新居に住み始めてしばらく経ち、
ひと通り設備や間取りのレビューを続けてきたこのシリーズ。
今回はいよいよ、家そのものの基本性能——
「住み心地」 についてまとめます。

建売とはいえ、昨今の高気密高断熱仕様。
正直そこまで期待してなかった部分もあったのですが、
実際に暮らし始めて感じたことは意外なほどポジティブでした。

■ 風通しのよさは想像以上。スミ家の“天然送風システム”

まず驚いたのは 風通しのよさ

新居には、
・リビングの大きな掃き出し窓
・吹き抜けの先にある洋室の窓
・バルコニーにつながる窓
が縦に一直線上に並ぶ、言うなれば “風の一本道”。

ある程度暖かい日なら、
この3つをぱぱっと開けるだけで、
一気に家の中を風が駆け抜けます。

とくに午後、外がそよそよしている時間帯は、
「これ、エアコンいらないんじゃない?」
と思うくらい快適。

前の家は、どこをどう開けても
風が「来るような来ないような…」という
曖昧な環境だったので、
この変化はかなり大きい。

ただし、風が良く通るということは、
“洗濯物の紙がどこかに飛ぶ事件”
も定期的に発生するのはご愛嬌。

■ 音問題:意外と静か。でもJRだけはご愛敬。

続いて、外の音の話。

住み始めて驚いたのは、
「お隣さんの生活音が全く聞こえない」 こと。

建売は壁が薄いとか、
音が響くとか、都市伝説のように言われるけれど、
今のところスミ家では無縁。

会話も、生活音も、テレビの音も、
とにかく聞こえてこない。

正直、引っ越すまで少し不安だったけれど、
これに関しては大当たりでした。

ただし、
窓を開けていると近くを走るJRの電車音だけは聞こえます。

ガタンゴトンという懐かしいあの音。

「うるさい!」というほどではなく、
どちらかというと
“あ、電車通ったね〜”程度。

生活に支障が出るレベルではなく、
むしろ時間感覚を思い出させてくれる
人によっては心地よい音かもしれません。

■ 夏はそこそこ暑く、冬はそこそこ寒い。けど、まだ本気じゃない。

これは建売あるあるなのか、
高気密高断熱あるあるなのか分かりませんが…

夏はそれなりに暑いし、冬はわりと寒いです。

ただし!

この“暑い寒い問題”、
スミ家ではまだエアコンを本気で使ってない段階。

  • 夏は「まだいけるんじゃない?」とリビングで無駄な我慢大会

  • 冬は「靴下二枚履けばなんとかなるよね」と気合いでカバー

と、家側の性能以前に
住んでいる人間側の調整の問題が大きい。

ここ最近、朝晩冷えるようになって、
暖房をつければ当然あったかくなるし、
夏だって冷房入れればすぐ涼しい。

つまり——

高気密高断熱住宅の真価は、実はまだ発揮されていない。

という結論に落ちついています。

これから本格的な冬を迎えたら、
その本領が見られるのかなと楽しみにしています。

※ただし吹き抜けがあるので、
「暖房効率の低下」という冬の宿命だけは
覚悟しておきたいところ。

■ 今のところ、住み心地はほぼ文句なし

総合評価。

新居に住み始めて数週間。
風もよく通るし、音も気にならないし、
暑さ寒さも許容範囲。

あえて言うなら、
“吹き抜けの暖房効率問題”と
“窓を開けたときのJRの音”くらい。

でも、それらを差し引いても、

「すごく快適」

というのが今のスミ家の正直な感想です。

■ まとめ:家の住み心地は“派手じゃないけど大切な部分”

