あの “撤退” 以来、どこか喉に骨が引っかかったような感覚が消えませんでした。
「ああすればよかったのか?」 とか、「何か見落としていたのかな?」 etc。
頭の中で何度も正解を探す日々。
改めて調べ直してみると、色々と分かってきました。
まず、車は集落内の「星商店の前」に停めてよいこと(あくまでご厚意)
また、入浴には300円の入湯券が必要で、「入浴券販売所」の貼り紙がある近隣の民宿や商店、民家で購入すること
そして、共同湯は地元の方々の管理で成り立っていること
──なるほど、前回は完全に準備不足だったことが分かりました。
そして、次の週末、再びやってきました 湯ノ花温泉 🚕
見覚えのある景色に少し苦笑 😀
「どれだけ温泉が好きなんだ」と自分にツッコミ。
今週もいました例のネコ 😺
「この人どこかでみたぞ?」という表情 (のような気がしただけ?)💦
まずは星商店の前に駐車。
今回の目的地は、共同湯「石湯」。
車を降りて、Google マップを見ながら、意気揚々と歩き出します。
しかし、これが後の遠回りの始まりでした 👻
駐車場から2〜3分ほどで「天神の湯」に到着。
こぢんまりとした混浴の建物で、川を望む風情ある湯です。
その脇を通り過ぎて橋を渡り、右へ。十字路をさらに右折し、「このあたりに石湯があるはず」と地図を頼りに進みます。
気づけば駐車場から400mほど歩き、だんだんと不安に 😅
きっと共同湯の近くで入浴券が買えるに違いない、と勝手に決めつけていましたが、
入浴券の販売所が見つからない。
人の気配もない.....
そして歩くこと30分。
ようやく「入浴券販売所」の張り紙のある民家を発見!!😭
大きな民家の玄関から声をかけてみる。
普通の声で「スミマセーン....。ゴメンください」
シーン........。
もう一度、今度は少し大きい声で「スミマセーン」を3回
シーン........。
返ってくるのは、鳥のさえずりだけ。
時間が止まったような、静かな空気が流れます。
玄関の窓越しから、両手を広げたクマの毛皮が「おまえさんは誰だ?」と言わんばかりに、妙な迫力でこちらを見下ろしている。
「いや、こんな大きな家じゃ、玄関で叫んだくらいじゃ聞こえないよな……」
そう自分に言い聞かせて、後ずさりするようにその場を後に。
しばらく歩いていると石湯の屋根が見えてきましたが、肝心の入浴券はまだ手元にありません。
しかも見えているのに石湯の建物にたどり着けない😳
泣く泣くそのまま通り過ぎることに。
そして気づけば、そのまま集落を一周。
ああー、まさに先週と同じ、デジャブです 😔
ここは気持ちを切り替え、一度、駐車場へ戻ることに🚶
駐車場に戻って辺りをウロウロしていると、「弘法の湯」の入口に、なんと「入浴券販売所」の地図を発見!!
なんと、入浴券は駐車場のすぐ近くで買えることが判明。
確かに、駐車場の近くで販売する方が便利ですよね(苦笑)。
「これで念願の入浴券が買えるぞ!」とワクワクしながら近くの民宿を訪ねます。
玄関を開けて「スミマセーン!」と声をかけると、奥から年配の男性が出てきました。
「すみません、入浴券を一枚ください」と言うと、男性は一瞬きょとんとした表情。
そして振り返り、奥に向かって大きな声で──
「入浴券って何?」
……え、ここでも買えないの?(ドヒャー)
一瞬ヒヤッとしましたが、ほどなくして奥からやさしそうな女将さんが現れ、丁寧に対応してくださり、無事に入浴券を購入することができました。
先ほどの男性は、お客さんだったのか、それとも顔なじみの方だったのか……真相は分かりませんが、ひとまず一安心。
これでようやく、スタートラインに立てました 😃
駐車場に戻ると、なんと道路の反対側に大きな案内板。
「まったく気づかなかった....」
我ながら自分に驚かされます 🤩
「石湯までのルート」を案内板を見直すと、なんと正式なルートがあることに気づきました。
駐車場のすぐ近くに「石湯入口」案内標識も発見。
案内板に従って、石湯へ向かって下ると、小道に入り、周囲には色とりどりの花。
この集落は花が咲き乱れていて、木々の緑と相まって景色が美しく、本当に心が和みます。
やがて、新緑に包まれた川と橋が姿を現し、その美しさに思わず足を止めてしまいました。
歩道や欄干が木で造られた「旧石湯橋」です。
歩行者専用のためか、立派な橋ですが、Googleマップには掲載されていない、ひっそりとした存在のようです。
案内板を見ずに、Googleマップだけを頼りにしていた自分が、遠回りしてしまった理由がわかりました。
橋を渡ると、目の前に石湯が姿を現しました。
近づいていくと、なんだか普通の建物とは違う異様な風景。
まるで岩が壁にぶつかったかのような外観です。
中に入ると、壁を突き抜けて鎮座する大きな岩が目に入りました。
この温泉は、お湯が湧き出している(自然湧出)大きな岩に穴をくり抜いて湯船を作ったのだそうです。
そして、いよいよ入湯♨️
苦労の末にたどり着いた湯に思いを馳せながら掛け湯をすると──
「あっつーい!!」
体感49℃ほどの熱さでしょうか、今までの経験でも最上級クラス 🏆
それもそのはず、源泉温度は56°C で、浴槽の足元から沸いているお湯は、もちろん100% 源泉掛け流し。
源泉かけ流しの力強さを感じつつも、浴槽に浸かって10秒も持たずにギブアップです。
しかし、見ると隣には小さな浴槽。
うーん、こちらは適温。
じんわりと体に染みる優しい湯で、アルカリ性のお湯(pH8.1)に肌もすべすべに。
川のせせらぎを聞きながら、ようやく至福の時間を味わえました。
今回訪れた湯ノ花温泉は、何でもスムーズに進む現代の感覚のままでは、うまく立ち回ることができませんでした。
けれども、それは不便というよりも、むしろ自分の感覚のほうが、いつの間にかずれてしまっているのではないか──そんなことを考えさせられました。
普段の生活では、自動券売機にコインを入れてボタンを押したり、スマートフォンでタッチするだけで用事が済んでしまいます。
行き先も携帯アプリでナビをすれば迷うことなく辿り着けて、あらゆることがデジタルで解決できる時代です。
けれど、それが当たり前になっているだけで、本来は決して“普通”のことではないのかもしれません。
また、何より、生活の場に、私たちは“お邪魔させていただいている”ということ。
再訪を決めてから改めて調べてみると、共同湯は毎日朝6時半から利用できるように、地元の方々が交代で朝5時から掃除をしているそうです。
その日々の地道な管理とご苦労には、ただ頭が下がるばかりです。
大切に守られてきたお湯を楽しませていただいていることに、心から感謝したいと思います。
そして、入浴券を求めて、地元の家の玄関を開け、「すみません」と声をかける、言葉を交わす
──そんな何気ないやり取りが、とても新鮮で、どこか温かい体験に感じられました。
遠回りをしたように思っていましたが、振り返ってみると、それは単なる遠回りではなく、いつの間にか失いかけていた何かに気づくための時間だったのかも、などとしみじみ考えてしまいます。
静かで、どこか懐かしい空気に包まれたこの場所。
気づけば、まだ知らないことをもっと知りたくなっていました。
次はぜひ、泊まりがけでゆっくり訪れてみたいと思います。
↓ 湯ノ花温泉について詳しく知りたい方はこちら!


















