奥は苗場山 このエリアは携帯がつながるか?答えは△ 天気が良いとつながる時もある。
前回のブログでは”遭難”の通報について解説しました。
今シーズンの遭難では、遭難⇒110番⇒救助開始と段取りの良い対応が目立っていますが...
そんな中で”どこにいても110番がつながる”という意識が無意識に根付いている人が多いと思います。
今回は、最近遭難が続いているエリアの Docomo と Au の通話可能エリアを見て見ます。
まず、私のホームである新潟県苗場-かぐらエリアです。
Docomoは
Auは
さらに拡大してかぐらエリア
これを見ると大体スキー場内は通信サービスがあるものの、スキー場から外に出ると必ずしも電波が通じるとは限らないことがわかります。
大まかに言って、スキー場内では4G品質の通信環境ですが、地図の左側 苗場山側の山スキーエリアでは通信が保証されていないことがわかります。
また、スキー場内は通信可能エリアでも山岳エリアは山の影や天候が悪いと電話がつながりにくいこともあります。
特に、電波は水滴で乱反射するので吹雪いてたり、ガスが濃かったりするとつながりにくくなります。もともと、山の上は街中にくらべると通信環境は悪いわけですから...
GPSも天候が悪いと感度が落ちる。
むしろGPSの方が悪天候では電波が到達できず誤差が出ます。
よって、登山届の提出が大切な訳が分かります。
しかしながら、ある山域での調査では30%くらいの人しか登山届を出していないという調査結果もあります。
こうしてみると、濃霧で迷った、急な斜面に出てしまって滑落した、沢に出てしまって動きが取れなくなった...
こんな遭難、救助されたのはいずれも運がよかったとしか言えないでしょう。
因みに、妙高エリアでは
Docomo
Au
白馬(八方尾根など)では
Docomo
Au
妙高 白馬の方が電波の条件は良さそうに見えます。
しかしながら、ここ数回のブログで解説しているように、ゲレンデ感覚でゲレンデの外に出ることのリスクを説明しています。
すべての遭難が通報されるとは限らず、救助が来ないままになってしまうこともあるのです。実際、雪が消えてから骨だけが見つかるという事例もあります。背負っていたリュックや履いていたスキーと一緒に見つかるとは限らないのです。クマなどの動物が餌として他のところへ加えて行ってしまうと見つからないこともあります。
必ず登山届は出しましょう。前回ブログでも解説した通りWebで出すのが良いです。下山報告が無いとサイトより連絡先に連絡が入りますので、遭難者が通報できなくても遭難の事実が通報されます。