さて、前回に引き続き住宅ローン控除のお話しです。
住宅ローン控除に10年控除と15年控除があるのがわかりましたが、どちらを選択すれば良いのでしょうか?
どちらが有利になるかは、その人の住宅ローンの残高と納税額が関係します。
例えば、平成19年の年収が600万円、所得税納税額15万円、住宅ローン残高が35百万円という方がいたとします。
銀行からもらった返済予定表をみると10年後も、まだ、25百万円以上は残高があります。
この人が10年控除を選択すると平成19年の還付限度額は25百万円×1%=25万円ですが、納税額が15万円しかありませんから、15万円しか還付されません。
10年間のうちに所得が上がって納税額も増えるでしょうが、仮に毎年5千円づつ納税額が上がっていくとすれば10年間の還付合計額は
1年目 15万円
2年目 15.5万円
3年目 16万円
4年目 16.5万円
5年目 17万円
6年目 17.5万円
7年目 12.5万円(納税額は18万円だが還付額の上限が12.5万円、以下同様)
8年目 12.5万円
9年目 12.5万円
10年目12.5万円
合計 147.5万円
になります。
同様に15年控除を選択した場合は
1年目 15万円
2年目 15万円(納税額は15.5万円だが還付額の上限が15万円、以下同様)
3年目 15万円
4年目 15万円
5年目 15万円
6年目 15万円
7年目 15万円
8年目 15万円
9年目 15万円
10年目15万円
11年目 10万円((納税額は20万円だが還付額の上限が10万円、以下同様)
12年目 10万円
13年目 10万円
14年目 10万円
15年目 10万円
合計 200万円
この方の場合は15年控除を選択した方が10年控除を選択した場合より、52.5万円もお得ということになりますね~(*^。^*)
逆に平成19年の納税額が25万円以上でこれからゆるやかに所得(納税額)が上昇していく予定の方は、10年控除を選択した方が早く還付されるので有利です。
ここまで説明してきてお分かりのとおり、
1.所得(納税額)がこれからどれくらい増えていくか?
2.住宅ローンの残高が10年後(15年後)にはどのくらいになっているか?
この2つがポイントです。
また、注意を要する点としては住宅ローン控除は借り換え等をした場合、ローンの残りの返済期間が10年以上ないといけませんので、15年控除を選択した場合でも、返済期間が10年以下になると住宅ローン控除が受けられなくなります。
よ~く考えてシュミレーションしてみましょうね(^^;
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