港人の先生にではなく、アメリカ人やイギリス人の先生をつけるか
らだ。英語習得のための留学であれば、やはりイギリスやアメリカ
に留学させる。であれば、彼等の本音はやはり「ネイティブ的美し
い発音」の習得が大切であるということになる。
「通じる発音」は「ネイティブ的発音」を学習しなければ習得で
きない。たとえば日本人の多くは英語のLの発音
やRの発音
を苦手
としていて、日本語の「ラ行」の発音をしてしまう。でもそれは
「通じない発音」である。通じさせるためにはどうしてもLとRの
発音矯正
が必要で、模範とすべき発音はやはりイギリス人やアメリ
カ人の発音である。ネイティブの発音を真似しながら練習を重ねる
と、通じる発音になるが、それでもネイティブの発音ではない可能
性がある。でもそのように学んだ人達に「発音は通じれば十分で、
ネイティブのような発音を目指す必要はない」とは消して言えない。
後者を否定すれば、前者も否定することになるからだ。
このよに「通じる発音」と「目指す発音」は明確に異なり、目
指すべき発音は「ネイティブの発音」で、その結果が「通じる発
音」となる。
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