「なみだ茸事件」というのをご存じですか?
今から30年ほど前、北海道でグラスウールを100ミリ入れた高断熱住宅が流行しました。
断熱材を厚くして暖房費があまりかからない次世代の住宅というので、何万戸もそのような仕様の家が建てられました。
ところが、何年かするとそれらの家で一階の床が抜け落ちるという事件が次々に発生。
原因は「なみだ茸」という茸(きのこ)が大量発生したことにありました。
「なみだ茸」は木材を腐らせる腐朽菌だったのです。
これらの家は壁100ミリに100ミリのグラスウールを入れていたため、壁が全く通気できず、壁内結露を発生させ、「なみだ茸」を大発生させてしまったのです。
現在の家は、外壁通気工法と言って、サイディングと断熱材の外に貼った透湿防水シートとの間に通気層を設けて、サイディング下部から吸気し、軒裏などから排気するという方法がとられています。
これで内部結露を防いでいるわけですね。
ただ、感覚的には壁内に外気をいれているわけですから、屋内で暖房して暖まった断熱材の熱を外に逃がしているような気がしますよね。
気密性を高めていれば、暖気は逃げないんでしょうけど、外気で断熱材を冷やしていることには違いないですしね(-_- ) ウンウン
でも、きのこが生えるよりは良いのかな。。。。(笑)
【参考にしたサイト】