小野川温泉を歩いていると、街並みにしっとり溶け込むようにたたずむ 共同湯「尼湯」が見えてきます♨️
黒い梁と白壁のコントラストが美しい。
まるで「どうぞ入っていきなさい」と静かに誘ってくるような佇まい。
尼湯は、かつてこの地に身を寄せていた尼僧が湯治に使った湯であったことから名付けられたと伝えられています。
「尼さんが入っていた湯」と聞くと背筋が伸びるような気もしますが、実際は地域の人々が日常的に利用してきた親しみやすい共同湯で、今も地元の方々に愛され続けています。
尼湯の前には児童文学作家・浜田廣介の歌碑があり、「泣いた赤おに」で知られる彼が故郷の自然や温泉への思いを込めて詠んだ歌が刻まれています。
歌碑の前に立つと、なぜか自分まで文学的な気分になり、「今日のブログはちょっと詩的に書こうかな」なんて思ってしまうのですが、結局いつもの調子で書くことになるのです😅
尼湯の近くには飲泉所があり、白いコップがぶら下がっていて、見るからに「飲んでいきなさい」と言っているようです。
名前は「薬師峰の泉」。
胃腸の調子を整える、便通の改善、体を内側から温めるなどの効能が伝えられています。
小野川温泉の源泉は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
ほんのり硫黄の香りがして味は意外とまろやかで、飲んだ瞬間「あ、これは体に良さそうだ」と思えるタイプの温泉水です。
尼湯の扉を開けるとすぐ券売機があり、200円を入れると小さなチケットが出てきます。
奥には脱衣所があり、4〜5人が入れそうな湯船が湯気を立てています。
チケットは脱いだ洋服を入れるカゴを置く棚の縁にある溝に挟む仕組み。
初めて見ると「なるほど、そう来たか」と思う独特のスタイルです。
この日は年配の方が2名、すでに湯に浸かっていました。
身体を洗っていざ入湯とばかりに、湯船に脚をそっと入ると、ちょっと、熱い。
水温計を見ると44度。
「耐えられるかな?」と思いつつもゆっくり肩まで沈めるとこれがまた気持ちいい😀
源泉掛け流しでうっすら白濁した湯がどんどん注ぎ込まれ、お湯の肌触りはなめらか。
湯の中で体がほぐれていくのが分かります。
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しばらく湯に浸かっていると、先に入っていたお一人が湯船から上がり、帰り際に「お先に」とひと言声をかけて出ていきました。
その自然なやり取りを見て、「これが共同湯なんだな」としみじみ実感します。
十分に温まって湯船から上がり、服を着替え終えたところで、ふと考えました。
「ここは自分も言うべきなのでは……。」
でも、知らない人に声をかけるのは意外とハードルが高いもの💦
ドアノブに手をかけたまま数秒間フリーズ 🥶🥶🥶
「このまま黙って帰るか、それとも勇気を出すか」。
頭の中で小さな会議が開かれました 🏢
そして意を決して、
「お先に失礼します!」
と声をかけてみました。
すると、湯船に残っていた年配の方が、間髪入れずに「お疲れさま!!」と気持ちよく返してくれたのです。
たったそれだけのやり取りなのに、なんだかうれしくて、湯の温かさとはまた違う温もりが胸に広がりました。
共同湯は、湯だけを分け合う場所ではありません。
そこには、人と人との温かさも自然と行き交っている──そんなことを実感したひとときでした❤️
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尼湯は歴史・文化・人の温もりが重なる小野川温泉らしい共同湯。
外観、歌碑、飲泉、そして湯船でのひとときが旅の記憶にそっと残る味わい深い体験となりました。





