分かりやすくするために、選択状態は解除してから行ってみます。オブジェクトが選択されている場合には、作業画面で何もない場所をクリック、あるいは、右側のオブジェクトマネージャ内で何もない所をクリックして、オブジェクトの選択を解除しておいて下さい。

では、上に並んでいるアイコンから、”サブディビジョンサーフェイス”をクリックすると、サブディビジョンサーフェイスがオブジェクトマネージャに追加されます。(”サブディビジョンサーフェイス”は、左上のメニューの作成>ジェネレータ、の所にもあります)
すると、オブジェクトマネージャ内の”サブディビジョンサーフェイス”は白い文字で表示され、選択状態になっていると思います。

またこのとき、作業画面内に軸がありますが、これは、”サブディビジョンサーフェイス”の場所を表しています。つまり、今は”サブディビジョンサーフェイス”の中には何もないですが、場所の情報だけは持っている、という感じの意味です。
では、前回、動物オブジェクトを”対称”の下に入れたのと同じように、今度は、”対称”を”サブディビジョンサーフェイス”の上にドラッグして離し、

(このマークが出たら離します)
”対称”が”サブディビジョンサーフェイス”の子になるようにします。このとき、”動物”は”対称”の子になったままです。

このような階層になれば良いです。”動物”ではなく”対称”をドラッグする、というのがポイントです。もし失敗した場合には、いろいろドラッグして上下関係を直すと、このようにできると思います。
そして、作業画面の方のオブジェクトも、このように形が変わっていると思います。これが、今まで作ってきたオブジェクトに”サブディビジョンサーフェイス”が適用された状態です。

では、今は右の画面(オブジェクトマネージャ)では”対称”が選択されていると思いますので、”動物”の方をクリックして選択します。

するとこのように、今まで作ってきた形が表示されます。つまり、今まで作ってきた形が立方体の集まりみたいにカクカクしていても、”サブディビジョンサーフェイス”に変換すると、全体的にかなり丸くなってしまうという訳です。
だいたいのイメージですが、”サブディビジョンサーフェイス”というのは、もとになるオブジェクト上で線が少ない場所ほど丸みが出ます。例えばこのオブジェクトで言えば、足の先や尻尾の先などがそうです。カメラを回して観察してみても良いでしょう。
そこで、次にこの元になる”動物”オブジェクトに手を加え、丸すぎる場所は修正するような作業を入れて行きます。
では、今度は線に関する作業ですので、左側のアイコンから”エッジモード”を選びます。ポイントモードとポリゴンモードの間にあると思います。
そして、足の下の方の作業になりますので、そこが良く見えるように、多少カメラを調節しても良いです。

このあたりからの作業も、実際に作りたい動物の足をイメージしながら作業した方が良いと思いますが、今回はとりあえず丸みを取るような方向性で作業をしてみたいと思います。
では次に、上のメニューの、メッシュ>作成ツール>ナイフ、を選びます。ナイフは、オブジェクトに線を入れたりする時に使うツールです。

このツールも、押し出しと同じように、すでに何かのオブジェクトが選ばれ、左側のモードがモデルモード以外の何か(今は”エッジモード”を選んでいると思います)になっていないと、選べない表示になっていると思いますので注意して下さい。
ナイフを選ぶと、右下の属性マネージャ画面に、ナイフに関する設定が出てきます。その中で、モードの項目を変える事で、切り方が変わります。今回は”平面”を選びます。すると、表示されている項目が少し変わりますので、右下にある”平面”の部分を、”X-Z"にします。これはどういう意味かというと、作業画面の左下に、小さく、X、Y、Zの軸方向の表記がありますが、

X-Zなら、このX軸とZ軸で作られる平面に平行、つまり、今の作業画面で見た時に水平な面とオブジェクトが交わった部分に、線を入れていく、という意味です。

このようになります。他の設定は変えなくて良いでしょう。
ナイフの設定を変えたら、作業画面内のオブジェクトの上でカーソルを動かしてみると、切れる様子を表す白線が表示されると思います(まだクリックはしないで下さい)。

カーソルを上下に動かすと、X-Z平面に平行な所で線を入れる、という意味が分かると思います。
また、白くなっている面が、今カーソルが指している面だと思いますが、今回の作業ではどの面を指すかというのはあまり関係なく、切る時のラインの入り方だけに注意していれば良いでしょう。
では、足の下に近い位置で、適当に線を入れてみる事にします。

このような感じの場所で、一回マウスクリックすると、線が入ります。入れた線は後でも移動できますので、今の段階では、入れる場所を厳密に考える必要はありません。

線を入れたら、オブジェクト以外の所にカーソルを動かすと、このような表示になります。実際に加工しているのは”動物”オブジェクトで、それにサブディビジョンサーフェスがかかったオブジェクトが、内側の丸みのある物体、という事になります。
別の角度から見た表示です。線を入れる事で、サブディビジョンサーフェイスの形が変わり、足先の丸みが緩和され、足裏が平面に近くなったのが分かると思います。

ナイフツールは使い終わりましたので、左上のアイコンの所にある、選択ツールにしておいても良いかもしれません。ちなみに、この下の図で左から4つ目のアイコンの所には、今使っているツールが表示され、そのアイコンを長押しすると、それ以前に使ったツールが出てきますので、切り替えて使う事もできます。また、一つ前のツールと今のツールを、スペースキーで切り替える事ができます(下の図での履歴は、これまでに自分が使ってきたツールで違いますので、この通りに出るとは限りません)。

最初の方に設定した画面の表示形式を、グーローシェーディングにすると、オブジェクト表面の線が消えて、また違った印象になります。


このように、押し出しとナイフは、ポリゴンのモデリングで良く使う機能ですので、ここまで来れば、ポリゴンのモデリングに関して”全く分からない”という段階からは脱したと思います。
簡単に言えば、”点”か”線”か”面”を適切に取り扱う事ができれば良いという感じです。
☆便利なショートカット☆
altを押しながらD、あるいは、optionを押しながらDで、軸の表示、非表示を切り替える事ができます。これは、選択しようとする点とかに軸が重なって、選択し辛い時に便利です。
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では、次に頭の部分になる形を、押し出しで作っていきたいと思います。(つづく)