この時期は4時ですでに外が明るい。
赤く染まる東の空は、もう朝日の色に変わりつつある。
この時間の鳥たちの会話は喧騒だ。
駐車場は満車で、日の出に間に合おうとするクルマが登ってくる。
昨夜に夜景を見下ろした場所に、朝からカメラおじさんたちが富士山の朝焼けを撮ろうと群がっている。
昨日は見られなかったが、今朝は朝もやに富士山が浮いている。
そして日の出。
光の塊が山の稜線の向こうから姿を現し、今日も一日が始まる。
動機
某社登山クラブ長野支部活動である。
去年に平尾富士でナイトハイクして以来、ナイトハイク企画が計画にあがるようになった。
そこで企画されたのが、甲府盆地を見下ろす甘利山である。
ちなみ、長野県ではなく、山梨県だ。
山頂近くのロッジに泊まれば、30分で登頂できてしまうお手軽さが魅力の山だ。
しかも、この時期はレンゲツツジの赤に染まる。
クラブ活動なら予定が空いていれば行くのが自然な流れであった。
見聞録一日目:6月7日(金)
本日は有休WiMAX。
今週は月曜と金曜に年休入れたおかげで精神を保っていられる。
文化的生活には週休4日は必要です。
昨日は気がつけば夜勤時間に突入し、家に帰って次の旅が始まるまでに前回ブログをまとめたら、寝るのが3時を過ぎた。
朝がツラい。
そして、上映が終わる前に行かねばと、朝から映画に興じていたのである。
新宿に行って帰って、明日の昼に入れた英会話の予習して、そしてまた新宿に行って13時発の特急で韮崎に向かう。
車内ではグースカ寝ていて、14時半過ぎに韮崎に着いた。
昼飯は山賊焼き弁当。丸政の弁当はおいしいボリューミー
韮崎ホームから茅ヶ岳がよく見える
今回の参加はK内さん、K井さん、そして仕事終わってからT沢さんがあとから来る。
すでにK内さんは駅に来ていて合流し、K井さんもすぐ後に合流した。
韮崎は駅前にデカいショッピングセンターがあり、ここで今日の夜メシを調達する。
K井さんは天ぷらに挑戦とのこと、俺はふるさと納税で買ったイノシシと鹿のスライス肉を持ってきているので、これはシンプルに焼くことにする。
ほか、朝にはホットサンドとか、締めにそばとか、そしてビールを買い物かごに放り込む。
最後に
「今回、なんかいつもより少ないけど、なんか不安です」
と言いながらお会計だが、これは完全に杞憂であり、結果的にはいつも通り食材は余ることになる。
韮崎から甘利山へは舗装路の山道を上っていく。
鳳凰三山の御座石鉱泉もそうだが、南アルプスへのアプローチはやたら長い。
市内からガンガン標高を上げ、1600m 近くまで上がって、ようやく甘利グリーンロッジに16時半ころに着いた。
甘利グリーンロッジ。鞣し甲斐ありそうな連中
グリーンロッジ
ロッジと聞いていたのでバンガロー的な小屋を想像していたら、ちゃんと宿泊施設であり、キッチンはプロ仕様だった。
そんな予想をしていたのでシャワーもコインシャワーかとシャンプー持参していたが杞憂だった。
T沢さん来る前に、先にシャワーを浴びるとす。
17時半過ぎT 沢さんが到着して、準備ができたら甘利山に登りにかかる。
ここから山頂まで30分というコースタイムだったが、実際に登ってみれば20分かからなかった。
第2駐車場から山頂に上がる道は結構キツくて汗がにじみ出たが、吹き出るまでには至らず山頂に着いた。
これは登山じゃなくて、ピクニックだな。
ナイトハイク想定で19時の日没まで山頂にいたけど、全然夜景になる気配がない。
先に下ってメシにして、食べ終わってから夜景を見に再び登るとしよう。
ピクニック甘利山
ナイトハイクはのちほど
で、今回のメインはキッチンを盛大に使っての料理です。
まずは天ぷら。
・プロはどうやってカリッと薄く揚げるのか。かき揚げはドーナツ的なおやつを想像させる。
・ただし、ちゃんと美味しい
イノシシ肉、シカ肉
・持ってきた本人が言うのもなんだが、獣臭くて美味しくない。
・締めたての新鮮な肉の味を知っているからこその落差が大きく、これを食べてジビエが好きになる人はいないよなと思った
・というわけで、ジビエ肉をネットで注文は封印することにします。
これらをキッチンで作りつつ、飲んでいたら、管理人さんより
「食堂でたべなよ〜」と至極真っ当なコメントをいただくが、作ったものから食べるので、それは難しいです。
料理人俺氏
イノシカ肉を焼くだけ
食べながら作ってるから料理写真がほとんどない
すでに満腹状態で締めのそばが入るかな?と心配になるも、消灯時間22時15分前になったので、強制終了します。
結果、食材足りないかもという懸念は、いつも通り余る結果となりました。
22時過ぎ、部屋に戻ってダラダラするも、これ以上だらけていては動くことはなくなるので、今日最後のやる気を出して甘利山に登りに向かう。
と、いっても、せいぜい100m歩く程度である。
夜景が見えると目星をつけておいた東屋近くから見下ろすと、甲府盆地と山際に沿って広がる光と、富士川に流れて伸びる光を見下ろせる。
