南会津町から車で大体一時間くらい 🚗
カーナビが「本当にこの先で合ってます?」とでも言いたげな山道を抜けると、ひょっこり現れるのが 木賊温泉 (とくさおんせん)の小さな集落です。
到着は16時半ごろ。
山の影がじわじわ伸びてきて、「そろそろいい湯の時間ですよ」と自然に言われているような、なんともいい雰囲気でした ♨️
まずは街の案内掲示板で現在地を確認。
「よし、迷ってない」と安心してから、いざ 目的地の 共同浴場「岩風呂」へ。
移動は車で1分、入口にはしっかり看板が出ているので一安心です 😮💨
車は指定されている平野物産店の駐車場に停め、そこから急な坂道をゆっくり下っていきます。
ここで焦って転ぶと温泉どころではないので、慎重に🚶
途中で見えてくる川がまたすごい。
思わず「これ、飲めるんじゃないか?」と錯覚するほど 透明で、川底までくっきり。
そんな清流のすぐ横に、ひっそりと佇む木の小屋——それが岩風呂です。
派手さはゼロ、でも存在感は満点 💯
入口の赤い箱に入浴料300円を投入。
入口の隣には、女性専用の脱衣所があり、湯浴み着OKという優しい設計です。
「頼むぞ、いい湯であってくれ」とちょっとした祈りを込めて中へ。
中に入ると、左に棚、右に大きな浴槽が二つ。
すでに若い男性が一人、静かに浸かっていました。
そして、浴槽の脇にはどーんと大きな岩。
「風呂に岩を置いた」のか「岩の横に風呂を作った」のか分からない(多分、後者・・?)
自然との境界線が曖昧な感じがたまりません。
掛け湯をして、浴槽に入ってみると、
思わず「熱っ…いや、気持ちいい!」と心の中で一人ツッコミ。
お湯の温度は体感 44 度ほど。
先に入っていた男性がいかにも気持ちよさそうに浸かっているのを見て、完全に油断しました(苦笑)
でも、この冷えた体にじわっと染み込んでくる感じがたまらない。
うーん、これはクセになりそう。
しかも、お湯は少しぬるっとしていて、ほんのり硫黄の香り、肌もスベスベ。
底には石が敷き詰められていて、その隙間からぼこぼこと源泉が湧いているのが見えます。
「これぞ本物」と言わんばかりの源泉そのまま感。
そして何より、すぐ横を流れる川の音。
これが最高のBGMです。
ときどき鶯の声まで混ざってきて、「ここ、天国ですか?」と思うほど。
時間の流れがゆっくりになりすぎて、時計を見るのが野暮に感じるレベルでした。
実はこの岩風呂、過去に台風の被害を受けて一時はどうなることかと思われた場所。
でも地元の方々や温泉を愛する人たちの力で見事に復活しています。
こうして何気なく浸かっているこの時間も、多くの人の想いの上に成り立っているんだなと、しみじみ。
気づけば「もう出るか…いや、あと5分」を何回も繰り返し、完全に長風呂コース。
次はもっと時間に余裕を持って、半日くらい “ぼーっとしに来る” のもアリだなと思いました。
帰り道、目に入ったのが、木造の建物とその手前に広がる鮮やかな菜の花。
実はこれ、すでに閉館している 共同浴場「広瀬の湯」です。
今は静かに佇むだけの建物ですが、どこか “かつてここに湯の時間が流れていた” 気配が残っていて、思わず見入ってしまいます。
満開の菜の花が明るく彩る一方で、その奥にある建物の静けさが対照的で、「ここも賑わっていた時代があったんだろうな」と想像が膨らみます。
こうしてひとつずつ湯の場が姿を消していくのは、やっぱり少し寂しいものです。
だからこそ、台風被害を乗り越えて復活した岩風呂の存在が、よりいっそう貴重に感じられました。








