4月から義務化される障がい者への合理的配慮 | ホテルマネジメント技能士 Ma-Sa

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こんにちは

ホテルマネジメント技能士のMa-Saです。

 

あまり話題になっていませんが、4月からオペレーションに影響する事案があります。

 

2016年4月に施行された「障がい者差別解消法」(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)で、

国や自治体に対し義務化されている、「障がい者の権利・利益を侵害する社会的な障壁を取り除くこと」が、

2024年4月からを民間事業者も義務化対象となります。


この法律では、障がい者から社会的なバリアーを取り除いてほしいという要請があった場合、その実施に伴う負担が重くなければ、バリアーの除去について、必要かつ合理的な配慮を行うことを求めており、

この記事にある事例としては

 

状況例(1):視覚障害がある人は、まず整理券を取り、受付の順番になると整理番号がモニターに表示される仕組みの場合、表示されても気づくことができない。
対応例(1):受付の担当者が整理番号を把握し、順番がきたら声かけをする。

状況例(2):言語障害のある人は、飲食店ではメニュー表への指さし注文をしているが、細かい希望を伝えることが難しい。
対応例(2):麺類を扱う店舗で、これまでは注文された麺類を出すだけだったが、筆談ボードを使うことによって、麺の固さや味付けなど細かい注文にも対応できるようになった。

状況例(3):手足が不自由な人がホテルの大浴場を利用したい場合、広いスペースと介助などが必要となり、引けてしまう。
対応例(3):事前に相談があったので、当日は通常よりも早く大浴場の準備を整え、本来の開放時間までの間に占有して入浴できるようにした。

といったものが記載されている。

 

法律上、障害がある人から要望があった場合に、必ずしも事業者が合理的配慮を提供しなければならないわけではないが

合理的配慮は

①必要とされる範囲で本来の業務に付随するものに限られること

②障害がない人と比較して同等の機会の提供を受けるためのものであること 

③事業の目的や内容に本質的な変更がないこと

という点がポイントであり、

 

罰則(20万円以下の過料)の対象となることもあり、

思いのほか宿泊事業者にとっては大きな影響のある事案だと思ってます。