前回からのつづき ☟ )

 

 

いっそ不良姿勢の一般的な進行パターンを肋骨の変位とからめて、順を追って論じてみようか。

 

ヒトの背骨のS字カーブにおいて、腰椎の前弯のピークは理想を言えばL3にあるべきとされるけれど、成長に応じて身長が伸びたり体重が増えるにともない、徐々により下方のL4からL5へとズレていってしまう。

 

前弯のピークが下方にズレると、本来なら前弯しているべき上位腰椎が後弯化しだし、さらに上に連なる下位胸椎の後弯との境界が曖昧になって、結果としてTH6あたりにあるべき胸椎後弯のピークが胸腰椎移行部まで下りてきてしまう。

 

 

これすなわち不良姿勢の第1段階というべき「後弯前弯型(=猫背+反り腰)」である。

 

この時、上位腰椎から下位胸椎にかけて(ちょうどみぞおちあたり)は背側が伸ばされ腹側はつぶれた状態となり、ダブついた腹部の組織が下位肋骨を押し上げて固定する。

 

つまり物理的に下位肋骨を下げづらい姿勢になるのだ。

 

 

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