一人で休まれている人の場合、同じフロアに誰かがいてくれ、何かあってもすぐに呼べるのは心強いことです。

高齢者の集合住宅などで利用されている「緊急通報装置」のように大掛かりな設備は住宅では不要でしょうが、ワイヤレスの子機のボタンを押すと、親機で音が鳴る機器は手軽に買えます。

体調を崩して寝ているときや、大きな声が出にくいときにはそうした機器を枕元に置いて利用するのもよいでしよう。
男の子三人の孫たちがテレどゲームなどでうるさいと、母親はさっさと二階に上がってしまいますし、昼間は娘と二人でお茶を飲んだり友人を招いたりしています。

増改築前では母親は二階の和室を寝室にしていましたが、新しく洋室を増築しベッドを置くことにしました。

二階の和室には新たに床の間をつけるなど手を入れ、母親の来客はこちらでももてなせるように、居間として畳の上でくつろげるように考えました。

二階を母親の部屋にしたので、階段も直しました。

前は直線のいわゆる鉄砲階段だったのですが、今回はL字型に曲げ、中間に広い踊り場を設けて一休みできるようにしています。

これにより、上から下を見下ろしたときの高さによる不安感も少なくなります。

もし、万が一足を踏み外しても、けがが少なくてすむと思います。

二階の北側には広い洋室をもうひとつ増築して、孫たちの子供室にしました。
H邸は、母親が体調を崩されたのを機に、増改築をして娘の家族と同居することになった例です。

建て替えではなく増故築を選んだのは、母親が馴れ親しんだ家をできるだけ残すほうが、体にも心にも負担がなく、元気に動きまわれるとの配慮からでした。

台所の場所も前と同じです。

ただ、母娘で立てるように広くし、食器戸棚で目線は遮っていますが同じ部屋に大きな食卓を置きました。

一階にあった和室を改築して洋室とし、食堂とつなげています。

この居間のコーナーには暖炉がありますが、これは北海道で暮らしたときに薪ストーブを焚いた楽しさを思いだして設けたものです。