玄関やリビングの広さ、
キッチンの使いやすさ、
家具選びの楽しさ。

これらは新居のわかりやすい「快適さ」。

一方、
風の抜け方、音の聞こえ方、
暑さ寒さといった“住み心地”は、
派手な話題にはならないけれど、
実は生活の満足度を大きく左右します。

スミ家の場合は、
そのどれもがほぼ想像以上に良い状態で、
今のところは大満足。

これから四季を通じてどう変わっていくかも
楽しみながら暮らしていこうと思います。

新居に住み始めてしばらく経ち、
玄関・リビング・キッチン・洗面所とレビューしてきたこのシリーズ。

今回はいよいよ、家の中でも地味だけど生活満足度に直結する存在——
トイレのお話です。

■ 1階にも2階にもトイレがある生活、控えめに言って「革命」

住み始めて一番最初に感じたのはこれ。

「トイレ2つって、なんで今までなかったんだろう?」

前の家はもちろんひとつ。
朝の支度時間、夜の帰宅時間、
どちらかがトイレを使っていると、
もう一人は微妙な立ち回りをしなくてはいけない。

“使う側も気まずいし、待つ側も落ち着かない”
という、あの小さなストレス。

それが、新居では消え去りました。

1階はリビング横だから日常使いに便利だし、
2階は寝室の近くなので夜中も移動が楽。

使いたいときに空いているという幸福。
地味に見えて、これが本当に大きい。

■ タンクレスに憧れたけど…タンクありでも全然問題なかった話

新築を検討していた頃は、
「トイレは絶対タンクレス!」と息巻いていたスミ夫婦。

スタイリッシュだし、掃除しやすそうだし、
とにかく“新築感”がすごい。

でも現実は建売。
タンクレスに変更する自由度は低く、
そのまま “タンクあり” で生活開始。

で、住んでみて思ったのが…

「あれ?タンクありでも全然困らない…?」

もちろん見た目のスッキリ感や掃除のしやすさは
タンクレスのほうが上なんだけど、
実際に生活の中で不便と感じるシーンがほぼない。

むしろタンクの上で手洗いできたり、
災害時にタンクの水が役に立つ可能性を考えると、
これはこれで実用性あるではないか、と。

注文住宅だったらこだわってたポイントでも、
住んでみると意外と“どうでもよくなる”現象、
家づくりあるあるだと思う。

■ サイズは少し狭い。でも今のところは問題なし。

トイレの広さは惜しくも 1畳未満
「もう一歩奥行きがあればなぁ…」と思う瞬間はあるけれど、
座って使うには特に困らない。

ただし、未来の自分たちを想像するとき、
ちょっと考える。

  • 完全に年を取ったら、この幅大丈夫かな?

  • 手すりの位置とか、あとでつけられるよね?

  • 車いすとか必要になったらどうしよう?

