少し前に高断熱高気密オール電化は過乾燥するという話を書いたときに、「我が家は何もしていないのに室温22度くらいで湿度50%前後をキープしてますよ~」というご意見が寄せられました。
洗濯物や観葉植物や水槽はないかと聞いたところ、洗濯物や観葉植物はあるようでした。
洗濯物や観葉植物、それから、人が呼吸しているという加湿効果は意外に大きいものです。
ただでさえ屋外が乾燥する冬場にそれらもなく、適正な湿度がキープされているということはありません。
※無垢材を使っている家については、木の持つ調湿機能がありますけどね(笑)
よく「我が家はすごい結露で困っている」という奥様方のお話しを聞きますが、洗濯物や観葉植物や水槽など水蒸気を発生させるものがあれば、空気中の水蒸気量が増えて温度の低い窓際などで結露するのは当然なんですね。
室内に水蒸気を発生させるものがあるのに、結露を起こしたくないということであれば、温度が下がる窓や窓枠などの開口部分の温度が下がらないようにする必要があります。
そのためには樹脂サッシやエコガラスなどを使うのが良いですね。
それでは、結露の仕組み考えるために下の飽和水蒸気量のグラフをみてみましょう。
25度のときの飽和水蒸気量は23gですから、このときの湿度が60%であれば実際の水蒸気量は14gくらいになります。
(14g/23g)×100=60%
温度が15度に下がると飽和水蒸気量も13gに下がりますので、湿度は以下のようになります。
(14g/13g)×100=108%
1立方メートルに13gしか水蒸気を含めないのに、14g水蒸気が存在していることになって1gの結露が発生します。
秋田の真冬だと外気温が氷点下になれば、どんなに高断熱高気密の家のペアガラスでも表面温度は15度くらいになってもおかしくありませんので、結露が発生して当然ということになります。
●サーモグラフイーで我が家のサッシをみたところ。
このときの外気温は氷点下2,3度くらいかな。我が家は湿度が60%もありませんし、エコガラスの表面は15度以上ありますので、当然、結露してません(笑)ただサッシのアルミのレール部分が結構、冷ためなのでこれ以上外気温が下がるとレール部分に水滴が付くでしょうね(>_<)
このあたりは室温と湿度とガラスの表面温度を調べてみると良くわかります。
まあ、多少の結露であれば水滴が気付かない内に蒸発してしまうこともあるでしょうから、我が家は結露していないぞ~という方もいるでしょう(笑)
引き戸のサッシなどは引き違い部分がありますので、なおさら、結露しやすいでしょうね。
また、室内の温度や湿度を測るというのは案外難しいもので、正確に計るには6畳くらいの部屋で8カ所くらい測らないといけないそうです。