(前回からのつづき ☟ )
それでは引き続いて、肋骨のクセの付き方=固定のされ方と、骨格の構造的な問題との関連性について、考察してみよう。
これに関してまずはっきり言えるのは、下位肋骨の拳上がクセとして強まれば強まるほど、腰椎から前弯が減退して骨盤は後傾位に近付き、また下肢には内反(=O脚)の徴候が強まる、という骨格上の連動である。
これは脊椎の伸展時に下位肋骨は下制し、逆に屈曲時に拳上するものであることをイメージすれば、理解しやすいことかもしれない。
たとえばフラットバックやスウェイバックなど、体型や加齢といった問題から骨盤が立位でも後傾位になってしまう不良姿勢の場合、腰椎は常に前弯せずストレートになるか逆に後弯しているわけで、この腰椎の形状は脊椎を屈曲しているシチュエーションと一致する。
ゆえに下位肋骨も拳上した状態で固定されてしまうのだ。
( ☞ つづく)