胃もたれ | お日様母さん ― 晴れのち曇りそして雨 ― がんとの闘い

お日様母さん ― 晴れのち曇りそして雨 ― がんとの闘い

私の母親が突然「がん」と診断された。「がん」と闘い、一生懸命に生きた母と後悔ばかりの子の闘病生活を綴る。そして、2018年ついに私自身にも「がん」との診断が…。

ちょっと仕事の作業期限もあるので、ちょっぴり残業して頑張った。仕事は夜8時半には終わったのだけれど、もしテレワークではなく出勤していたのなら、その時間から帰ると家に着くのは夜10時を回っているはずだ。こういう時にテレワークは助かる。

 

早速、夕飯を食べることにした。…とは言え、もう冷蔵庫には夕飯になりそうな食材はない。買い置きしてあるカップラーメンを食べようか…でも、今日は頑張ったのでご飯ものを食べたい。

 

そういえば、財布には1万円札が1枚しかない。今月の給料も入るはずなので銀行のキャッシュディペンサーでお金を下ろして来るついでに近所のスーパーで総菜か弁当を買って来ることにした。

 

スクーターに乗って颯爽と出かける。夜になって少しは涼しくなったとはいえ、夏の陽気で風は生暖かい。昼間に熱せられたアスファルトからの放熱もあるのだろう。

 

少しばかり坂道を上る。馬力がないスクーターでの登坂はエンジンが苦しそうだ。そういえば、50cc のスクーターはホンダがもう作らなくなるそうで…大事に乗らないと。

 

途中、帰りに寄ろうと思っていたスーパーの手前でふと気づく。あれ、照明が消えている…。え? 夜9時前に終わっちゃうのか。最近遅い時間に来ていなかったから知らなかった…。

 

仕方ないので、そのまま銀行へ。銀行の駐車場も照明は点いているが人は居ない。車も停まっていない。駐輪場にスクーターを停め、キャッシュコーナーへ歩く。自動ドアが開き眩しいくらいの照明の中、数台のキャッシュディペンサーが何事もなく鎮座していた。

 

キャッシュカードで現金を下ろす。とりあえず食費分だけでもいいか。

 

帰りは坂を下る。スーパーは閉まっていたのでちょっと遠回りして弁当屋 (「ほっともっと」) に寄ることにする。まぁ、もうお決まりの「肉野菜炒め弁当」にするのだ。
 
お弁当屋さんの駐車場も人っ子一人いない…。一応照明は点いているので自動ドアから店内に入る。店員は奥の方に居る。
「すみません、まだ注文できますか?」
と恐る恐る聞いてみる。
「は~い、大丈夫です」
「じゃぁ、肉野菜炒め弁当を1つお願いします」
いつものお弁当を注文し、出来上がりを待つ。店内は冷房が効いていて涼しい。あぁ、楽園だ。
 
置いてあった7月の新メニューを見ながら、じっと出来上がるのを待つ。シャーッシャーッと鍋で野菜を炒めている音が聞こえてくる。料理している音を聞くと途端にお腹も空いてくる。
 
しばらくして、「〇〇番の方~っ!」と番号で呼ばれる。椅子から立ち上がり、レジの前へ行く。会計をして出来立てのお弁当を持って家路を急ぐ。
 
家に帰ってくる頃には夜の9時をとうに回っていた。お弁当の蓋を開け、ホカホカのご飯と野菜炒めを頬張る。やっぱり出来立てはウマい。
 
ご飯が半分なくなる頃には胃がかなり厳しくなる。野菜炒めもまだ2/3ほど残っている。とりあえず、ご飯をお茶で流し込み、残りの野菜炒めは冷蔵庫で保管。明日チンして食べることにした。やっぱり一人分だべれないなぁ~。
 
お腹一杯になったので居間で少しの食休み。それにしても、何か戻しそうなくらい胸焼けがする。気持ち悪い。無理して食べなければ良かった…。
 
そういえば、先月会社の上司(遠方にて勤務)が面接のため静岡の会社ビルへ出張でやってきた。挨拶もかねて数人の社員と夕食を摂りに外へ出た。私はアルコールではなくウーロン茶を1杯のみ、あとは何種類か食べてすぐにお腹が一杯に。
「え? もう食べないの?」
と聞かれた。
「もう、無理無理…」
とお腹をさすりながら答える。あらかじめ一人分なんて食べれないよと言っていたんだけど、思いのほか食べられないことに驚いた様子。いや、嘘なんて言ってないし遠慮もしていない。胃を切るってこういうことなんよね。
 
人の持つ「欲」の一つである「食欲」。健康な頃普通にモリモリ食べられていた頃が懐かしい。これからは質の良いものを少量食べるように切り替えて行かねばならないのだろうな。…まぁ、家で食べる時には安くて少量になるんだけどね。(笑)