ナイトハイク好き俺氏の感想としては、
「まぁ、甲府の光量はこんなもんよな」
という、あまり期待はしてなかった予想通りというもの。
この光量に対して、甘利山は離れすぎている。
そういえば、登る途中で気配を感じて森に目をやると、鹿の群れを見た。
甲府盆地夜景
部屋に戻って、寝たのは23時。
明日の日の出は4時半にて、4時過ぎに起きるとしましょう。
見聞録二日目:6月8日(土)
まだ暗い中、K井さんのアラームが3時に鳴って目を覚ます。
ちょうどトイレにも行きたいところで、行くついでに外に出てみて見上げれば満天の星空だ。
K井さんは星空撮影に行ったまま、そこで日の出待ちするとのこと。
俺氏は星空撮影にはあまり興味がないので、部屋に戻って1時間の二度寝をすることにしますよ。
そして4時過ぎ、誰かのアラームが鳴る。
眠いが、日の出を見に行く計画は遂行したい。
K内さん、T沢さんと三人で外に出ると、日の出前の明るさでヘッドランプ無しで歩ける。
日の出前が一番、鳥たちが騒がしい時間だと思う。
虫が飛び始めるとともに、鳥も餌として捕まえるべく起き出すんだろう。
夜には「ホーホー」と鳴くフクロウの声しか聞こえなかった。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240610/01/hosukenigou/e3/54/j/o2016113415449625300.jpg?caw=800)
日の出前の木立
昨日の夜景ポイントに行ってみると、爺さま達カメラが群れている。
朝から駐車場が満車なのは分かっていたが、人多すぎ。
そして、昨日は雲で見られなかった富士山は、盆地の靄に浮かぶシルエットだ。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240610/01/hosukenigou/0a/2c/j/o2016113415449625337.jpg?caw=800)
富士のシルエット
4時半過ぎ、盆地の山の端の明るさが強くなり、今日の太陽が顔を出した。
おはよう、今日という一日。
K 井さんが見当たらず、どこだろうと聞いてみたら山頂直下の鐘の下あたり。
そんでは、山頂に向かいますか。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240610/01/hosukenigou/cb/5d/j/o2016113415449625303.jpg?caw=800)
日の出
陽を受けたツツジの群落は、昨日の夕暮れよりも輝いて見える。
3時から撮影していたK井さんと合流する。
振り返ってよく見れば、うっすらと太陽に環アークが。
雲が上がってきて、再び盆地は靄がかる。
では、下りましょうかなのだが、時刻にしてまだ5時過ぎのこと。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240610/01/hosukenigou/1e/ef/j/o2016113415449625338.jpg?caw=800)
環アークがうっすらとわかる
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240610/01/hosukenigou/01/92/j/o2016113415449625340.jpg?caw=800)
サンライズハイクでした
戻って、昨日に食べそこねたそば、目玉焼き、ソーセージの朝ごはん。
朝から豪勢。
イノシシベーコンでホットサンドやろうと思っていたけど、これは持ち帰りで。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240610/01/hosukenigou/55/3d/j/o2016113415449625341.jpg?caw=800)
朝から豪勢。つけ汁は鶏肉入れるとウマい
お片付けして、昼からお仕事のT沢さんから解散。
部屋に残された帽子が、その場にいた誰のものでもないので慌てて飛び出したら、クルマを出そうとしていたT沢さんにギリギリお渡しできた。
次に、K 内さんと俺が出ていく。
K井さんはひと眠りしてからご帰宅とのこと。
帰りは韮崎へ。
あとの特急を指定しておいたのを、ひとつ前の特急に時間変更しようとしたら出来なかった。
なんで!?と思ったけれど、満席だったからかな。
韮崎から鈍行乗って、甲府で信玄餅買って特急に乗り換えたら、ほぼ満席だった。
さて、このあと12時から英会話、からのカバン教室、からの神楽坂でサイクリングOB飲み、からの夜までに君津まで移動します。
休日もスーパー忙しい。
そのあと
そろそろ新宿というところ、荻窪過ぎて謎の停車。
「この先、高円寺で人身事故が発生しているとのことで、現在確認中です」
こ、れ、は!
次のブログに続く。