ラーメンチープトリップ@西新井「西新井らーめん」 | BOOGIEなイーブニング!

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 君は安っぽいラーメンは好きか?


 僕は大好きだ!

 日本の安いラーメンを追い求める旅、ラーメンチープトリップの始まりだ。ここでは普段食べられないような〝ついでにあるラーメン屋〟を求めようじゃないか。そう、あのとき海の家で食べた、あのチープなラーメンを探して。


 あれは、2013年の冬だった。

 友人の厄除けに付き合った帰り道、東武大師線西新井駅のホームに予期せずドーンとラーメン屋が展開していた。


 美味そうな麺を茹でる香りがそこらじゅうに充満している。それこそ巷に立ち食いそば屋はあれど、立ち食いラーメン屋は少ない。秋葉原駅の脇にあった「ラーメンいすず」は2000年に姿を消した。築地の「井上」も2017年に火事で焼失。ほんと思いつくのは大塚や千駄ヶ谷の「ホープ軒」、門前仲町の「らーめん弁慶」、そしてこの日であった西新井の「西新井らーめん」ぐらいしかない。ましてやシンプルな正油ラーメンを食べさせてくれるのは、この西新井らーめんぐらいであろう。それも駅のホームにあるという実に昭和なストロングスタイルだ。



 お姉さん2人で回しているのだが、おそろしく機嫌が悪そうで、注文するのもびっくびくだったと記憶している。

 しかし、厨房さばきはまるで三田英津子&下田美馬のラス・カチョーラス・オリエンタレスの老獪なタッチワークのごとく見事な連携プレイで次々とラーメンを作っていく。


 食べる場所は店をくの字に囲むホーローのカウンターのみ。奥行きのあるカウンターだが背が高く、まるで自然の摂理のように女や子どもを自動的に排除している。実に潔い。


 日能研のキッズたちよ、こいつを食べたきゃ大人になるしかねぇんだぜ。


 変な時間(16時)に入店したので比較的空いてはいたが、客が途切れることはない。券売機でラーメンと大盛券を買い、オドオドしながらラスカチョ姉さんに渡す。


 「ハッチ、こーのーやーろー!」と言われるかと思ったが、姉さんたちは猛烈に忙しいだけで怒っているわけではないようだ。むしろ優しいかもしれない。味わい深きプラスチックのコップにお冷を注ぎ待っていると、ものの3分で


 着丼!



 実にシンプルならーめんが出てきた。ホーローのカウンターにあるデカいコショーをばふばふ振りかけて、琥珀色のスープを一口すする。美味いより先に〝熱い!〟が先に来た。1月のどんよりとした曇り空に実に沁みる熱々のスープ、シンプルで普通の醤油味でシマダヤちっくだ。麺もそう。どこにも変化球のないど直球ならーめん。

 ここのらーめんの食べ方、作法はひとつだけ。

1秒でも早く食ってとっとと出ていくことだ。

そうF1のピットクルーのように。


 そして最後に飲み干すお冷が死ぬほど美味かった。