でもまぁ、人生そんな先まで見えないので、
今は今の快適さを素直に享受しておくことに。

将来の悩みは、また将来の自分に任せよう。

■ トイレに窓、要る?要らない?問題

建売にはよくある「トイレ窓付き」。
うちも例外ではなく、小さなすりガラス窓が1つ。

スミ家の正直な気持ちは…

「別にいらん」

採光よりも防犯が気になるし、
開けるかと問われると、
ほぼ開けない。

でもあっても困らないので、
これもまた“許容”の範囲。

ただ、直射日光が強い日はちょっと眩しいので、
ロールスクリーンを付けるかどうか検討中。

■ 唯一の不満:1階の収納、少なすぎ問題

便利な2つのトイレにも、弱点はあった。

それが 1階の収納の少なさ

トイレットペーパーのストック、
掃除用品、除菌シート、サニタリーアイテムなど…

あれもこれも置きたいのに、
扉内の収納がほぼゼロ。

これは地味に困るやつ。

とはいえ、スミ妻が仕事終わりにふらっと寄った
スリーコインズ(通称:スリコ)で
絶妙サイズの収納ボックスを発見。

これがなんと、トイレ横の余白スペースに
ぴったりハマってくれるミラクルフィット。

「ここに置いて」と言わんばかりのサイズ感。

不満は一発解決し、
今ではちょっとした“名脇役”として活躍中。

■ 総評:トイレは“こだわりすぎなくてよかった場所”だった

住んでみて思うのは、

  • トイレの数

  • 使いやすさ

  • 動線と生活の相性

この3つが満たされていれば、
細かいところは案外気にならないということ。

タンクレスじゃなくても暮らしは快適だし、
窓の有無もそこまで問題じゃない。

むしろ、2つあることのメリットがあまりに大きく、
多少のマイナスは吹き飛びます。

新居に来てから何度も思っているけれど、
家は「完璧を求める場所」じゃなくて、
“暮らしながら育つ場所”なんだなぁ

と実感する毎日です。

新居に住み始めてしばらく経ち、
「玄関、いい感じ」「リビング最高」「キッチン神」
と続いてきた住み始めシリーズ。

今回は、お風呂・洗面所・脱衣所編です。

■ お風呂は“普通”だけど、前を思えば「最高」

まずはお風呂から。

我が家のお風呂は、建売によくある 1坪タイプ
サイズとしては「ザ・標準」というやつです。

住む前は正直、
「注文住宅だったら1.25坪のお風呂にできたのにな〜」
なんて思っていました。

でも実際に住んでみると…

1坪、全然十分。むしろこれでよかったかも。

というのが本音。

というのも、
前の家のお風呂は“ひと回り以上”狭かったので、
スミ妻と私の身体サイズからすると、
洗うにも湯船に入るにも動きがギリギリ。

それを思うと、今のお風呂はもう解放感120%
毎日「広い〜!」と感じています。

そしてふと気づく。

もし注文で1.25坪にしていたら…
たぶん今、

  • 広すぎる?

  • 温めるの大変じゃない?

  • 湿気の管理めんどくさくない?

と別の悩みを抱えていた可能性、大いにアリ。

結果論ですが、
1坪タイプは“ちょうどよさの権化”でした。

■ 洗面所は広い。でも「広いのに足りない」という矛盾地獄

次は洗面所。

ここも前の家と比べると、
“めっちゃ広くなった”
というのは間違いありません。

洗濯機も余裕で置けるし、
身支度もしやすいし、
洗面ボウルだって広めで使いやすい。

…しかし。

ここからが本題。

広くなったのに、足りない。
なぜだろう、圧倒的に足りない。

理由は明確です。

■ うちは「外干し極力NG」家。洗面所の役割が多すぎる問題

スミ妻は春秋の花粉症持ち。
家族内で花粉症なのは妻だけなのだけど、
発症時期は本当にしんどそう。

だから新居でも当然、

「洗濯物はできるだけ外に干したくない」

という方針。

そうなるとどうなるか。

洗面所(兼・脱衣所)が、
以下の役割を全部背負うことになります。

  • 洗濯物を干すスペース

  • 乾いた洗濯物を畳むスペース

  • 着替えの収納

  • 朝の身支度スペース

  • 入浴前後の身支度スペース

  • タオル収納

  • 洗剤などのストック収納

…多くない?

小さめのランドリールームだったらまだしも、
“洗面所兼脱衣所”一室でやるには
働かせすぎ問題発生。

そして何よりキツいのが…

干すスペースが足りない。

ハンガーを2列にしようものなら人ひとり通れなくなるし、
除湿機を置いてもキャパオーバーになりがち。

正直、
「ランドリールーム、ほしかったなぁ……」
と思う瞬間が毎日1回はある。

■ さらに、脱衣所=着替えスペースの難しさ

うちは脱衣所に着替えも置きたい派。

理由は単純で、
「お風呂上がりにリビングや廊下をうろつきたくない」
という生活感の問題。

でも着替えを置くとなると…

収納棚を置く → 干すスペースが狭くなる
干すスペース優先 → 収納棚を置く場所がない

永遠の二択ループ。

今もなお、
収納と洗濯の両立方法を夫婦で試行錯誤中です。

■ 注文なら“諦めなかった”ランドリールーム&ファミクロ

家づくりをするうえで、
多くの人が憧れる場所といえば…

  • ランドリールーム

  • ファミリークローゼット(ファミクロ)

そう、うちも例外ではなく、
めちゃくちゃ憧れてました。

ただ建売なのでスペース的にどうしても難しく、
この2つは泣く泣く諦めることに。

住み始めてみて、
この2つの“偉大さ”を日々噛み締めています。

特にファミクロの「着替え動線の良さ」は、
きっと天国のようだったんだろうなと思う。

いつかリフォームで作る…?
いや、スペースある?
でもほしい!

そんなことを毎日ぼんやり考えています。

■ 総評:お風呂は大満足。洗面所は永遠のアップデート余地あり

まとめると…

◆ お風呂 → 前より広くて大満足。1坪で正解。
◆ 洗面所 → 広くなったけど用途が多すぎて足りない。
      ランドリー+着替え+収納の三立はむずい。

というのが現状のリアルな感想です。

でも、新しい家の生活はやっぱり楽しい。

小さな不便も含めて、
「わが家の暮らし」を日々アップデートしていくのも
楽しみのひとつなんだろうなと実感しています。