※このシリーズは、僕たち夫婦が過去に取り組んだ妊活・不妊治療の記録を、時間が経った今、振り返って綴っているものです。


リセット=一区切り…ではない

前回、高温期が終わり、生理が来てリセットとなりました。
気持ち的には「ひと区切り」つけたいところですが、妊活においてリセットは終わりではなく、次のスタートの合図でもあります。

生理が始まって3日目、またすぐに病院へ。
今回は、僕は完全に付き添い役。スミ妻は、次のタイミングに向けた準備と検査のために診察を受けることになりました。

今回の検査は「糖」と「体質」に関すること

この日の検査内容は、インスリン抵抗性の有無や、将来的に糖尿病のリスクが高いかどうかなど。
ホルモンや排卵の問題だけでなく、全身の代謝や体質的な背景も見ていく必要があるとのことで、より踏み込んだ内容でした。

妻は、「また検査か…」とやや弱気。
採血や待ち時間の多さ、予測のつかないスケジュールに心身ともに疲れが出ているようでした。

付き添い3時間半、意外とばたばた

僕の方は、完全に付き添いとして3時間半ほど病院に滞在。
「ただ待ってるだけでしょ?」と思うかもしれませんが、意外とばたばたします。

名前を呼ばれては検査室に移動、終われば待合へ戻り、またしばらくして別の検査…を繰り返す。
付き添いとはいえ、「ずっと座って読書でも」みたいな余裕はあまりなかったです。

それにしても、病院は相変わらずの混雑。
待ち時間があまりに長すぎて、「次回に出ると思います」と言われていた検査結果が今回出てしまったのは、ちょっと笑いました。

でも、結果は異常なし
その言葉が聞けて、ほっとしました。

そして大切なのは「次の卵」

ただ、この日のメインはやはり次の卵がどう育っているか

「結果は異常なし」であっても、それが「すぐ妊娠できる状態」というわけではありません。
大事なのは、この周期、ちゃんと排卵の準備が整っているか。育ち具合はどうか。
医師の言葉を前に、ふたりともやや緊張の面持ちでした。

 

注文住宅が見えなくなった私たちに届いた、一本の電話。

駐車場の土地。
本命だったその土地に、まさかの「下水道工事が来年度から」という情報が入り、引き渡しまでに1年以上かかることがほぼ確定。
…これは厳しい。
相談の末、我々夫婦は泣く泣くその土地をいったん保留にしました。

そこから数日。

「もう、しばらく何も進められないかもな…」
「どうせ土地も新しいの出てこないし」
「建売は…内装がなぁ…」

そんな風に、どこかちょっと気持ちがしぼんでいた時期。

そんな我々の手元に、一本の電話が入りました。

「検討中だった建売住宅ですが、いま他にも数組検討されている方がいまして…
もしご興味があるようでしたら、できるだけ早くご判断をいただけると…」

うん、きたよ、これ。人気エリアの洗礼。

たしかに、いま検討している建売住宅は、スミ妻の実家からも近くて、性能表示もあり、長期優良住宅の基準も満たしている。
おまけに外観や設備もなかなかにスタイリッシュで、セラミックトップのキッチンに替えることまで想定済み。
悪くない。むしろ、かなり良い。

ただ、ここで焦って決めるのはよくない。
落ち着いて考えよう…と思った矢先。
ふとSUUMOを見返すと——

付近にあった建売住宅は、なんと軒並み「成約済み」。

残っているのは、この一棟と、25坪のちょっと狭め&価格は高めの家のみ。

これは…もはやラストチャンスかもしれない。

妻と話し合い。
「どうせ悩むくらいなら、もう一度見に行ってみよう」
ということで、さっそく見学の予約を入れることに。

ちょうどクリーニングも終わっていて、外構以外はほぼ完成しているとのこと。
つまり、ほぼ「完成品」の状態で確認できるというナイスタイミング。

ここで「うーん、やっぱ違うね」となれば、覚悟を決めて再び土地探しに戻る。
でも、もし「思っていたよりいいじゃん」となれば…?

※このシリーズは、僕たち夫婦が過去に取り組んだ妊活・不妊治療の記録を、時間が経った今、振り返って綴っているものです。


気になる、高温期

「今回は排卵できていそう」
「タイミングも合った」
「薬も効いてくれた」

そんな前向きな感触を持って迎えた高温期。
とはいえ、やっぱり気になるんですよね。毎朝の基礎体温。些細な身体の変化。
そして、妊娠検査薬をいつ使うか問題

ウーマンチェック、試してみた

今回使ったのは「ウーマンチェック」という妊娠検査薬。
正直、まだ少し早いかなと思いつつ、どうしても気になってしまって使ってみました。

結果は——陽性反応。線、出ました。

でもすぐに頭をよぎるのは、「あれ、これって“病院で打ったhCG注射の影響”では?」ということ。
調べてみると、やっぱりそうみたいで、hCG注射を打った後は、薬に反応して偽陽性が出ることがあると知りました。

線は…だんだん薄くなっていく

その後も数日、間隔を空けて検査を続けました。
でも、出ていた線は少しずつ薄くなっていく。

「どこかで反転して、線が濃くなってくれたら」
「ちゃんと自分の身体で妊娠ホルモンが出てる、ってなってくれたら」

そんな期待を胸に、毎朝チェックする。
でも結果は裏腹で、うすくなる線に希望を引っ張られていくような気持ちでした。

チェックしてくださいと言われていた日

そして、ついに医師から「この日に検査してみてください」と言われていたその日。

ウーマンチェックは…完全な無反応
白い判定窓に線はなく、ただただ「何も映らない」という現実。

「線…見えるような気がする……」
と、つい目をこらしてしまったけど、それはもう、自分の気持ちが見せた錯覚でした。苦笑。


翌日、リセット

翌日、生理が来てリセット。
思っていたよりもあっけなくて、「ああ、やっぱりな」という気持ちと、「今回はいけるかもと思ってたのに」という気持ちが交差しました。

夫婦で少し落ち込みました。
それでも、「まぁ、まだ最初。これから長いんだから落ち込んでも仕方ないよね」と、ふたりで声をかけ合って、静かに前を向き直しました。


経験は、確実に前に進めている

妊活って、結果が出なかった時のやるせなさもあるけど、「経験を積んだ」という感覚も確かに残ります。
今回のように、「排卵はできた」「タイミングは取れた」「高温期は来た」——そういった小さなステップの積み重ねが、きっと次につながっていく。

だからまた、次の周期も、焦らずに、淡々と。でも前向きに。
そう思えた周期でした。